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- / ISBN・EAN: 4589921402040
感想・レビュー・書評
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不思議な縁や人生塞翁が馬的な成り行きの話など6編を収めたちょっと狂ったオムニバス映画。一寸先は闇なのが人生、そんな感想がふさわしい作品です。2014年5月のカンヌ国際映画祭では称賛され、スタンディングオベーションが10分間続いたと報じられている。カンヌではパルム・ドール(作品賞)にノミネートされ、同年のトロント国際映画祭でも上映された。9月のサン・セバスティアン国際映画祭ではヨーロッパ映画 観客賞を受賞した。
『人生スイッチ』(スペイン語: Relatos salvajes, 英語: Wild Tales)は、2014年の映画(ブラックコメディ)。アルゼンチン=スペイン共作。脚本と監督はアルゼンチン人のダミアン・ジフロン。
出演者はリカルド・ダリン、オスカル・マルティネス、レオナルド・スバラーリャ、エリカ・リバス、リタ・コルテセ、フリエタ・ジルベルベルグ、ダリオ・グランディネッティなどである。アグスティン・アルモドーバルとペドロ・アルモドーバルのアルモドーバル兄弟が共同でプロデューサーを務めている。音楽はグスターボ・サンタオラヤ。
2014年公開作品を対象とした第87回アカデミー賞ではアカデミー外国語映画賞のアルゼンチン代表作品となり、またノミネートされた。
アンソロジー映画であり、暴力と復讐という共通したテーマを持つ6つの独立した短編で構成されている。
あらすじ:
おかえし
モデルの美女は仕事へと向かう飛行機内で音楽評論家と乗り合わせる。そこで美女のかつての恋人ガブリエル・パステルナークがクラシック音楽を専攻していた事が話題に挙がり、音楽評論家は過去にガブリエルの応募作品を酷評していた過去を振り返る。
すると、その話題に前席の乗客が反応し、彼女は小学生時代にガブリエルを落第させた教師であることを語る。さらにそれに反応した次の乗客は小学生時代にガブリエルをいじめていた同級生であった。さらに次に反応した乗客はガブリエルを解雇した店長…これに違和感を覚えた音楽評論家は、他の乗客にもガブリエルとの相識を尋ねたところ、ほとんどの乗客が過去の知人であり、乗客らへの航空券は会社や景品の名義でガブリエルから渡されていた事が判明する。
そこに怯えるスチュワーデスが現れ、ガブリエルがこの航空便の客室乗務員であることを知らせる。彼女はガブリエルからの交際を拒否した事で逆恨みされていた。そしてガブリエルが機長室に入ってから連絡が取れず、一同はこの航空便が彼にハイジャックされた事を知る。乗客の一人であるガブリエルのかかりつけであった精神科医は彼への説得を試みるも、便は民家に向かって降下していく。そこにいたのは、ガブリエルの両親であっった…
おもてなし
雨の夜に一人の男が来客する。これを応対した若きウェイトレスが、その男がかつて自身の家を破産に追いやり、家族の離別と父の死を招いた高利貸しであったと気付く。それを打ち明けられた中年の料理人は復讐を提案。料理に殺鼠剤を混ぜ、毒殺を図る。これに葛藤するウェイトレスだが、高利貸の男が高慢な態度を見せる事に憤りを見せる。料理人は毒入りの料理を用意するが、そこに男の息子が現れ、親子で食事を始める。
巻き添えに罪悪感を持ったウェイトレスはこれを制止しようとするが、高利貸の男と口論になる。そして高利貸の男は料理人に刺殺される。男の息子は救命され、料理人は逮捕された。
パンク
ディエゴは新車に乗り、砂漠の高速道路でドライブをしていた。すると、手前の古びた車が交通を遮る。これに怒ったディエゴは追い抜くとともに古びた車の運転手を侮辱するが、進行先で車がパンクする。そこへ古びた車が追い付き、中から悪漢の男が現れる。男はディエゴの新車を破壊するとそのまま立ち去ろうとするが、怒れるディエゴは男を車ごと川岸へ突き落とす。激怒した男は這い上がりディエゴに殺意を向けるが、ディエゴはそのまま立ち去ろうとする。だが、男の脅迫に激怒したディエゴは丸腰の男を轢殺しようと突撃を試み、川岸に転落してしまう。
男はディエゴに執拗な攻撃を加え、ディエゴもそれに反抗する。男はとどめに車へ着火するが、ディエゴがこれを制止し、二人は爆発に巻き込まれる。
ヒーローになるために
爆破解体職人のシモンは仕事を終え、娘の誕生日会のケーキを購入するため店へ立ち寄った。すると短時間の停車にも関わらず、自身の車がレッカー移動されてしまう。渋々レッカー代金を支払うシモンだが、この手続きのために遅刻し家族に批判される。次にシモンは制度の厳しさから自動車局の職員と口論になり、窓口を攻撃。その責任を問われ解雇される。
さらにそれまでの不満が爆発したシモンの妻は離婚を切り出す。孤立したシモンは、自身の車に爆発物を仕掛け、意図的に放置。レッカー移動先の事務所を爆破する。犠牲者は出なかったものの、これによってシモンはテロ容疑で逮捕される。一方で、SNSでは取り締まり制度に不満を持っていた人々からこの行為が称賛され、釈放を求める意見が相次いだ。
