真実の10メートル手前 [Kindle]

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  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • 太刀洗万智(一括変換で出る名前にしてほしいw)を主役にした短編集。
    同作者の満願でも思ったのだけれど、どれも悪くはない。確かにミステリー。ただ、印象が強烈でもなく、読後もうん、そっか。どの話も暗く重いテーマなのではあるけれど、真実の探求のみが描かれ、とくに救いや希望は、話の中にない。週刊誌のルポタージュを読んでいるような気分となった。主人公の職業からいうと、成功してるのかもしれない。
    さよなら妖精が一番気に入っているので、「ナイフを失われた思い出の中に」は、お兄さんの登場は嬉しかったんだけど。
    もしかしたら、長編の方がいいのかなぁ。王とサーカスに手をつけようか。

  • 恐ろしいほど完成された短編集。読後感は重いが大変読み応えがあった。

  • これがあったから「王とサーカス」が誕生したのか。「さよなら妖精」で登場した大刀洗万智を探偵に見立てそこに一話ずつワトソン代わりの相棒を配する、シャーロック・ホームズである、ただしジャーナリストとしての目を通しての謎解きというのが目新しい。ぜひこのシリーズは続けてもらいたい。

  • どの短編もすばらしい水準です。作家さんが身を削りながら書いているのがよくわかります。買ってよかった。

  • ジャーナリスト 太刀洗万智が絡む
    6つの事件を描いた短編集。
    どの事件も、落とし所に期待しつつ、
    ゾクゾクしながら、一気読み。
    太刀洗シリーズ 初対面 でしたが、
    じわりじわりと真実ににじり寄る
    鋭い推理力と、抜け目のない仕事っぷりに、
    すっかり魅了され。
    直木賞 残念だったけど、
    個人的には、投げかけてくるものは
    大きかった作品、でした

  • 米澤穂信作品を初読了。

    どうやら他の作品にも登場するらしい
    大刀洗万智の、事件を追う記者としての
    話を集めた短編集。

    主人公の表情は乏しいが内面が感性豊か、という
    キャラクターがなんとも可愛らしい。

    この主人公は刑事でも探偵でもないので、
    たとえ事件の真相に近づいても、解決する張本人ではない、
    という構成が新鮮だった。
    事件を追っていく中での主人公や登場人物の
    心情に重きを置いてる感じ。

    「名を刻む死」が良かった。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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