お金の流れでわかる世界の歴史 富、経済、権力……はこう「動いた」 [Kindle]
- KADOKAWA (2015年12月14日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (213ページ)
感想・レビュー・書評
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著者は元国税調査官です。
税の観点から世界史を読み直すのはとても面白かったです。
お金に強いと言えばユダヤ人と中国人というふうに習ってきました。
中国といえば秦の始皇帝の貨幣統一。
キングダムも面白いですが史実も面白いです。
ユダヤ人は世界中で辛い立場に置かれながら強かに生き抜いてきた民族です。
僕は本当に尊敬します。
その中でもロスチャイルド家のエピソードは面白かったです。
ワーテルローの戦いやスエズ運河の件でボロ儲けしたというのが巷で聞かれてましたが利率とかからもそれほど儲けてなかったとのことです。
ということは5人の息子が世界中にネットワークを広げて儲けたというのが正しいのかなと。
やはり情報は武器です。
日本も世界史の中で存在感を示してます。
明治期の大躍進は
「お蚕様」
のおかげでした。
生糸の輸出が日本経済を支えてきたんですね。
これからも足向寝厳禁です。
あとがきは少し衝撃でした。
脱税が国を滅ぼすということ。
日本で脱税はそんな簡単にできません。
でもタックスヘイブンという制度の抜け道を突くやり方は新たな脱税と言えると思います。
世界的に規制が進みそうなニュースがあるのでどうなるか予断を許さない状況やなと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●古代エジプトの哲学者エウクレイデスが著した 「ユ ークリッド幾何学 」は 、エジプトの徴税役人たちが行っていた土地の測量方法などを 、まとめたものに過ぎないという 。
現代から見れば当たり前のように思えるが 、中世までは徴税人というのは 、請負制によるものが多かったのだ 。国家から徴税権を得て 、決められた額の税金を国家に払うのである 。徴税人は 、税を多く取れば取るだけ自分の収入になるので 、不正に税を取りたてるケ ースが多かった 。しかし古代エジプトでは 、徴税役人である書記には国家から給料が支払われていたので 、彼らは決められた通りの税金を徴収するだけでよかったのだ 。
●古代ローマ 徴税請負人は 、あらかじめロ ーマ政府から 5年分の徴税権を買い取るという仕組み。徴税請負人は政府に払った以上の税を得ようとする。
●ユダヤ人の中にもお金に対する性向を嫌う人がいた。マルクスがそうだ。マルクス家は 、父の代でユダヤ教からキリスト教に改宗しているが 、祖父はラビをしていた 。また母はユダヤ人であり 、家庭内はユダヤ教が支配的だったという 。カ ール ・マルクスは 、 「ユダヤ人の思考を具現化したのが資本主義 」だと語っている 。
●ヨ ーロッパで鉄の鋳造ができるようになったのは 、 1 4世紀くらいのことであり 、中国は実に千数百年も進んでいたということである 。
●ローマ滅亡後の世界経済はイスラム世界の強い影響下にあった。暖かい税務行政によって勢力を伸ばしていった。
●モンゴル帝国も柔らかな政治。マルコ ・ポ ーロの 『東方見聞録 』は 、モンゴル帝国の時代のユ ーラシア大陸旅行記である 。
●モンゴル後はオスマン・トルコの中央集権制度。中世の西洋諸国は封建制度。封建制度というのは 、 「一応 、国王などが統治しているものの 、国の大半は貴族や豪族などが支配し 、国王はその束ね役に過ぎない 」という支配形態である 。
●ナポレオンは軍事的には天才だと言われているが 、財政面ではまったくの素人だったのだ 。フランスが北アメリカに保有していた植民地を 、独立したばかりのアメリカ政府に 、 1 5 0 0万ドルで売却した 。このとき売却されたのは 、現在のルイジアナ 、アイオワ 、テキサスなど 1 5州にまたがる広大な地域で 、アメリカの領土の 2 3 %にもあたる 。
● 戦後の高度経済成長は 、 「奇跡の経済成長 」などと言われることがある 。しかし 、戦後の経済成長は 、実は戦前にその基礎があったのだ 。本当に奇跡の経済成長をしていたのは 、戦前の日本だったのである 。
●明治日本の発展を支えたのは生糸 -
お金の流れと一緒にみると世界史がこんなに面白いとは。歴史が面白く学べる。他のシリーズも読みたくなる一冊。
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2023/12/17
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オーディブルにて
苦手な歴史もお金を絡めることで、すっと理解することが出来た -
歴史におけるその闘争と悲劇はそのままお金の歴史かもしれない
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お金も世界史(歴史全般)も苦手だから敢えて読んでみた。やっぱりあまり頭には入ってこなかったけど、この手の本を沢山読んで、せめて普通の人並みの知識をつけたいと思う。