そして収監されたシモンは妻子からケーキの差し入れを受け、囚人たちと誕生日会を祝った。
愚息
明朝。地元の有力者であるマウリシオに息子が泣きついてきた。息子は妊婦に対しひき逃げ事故を起こしてしまい、それは直ちに大きく報道された。マウリシオお抱えの弁護士もこれの対処に務めようとするが、外傷を負った妊婦が死亡したことから世論が過熱していく。
途方に暮れたマウリシオは使用人ホセに、対価をもとに身代わり逮捕を持ちかける。そこへ検察官も聴取に現れるが、立証に不信を顕わにする。これに弁護士は買収を持ちかけるが、マウリシオの生活から高額を要求し、ホセと弁護士も報酬の上乗せを要求し始める。そこへ罪悪感にかられた息子が自白を申し出るが、ホセが身代わりとして出頭する。そこには妊婦の夫が待ち構えており、ホセに凶器を振り下ろした。
Happy Wedding
新郎新婦のロミーナとアリエルは披露宴に浮かれていた。そこでロミーナは、来客の中にアリエルが懇意にする女性の姿を見つける。問いただしたロミーナはアリエルの浮気を知り、悲しみに暮れる。式場から抜け出したロミーナは厨房のコックに慰められるが、彼と浮気しアリエルがそれを目撃。怒れるロミーナはアリエルへの復讐を宣言し、何事もなかったように式場へ戻る。そのパーティーの最中にアリエルの浮気相手を負傷させたロミーナは来客から腫物のように扱われるが、ロミーナの態度に怒りを見せたアリエルは実母とともに彼女へ訴訟を示唆する。さらに喧騒はアリエルとロミーナの親族を巻き込み、アリエルは泣き崩れる。周囲の友人に慰められたあと、アリエルは一人でウェディングケーキに入刀し、ロミーナと愛し合うのだった。(ウィキペディア) -
まるでシュールな短編集を読んだよう。
全部で6話からなるオムニバスです。
自分は1番最初の「おかえし」が星新一のショートショートを読んだようで印象的でした。
でも1つの映画にするなら、各話もうちょっとテイストを変えるとか(どれもブラックすぎ!)、全話をどこかで関連付けてて欲しかったな、と感じました。 -
それぞれ6つの話からなるオムニバス作品。つながりは全くないけど、みんなちょっと人間性に問題ありの人ばっかりでアルゼンチン人大丈夫か??と心配になるし、怖くてこの国にはちょっと旅行したくなくなった。
1.おかえし
短いけど、始まりの引きはばっちし!
2.おもてなし
なんかみんな哀れ。救いがなくて切ない。
3.パンク
自業自得、、、愚か者。
4.ヒーローになるために
まぁ、主人公が理解できない。ヒーロー??になれない。
5.愚息
愚息じゃなくて、愚親。
6.HAPPY WEDDING
こんな結婚式あったらやばいけど、怖いもの見たさでずっと見届ける。(性格悪い?)ラストとして相応しい緊張感と抜け感がバランスいい面白さ。
女をキレさせたら怖いのだ!
雑かも?っていう作りのもあったり、逆に目が離せないのもあったりまぁ楽しめたので総括しては観てよかったかなと思います。 -
どの話も面白くて、ハマりました。
第1話の復讐の衝撃から、第3話のどっちもどっちでおバカな二人の死に方とか、愚息のオチや、最後のブチ切れた花嫁とか、、、。
とにかく見てて飽きない内容でした。
こういうオムニバスなのは好きですが、どこかで話がぜんぶ繋がってたらもっと面白味がでたはず。 -
おもしろすぎる
ひさびさに手ごたえあるコメディを見た。
人間の正気と狂気が入れ替わる瞬間あれこれ。喜劇であり悲劇。
正気と狂気がコロコロスイッチする。
最後の狂気の結婚式は対立物の統一的なことか?
生命の法則、宇宙の陰陽の法則などあらゆる根源も詰まっていた。
映画って本当に最高だ -
遅い車を抜かす際に挑発しただけなのに、駐車禁止区域に車をほんの少し停めただけなのに、芸術作品を批判しただけなのに、などなど人生のほんのささいな出来事をきっかけに身を破滅したり、大きな事件に発展したりする様を描く。
互いに物語が関わることは無く、それぞれ単独作品として楽しむことができる。 -
【人生スイッチ】予告編
https://www.youtube.com/watch?v=r8Lm8y0Ii7o -
スイッチを押すか押さないか、タラレバファンタジーなのかと思って見たら、とんでもないブラックコメディでした。
結構面白かった。レッカーされまくるおじさんの話が好きだな。技術があるなら私もやってやりたい。
ただただ気持ち悪い話もあったけど、見てよかったと思った作品です。 -
社会的な生き物であるので、人間は関係性を持ち、絆を作り、嘘をつき、殺し合う時もある。一寸先は闇で、二寸先に明るい未来があるかもしれないけど保証はない。
新聞の一面で報じられたり、夕方のニュースデビューするのは嫌よね!普通に生きるのが一番だよ。
マジかよ。ってシーンの連続だけど面白かった。マジかよ。なんだけど、ありえなくもなさそうなリアルさがある。
神様メールもそうだったけど、どうして興味深い海外の映画の邦題やあらすじは、めちゃくちゃ当たり障りなくつまらない感じになっちゃうんだろう?