経済を読み解くための宗教史 [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  •  生活を発展させるには、相手から物を奪うのではなく、経済活動がかかせないが、昔はその取り締まりが今のようになかった(確かに、科学捜査する警察もなく、契約書をつくって、違反したら裁判、など紀元前にはなかっただろう)。
     そこで、相手を信頼し、契約を確実にするために宗教が生まれた、と主張されています。
     現代でも無宗教というと、どんな考え方をしているかわからない、良心を何に求めているか不明の怪しい人、と見られることがある、という話を聞いたことがある。
     なるほど、宗教には相手がどういう人か知り生活圏をつくり、治安を維持する……そんな面もあるのか、と考えさせられました。今の情勢を見ると宗教は逆に対立と争いの元であるという先入観があったので。
     宗教がなかった先史時代、人々の死因の大半が暴力であったというビンガーの説には驚きました。
     今生き残っている宗教は、権力者にとって支配に都合が良いものが残っている、と言われていますが、本書でも権力と宗教、貧困と宗教、などの視点で書かれていて、大変楽しんで読めました。

  • MS

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著者プロフィール

1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家となる。テレビ、ラジオ、 雑誌、ネットなど各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説。
主な著書に『民族と文明で読み解く大アジア史』(講談社)、『「民族」で読み解く世界史』『「王室」で読み解く世界史』『「宗教」で読み解く世界史』『世界「民族」全史』(以上、日本実業出版社)、『経済で読み解く世界史』『朝鮮属国史』(以上、扶桑社)、『世界史で読み解く天皇ブランド』(悟空出版)などがある。

「2023年 『知らないとヤバい民主主義の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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