物欲なき世界 [Kindle]

著者 :
  • 平凡社
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感想・レビュー・書評

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  • 著者自身のことばが少なく、特に前半は引用だけが目立ち内容が頭に入りづらく本当に伝えたいことが分かりづらい。
    (バイ・ビンさんの「自分たちの純粋な世界に閉じこもるか、世界に影響を与えたかったら、その枠から出て行って中途半端なことをやるしかない。」ということばはとても素敵)
    またセックスアンドザシティの内容についての理解は人それぞれだが、消費的物欲的と決めつけ陳腐なドラマとして描かれているのは残念。本当にドラマをしっかり観て引用しているとは思えない。

  • 幸福はモノの消費ではなく、時間の消費に結びつく時代へと移り変わる。モノへの消費は完全に失われるわけではなく、ラグジュアリー志向から本質を追求する消費へと変わっていく。

  • 【物欲なき世界】

    A.ライフスタイル・ブームとは、消費社会の成熟を示すものであり、今や人々は単に商品が欲しいのではなく、商品にまつわる物語や生活提案を求めている。ゆえに商品だけを売るのではなく、商品にまつわるライフスタイルを提案しなければならない。

    B.努力は夢中に勝てない

    C.消費が飽和した社会は、ブランドに対して、もっと人々の生活に意味があるものを表現することを求めていると思う。これからのブランドはトレンディーなだけじゃなくて、意味があるものにならないといけない。

    D.今いる場所に依存しないためにも、旅をすることは大事。自分の知らない世界をみて謙虚になれるからね。クリエイティヴであるには、常に動いてないといけないんだ

    E.コモディティから愛情のある消費へ

    F.3Dプリンターは、現在のミシン:チャド・ディッカーソン

    G.物欲は代替物と遠藤氏は言う。物欲というのは元々なにかの代々物だったんじゃないですか?俺は金持ちだと思いたいとか、俺は幸せだと思いたいとか。でも今やモノで代替するのではなく、行動やソーシャルメディアにおけるポストなどで自分の心の状態や意志を表明するようになってきている。

    H.消費は投票

  • 広告的な現象面の考察。

  • 見栄を張ることは浪費的な消費に、人々は懐疑心を持ち始めている 。
    これまでは過剰に「消費する」ことを強いられていた時代。本来欲しないモノを半ば恣意的に交わされてきたことにようやく気づいてきた。社会発展の過渡期としての「物欲」は終わり。


    所有欲・購入欲の強い人は 全般的に満足度が低い。
    ステータス消費の値段は平均価格以上出ないと意味がない、他人と差をつける役割を果たせない。

    創造欲のモチベーションが急増
    「消費」の快楽は20世紀的=古い

    時間・空間・スキルを共有するモデル, 再分配市場、シェアリング(実は”シェア”リングではない場合もある。)

    自分がどのような人間なのか隠しようがなくなってきている:信頼の可視化がキー

    世の中ではなく、「自分が」、良い・好きと認めたものに対して自分がどれだけ付き合えるか。

    欲しがらない、消費しない世代・時代


    消費しない世代
    高級ブランドは時代遅れとみなされるように

    アメリカの消費者の気持ちにも大きな変化

    労働時間を短縮して環境負荷を減らす生活文化への転換がはじまっている

    モノが幸福のシンボルではなくなる時代
    これまで以上に本質的な豊かさや知性を感じられる世界となる

    経済的な数値だけではない価値の尊重

    マス・カスタマイゼーション。全てがカスタマイズ:食べるもの、着るもの、広告、旅行...。

    欲しいもの=自ら関わり、作る、交換する

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著者プロフィール

編集者/株式会社グーテンベルクオーケストラ代表取締役。1964年生。法政大学経済学部中退。角川書店『月刊カドカワ』、ロッキング・オン『カット』、UPU『エスクァイア日本版』編集部を経て独立。『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』の編集長を務め、出版物の編集から、内外のクライアントのプランニングやコンサルティングまでを手掛ける。著書に『東京の編集』『中身化する社会』『物欲なき世界』、対談集『これからの教養』等がある。またアートブック出版社ユナイテッドヴァガボンズの代表も務める。『コマーシャル・フォト』『WIRED JAPAN』WEBで連載中。下北沢の本屋B&Bで「編集スパルタ塾」を主宰。NYADC銀賞受賞。

「2019年 『新装版 はじめての編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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