坂の上の雲(二) (文春文庫) [Kindle]

  • 文藝春秋 (1999年1月10日発売)
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みんなの感想まとめ

歴史の教科書としてもヒーロー物語としても楽しめる壮大な物語が展開され、日清戦争から日露戦争までの日本の海軍と陸軍の活躍が描かれています。著者の主観が入りつつも、ほぼ史実に基づいた人物たちの生き様が、時...

感想・レビュー・書評

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  • 日清戦争というのは、今から考えるとなんとも無茶な戦争だったのだなあ。という、日本史で習った知識とはまるで違う感慨。

  • オーディブルにて。
    2巻は秋山兄弟の印象がやや薄れ、日清戦争やロシアの南下、米西戦争など、国同士の大きな流れのほうが印象に残った。

    とくに、他国の戦争や海戦を日本が熱心に研究していたことや、後発国として国際法をかなり意識して守ろうとしていた様子が面白い。
    「一等国にならねば」という明治のエリートたちの気概や、自分の振る舞いが日本の命運に関わるという切迫感も端々に感じた。

    人物名はなかなか頭に残らないけれど、世界の動きの中で日本がどう立ち位置を作っていったのか、という部分が面白かった。

  • 日清戦争に勝利をしてから、日露戦争を終えるまでの時期の日本海軍陸軍を舞台とする小説。 いちぶ著者の主観で書かれている人物もいるように感じるが、ほぼ史実に基づいていると思う。 歴史の教科書としても、ヒーローものの小説としても読み応えのある壮大な物語だと思う。 

  • 人の本能は、極限の勝負の時にこそ出る物であるかもしれません。そしてその本能を制した側が、勝敗を制するというのは考えすぎでしょうか?本書、司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」も2巻目に入り、いよいよ列強との衝突が描かれ始めます。

    この巻の見どころは、丁汝昌提督率いる清の北洋艦隊と、西京丸を筆頭とした日本海軍が激突する、黄海海戦にあるといえそうです。この時代の艦隊船において、「横陣」と「縦陣」という2つの陣形を敷くことが多かったそうです。「横陣」というのは、敵に対して正面を向けて相対する陣形です。軍艦は正面から見ると細く小さいため、被弾面積が狭くなり、その結果的の射撃による被害を少なくできるというメリットがある反面、正面の主砲しか使うことができないので、攻撃面では難があると言えます。一方で「縦陣」は、敵の真正面に、自艦の脇っ腹をさらすため、被弾しやすい一方で、艦のサイドに設けた一連の大砲を命いっぱい使うことができるというメリットがあるそうです。両方の陣形はそれぞれ一長一短があり、当時は議論がなされたものの、どちらの陣形が有利なのか?結論は出なかったと言います。

    さて、黄海海戦の結論から言うと、「横陣」を採用した清に対して、「縦陣」を敷いた日本海軍が勝利します。艦の総重量や武装の面では、清側が有利という話もあったそうなのです。それでも日本海軍が勝利した理由として、攻撃力で不利な日本艦隊は単発で相手を沈ませる、ということをハナから考えず一気に距離を縮めて、速射・連射で勝利をモノにした、といったことがあると言います。
    しかし、私は他にも日本艦隊には、「本能に打ち勝ったこと」が勝因として、あるように思います。先ほどの「横陣」と「縦陣」という陣形は、一長一短がありつつも、総評としては互角という議論がありました。しかし、人の本能はやはり、生存の可能性を最大限するように働くはずです。であれば、生存に不利な方、つまり被弾しやすい「縦陣」を取るのは、実践ではためらわれるように思うんです。こういう本能的なところは、拮抗すればするほど効いてくるような感じがします。

    そして、速力を縮め、相手の懐に飛び込む必要のあった日本艦隊は、生存本能に抗って「縦陣」を選択し勝利を得た。それが相手の反応より一瞬早い行動となり、勝利につながったのかもれないな、と思いました。ギリギリだったり、不利であったり、という条件の中で、私自身も「本能に抗う」という選択ができるようになりたいと思います。

  • 2025.01.13 再読

    真之はアメリカ、好古はフランスへ 日清戦争勃発 ロシアの極東侵略の性質の話 子規は病みながらも近代俳句の確立を。

  • 明治維新から日露戦争までの日本の近代化を描いた歴史小説。第2巻では、日清戦争が勃発し、日本は朝鮮をめぐって清と交戦状態になります。この中で秋山兄弟は、それぞれの立場で、自分の信念や理想を追い求めていきます。秋山真之は、海軍の参謀として出撃し、海戦の指揮にあたります。一方、秋山好古は、陸軍の騎兵隊長として、陸戦に参加します。

