黒衣の刺客 [DVD]

監督 : ホウ・シャオシェン 
出演 : スー・チー  チャン・チェン  妻夫木聡  忽那汐里  シュー・ファンイー 
  • 松竹
2.53
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本棚登録 : 42
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105071315

感想・レビュー・書評

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  • 再見。
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    美しくない場面が一秒もない。
    なかでも半透明な「覆い」は発明だ。モノクロでも色彩でもなく、その間を連続的にしかも繊細に表現しえている。あるいは万華鏡のような効果も見せる。
    しかも、抑制の効いたクンフーシーンがすごく活きている。
    ーーーー
    上は6年くらい前に観た感想だけど、おおよそのところ同じ感想をもった。
    峻厳な景色に息を飲むだけでなく、室内シーンでは、赤と黒と白と、そしてロウソクの光がとても映える。衣装もすばらしい。
    あと前回あまり注目してなかったけど、妻夫木聡が林を駆け回るアクションがすごくいいことに気づいた。

    ストーリーが1回では理解しづらいので、もしも本作を観るときはあらかじめあらすじを調べてから観たほうがよい気がする。

    超簡単に要約すると、スー・チー演じる、道士のもとで鍛えられた殺し屋・隠娘(インニャン)が、従兄弟の殺害を命じられるが、情がわいて失敗に終わる、というもの。

    もっとも、本作の魅力は、ストーリーがあってもなくてもほとんど変わらない。観終えたあと、また1枚、侯孝賢のDVDを買ってしまった。

  • とにかく長すぎる。
    複雑な人間関係があるようだが、セリフや音楽がほとんどなく、やたらと凝った風景描写が続く。
    場面がコロコロと変わるので、眠気という「刺客」と戦っている間に話がわからなくなる。
    事前にあらすじを知っておかないとイライラするかも…。

    西洋の人には「オリエンタル♪」と感じるかもしれないが、日本の田園や山岳風景を知っているので花鳥風月の美しさは珍しくもないし、単にダラダラと長い監督の自己満足映画に思えました。
    妻夫木聡くんってこういう海外の変な作品にピンポイントで出るよね?

  • 刺客 聶隱娘/THE ASSASSINS
    2015年 台湾+中国+香港+フランス 108分
    監督:ホウ・シャオシェン
    出演:スー・チー/チャン・チェン/妻夫木聡/忽那汐里/シュー・ファンイー
    http://kokui-movie.com/

    8世紀後半、唐代の中国。女道士に刺客として育てられた隠娘(インニャン)が、故郷の両親のもとに帰されるが、彼女は道士から元婚約者で従兄弟の田委安(ティエン・ジィアン)の暗殺を命じられていた・・・。

    チャン・チェンが観たくて文芸坐まで行ったのだけど、第一印象は、中国版『あずみ』?でした(苦笑)なんか知らんけど暗殺者として仕込まれた孤独な娘が理由もわからず任務遂行を求められる。幼馴染的で許婚だった男を殺さなくてはならない。しかし彼女は情に流されがちで実行できない。けれど彼女の刺客としての腕は超一流でとにかく無闇やたらと強い。アクションシーンは正直それほどたいしたことない気がしたけど、なんかもう、彼女が剣を持ってくるっくるっと回転しただけで男たちがバッタバッタと倒れるみたいな(笑)

    正直、基本設定が最初から最後までよく把握できず、なぜ女道士とやらが預かった女の子を殺し屋に育てて暗殺を指示するのか、その政治的意図は何なのか、なぜ誰もそれに逆らえないのか、全く背景がわからない。フライヤーや公式サイトで情報を補足してもなお、あまり全体像は掴めなかった。あと時代もの特有のメイクのせいか主人公以外の女性の顔の見分けがつきにくい(苦笑)ので、余計に人物相関図が混乱しちゃったかも。年齢不詳だし、ヒロイン隱娘はせいぜい20代前半の設定と思われるのに実際演じているスー・チーはアラフォー(まあ若くは見えるけど)なのも、微妙。いやスー・チー自体はキレイだったけど。

    つまり、そういう諸々のストーリー上の辻褄合わせは気にしないで、ひたすら映像美を楽しむのが正解かと。壮大な中国の風景や、唐代の調度、衣装などはウットリするほど見応えあり。ただイメージショットばかりでシーンごとの有機的なつながりは感じられず、すべての場面が唐突。謎の黄金マスクの女の正体は女道士だったのかな?でもあとで師匠素顔でも出てきたしな。よくわからないや。隠娘はやたらとどこにでも簡単に侵入し(護衛とかいないの?)でも仕事(暗殺)はせずになんか思わせぶりな表情だけして立ち去る、その繰り返し。映像がキレイなだけで、心象は伝わってこないし、誰にも感情移入はできない。

    日本から妻夫木聡と忽那汐里が出演してますが、正直出番はほんのちょっぴり。とくに忽那汐里は、お人形みたいで可愛いだけで、踊ってるシーン以外何もなし。その踊り(中国のお祝いごとの舞踊みたいなの)も巧いは思えないし、彼女を使う意味は全くなし。ブッキーはまだマシだったけど、映画だけ観ても彼の設定まったくわからず。通りすがりの親切な村の青年?って感じだったんですが、公式サイトみると「鏡磨きの青年」で「難破した遣唐使船に乗ってた日本人」の役だそうです。へーそうだったのか。確かに鏡は磨いてたけど、それが職業とは思わなかった(笑)ていうか日本人の役なのかどうかもわからなかった。喋らないし。

    総じてなんか全体的によくわからないというストレスがすごく残る映画だけど、目の保養にだけはなりました。チャン・チェンはカッコ良かったです。かっこよすぎて設定にあるような暴君感なかったけど。

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