忘れられた巨人 [Kindle]

制作 : 土屋 政雄 
  • 早川書房
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (273ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 「忘れられた巨人」(カズオ・イシグロ : 土屋政雄 訳)を読んだ。「わたしを離さないで」は嫌い、「日の名残り」は好き、「充たされざる者」は途中で挫折、と作品ごとに私の中での評価がバラバラなイシグロさんですが、この作品については、『嫌いではないが悲しすぎるだろ!』というところかな。

  • 読み助2018年4月19日(木)を参照のこと。http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2018/04/3-9513.html

  • カズオイシグロの小説は、道具仕立てが毎回違う戸惑いと楽しみがあるが、今回はアーサー王伝説と神話にモチーフを借りた長編小説。
    今読み終えた気分は、もやもやと複雑な気分。最後は愛の告白であり、別れの予兆であり、いろんなものが入り混じった結びの場面だ。
    希望の光は、戦士と竜に魅入られていた少年が、民族的に敵である老夫婦を憎みきれないところ。だからこその葛藤が、人間らしいとも言える。
    単純なハッピーエンドやカタストロフではない、複雑な読後感は、やはりこの作家のなせる技かもしれない。

  • まだ伝説というものがあった時代のイギリスを舞台に書かれています。中心となる人物は、とある村に住む老夫婦。ある日、息子に会うための旅に出ます。その途中に幾多の苦難と出会い、そして宿命に出会い、少しの旅の予定が思わぬ方向に巻き込まれていきます。しかしそれは、物語の最初から底の方に一本流れていた主題から当然視しながら進んでいきます。そして物語が進むにつれてそれが徐々に輪郭を帯びて行く。そのリアリティさがヒシヒシと心に迫ってくる感じに引き込まれていきます。この旅の目的や結末が思わぬ形で、しかし道中いくつかの伏線で感じられる形で、迎えられています。登場人物たちの背負うものが生命力を発揮するような、深く良い読後感を感じさせていただきました。

  • 物語とともに漂う感がとてもいい。

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著者プロフィール

カズオ・イシグロ
1954年11月8日、長崎県長崎市生まれ。5歳のときに父の仕事の関係で日本を離れて帰化、現在は日系イギリス人としてロンドンに住む(日本語は聴き取ることはある程度可能だが、ほとんど話すことができない)。
ケント大学卒業後、イースト・アングリア大学大学院創作学科に進学。批評家・作家のマルカム・ブラッドリの指導を受ける。
1982年のデビュー作『遠い山なみの光』で王立文学協会賞を、1986年『浮世の画家』でウィットブレッド賞、1989年『日の名残り』でブッカー賞を受賞し、これが代表作に挙げられる。映画化もされたもう一つの代表作、2005年『わたしを離さないで』は、Time誌において文学史上のオールタイムベスト100に選ばれ、日本では「キノベス!」1位を受賞。2015年発行の『忘れられた巨人』が最新作。
2017年、ノーベル文学賞を受賞。受賞理由は、「偉大な感情の力をもつ諸小説作において、世界と繋がっているわたしたちの感覚が幻想的なものでしかないという、その奥底を明らかにした」。

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