    私が思う本書の見どころは2つあります。1つ目は、日清戦争の海戦の描写です。この本では、日本海軍の勝利に貢献した秋山真之の活躍が詳細に描かれています。秋山真之は、巡洋艦筑紫の艦長として、黄海海戦や威海衛攻略戦などに参加しました。筆者は、海戦の戦術や戦略を専門的に説明するだけでなく、海戦の緊張感や迫力を感じさせるように描いており、読んでいて本当に圧倒されました。

    見どころの2つ目は、正岡子規の文学活動の描写です。この本では、日本の近代文学の先駆者となった正岡子規の創作と評論が紹介されています。正岡子規は、病気を抱えながらも、新聞「日本」に入社し、俳句や短歌の改革に取り組みました。司馬遼太郎は、正岡子規の文学作品を引用するだけでなく、正岡子規の文学観や人生観を分析するように描いています。

    さて、私は本書について、筆者の司馬遼太郎氏の歴史観と文学観に注目しました。この本では、日本の近代化と国際化の過程や、国家と個人の関係が、批判的でもなく肯定的にでもなく、単に物語として語られています。筆者は、日本の歴史を、善悪や正誤の問題としてではなく、成長や変化の問題として捉えているように感じました。このように、本書は、歴史と文学の境界を曖昧にし、両者の相互作用を強調しており、この点が、この本の最大の魅力と言えるのかもしれません。

  • 不謹慎だけどその印象が強いので敢えて言うと、正岡子規めっちゃしぶとい。
    「壮大な吐血」「無理矢理海外に行くが…」「死にそうな声で虚子を弟子認定」「真之がもう会うことは無いと思い最後の言葉をもらい忘れた」とかの数年後にまた再会するんだよね。

  • 日本が近代国家として産声をあげ、列強に並んで覇権国家として国家を拡大するか、それとも清国のように列強に呑まれるかこの択一を迫られた時期を正岡子規、秋山好古、真之兄弟を通して描いている。本巻のクライマックスは日清戦争であり、清国の艦隊を叩いた黄海と豊島沖海戦といえる。しかしながら、これも操艦力の差が艦船の能力以上にあったことによる清国の自滅という感が、なきにしもあらずであり、陸戦においても統率力の差がそのまま勝敗に表れた印象で、この優れたる日本人の気質については後世に引き継いでいってもらいものだと切に思う。

  • 20260720オーディブルにて読了

  • まだ序盤

  • 日露戦争がもうすぐ始まるっていうところまでだが、子規の話の方が戦争の話よりもいい。もう少し子規の話の分量が多い方がいいんだけどな。次の巻あたりで死んじゃうんだろうか。

  • 日清戦争の緊張感がリアルで面白かった。

  • 説明不要の歴史小説の名著。4ヶ月以上読み続けてた。明治維新〜日露戦争の勝利まで長い期間と描かれているが、本当に凄まじい時代を経てきてる。何とか飲み込まれないように必死に戦ってる。著者も40代のおよそ10年をこれに注ぎ込んだようで、相当な大作となってる。

  • 当作は3回目の書見だが実は前2回いずれもこの第二巻で挫折している。日清戦争の海戦の場面が長くその上あまりにも描写が詳細に渡り過ぎて、自分の想像力では全くついて行けなかったからだ。3度目こそはと気を引き締めて読んだ今回、海戦の場面は何とか通過した。その先が面白かった。
    とにかく舌を巻いたのが真之が渡米した後の米西戦争の章と、日露戦争に至るまでのロシアの描写である。どれほどの資料を読んで錬成すれば斯様に詳しく綴れるのかと驚くばかりだった。ピョートル1世もニコライ2世も世界史の教科書に書かれていること以上は何も知らなかったが、この物語では彼らの人間像が生き生きと描かれており、興味が尽きなかった。歴史をこれだけ面白く描ける司馬遼太郎はやはりすごい。3度目の挑戦をしてよかった。

  • 日清戦争から義和団事件まで※文庫版

  • 2巻読み終えた。星3つ半。小説というよりドキュメントエッセイ風です。興味のないことまで読まなければならないのはしんどくもあり。3巻に向けて大きく事態が動きそうです。

  • 病の中句を作り、従軍記者となり、ままならぬ自分の運命を受け入れつつも活動を続ける子規。
    最高の騎馬隊を目指す好古、海軍のスペシャリストになるべく研鑽を積む真之。
    ロシア側ピョートル大帝のエピソードはなかなか面白く、ちょっとロシア史に興味を持つ。

  • 「人間の頭に上下などない。要点をつかむという能力と、不要不急のものは切り捨てるという大胆さだけが問題だ」

  • 最高。冗長な部分は確かにあれど、日本人必読の書。

  • 2020.5.28

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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