レヴェナント:蘇えりし者 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

監督 : アレハンドロ・G・イニャリトゥ 
出演 : レオナルド・ディカプリオ  トム・ハーディ  ドーナル・グリーソン  ウィル・ポールター 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.52
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本棚登録 : 428
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142206114

感想・レビュー・書評

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  • この作品もDVD化を待ち焦がれて映画館に行くのを我慢した作品でした。

    ようやく、リリースされたのでマイホーム・シアターで大音響にての鑑賞に大満足の私です。デカプリオが初めて主演男優賞を受賞した演技を楽しみにしていました。

    無駄に明るい光を排除した映像は初めから終わりまで壮絶なるもので見応え十分な物でした。主人公がクマに襲われ瀕死の重傷を負うシーンや逃走する際に激しい激流に呑まれるシーン。それに死んだ馬の内臓を排除しその体内に潜り込み寒さを凌ぐシーンなど息を呑むシーンの連続です。

    未開時代の北米の極寒の大地に愛する息子を殺された上、一人置き去りにされたハンター(実在した人物)壮絶なる‘レヴェナント’が凄い・・・。

    デカプリオの汚れ役の演技が見事でした。納得の受賞演技でした。それに坂本龍一さんの音楽が重く辛い映像に上手くマッチしていました。

  • 1823年、西部開拓時代のアメリカ北西部、極寒の荒野の中、狩猟をして毛皮を採取するハンターチームはネイティブアメリカンの一団に襲われ多大な犠牲にあいながら命からがら船で川を下る。
    チームのひとり、ヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)はネイティブアメリカンの妻との間にできた息子、ホークとともにガイドとして同行していた。
    船を捨て山越えルートを選んだチームは森で野営する。翌早朝、グラスは見回り中に子連れの熊に襲われ、瀕死の重傷を負う。
    急ごしらえの担架でグラスを運ぶが山越えには足手まといであること、瀕死でもあることから、隊長のアンドリュー・ヘンリーが死ぬまで見届け埋葬する者を募ると、ホークとジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)、若いジム・ブリッジャーが残ることになった。
    ジョンは2人がいない時にグラスを殺そうとするところをホークに見つかり銃を向けられるが、返り討ちにし殺してしまう。
    ジョンはジムを騙しグラスに軽く土をかけただけでその場を離れる。
    一部始終を見ていたが動けないグラスは奇跡的に一命をとりとめ、折れた足を引きずり這いながらジョンを追う。
    マイナス20度の極寒の地でロケし、自然光を生かす映像で、実際に生肉を食い内蔵を取り除いた馬に身体を入れ暖を取るなどリアリティにこだわった撮影だからこそ、極寒の自然の中でサバイバルしていくディカプリオをはじめとする俳優の演技に説得力と迫力があります。
    極限の状況の中で仲間すら切り捨て裏切る人間同士の生き残り合戦やディカプリオが少ない装備でサバイバルしていく様子(内蔵を取り除いた馬に身体を入れ暖を取る、熊の爪を使い鹿を狩るなど)がドキュメンタリータッチで過酷なサバイバルを描き抜き、最愛の息子を殺され復讐の鬼と化すグラスを熱演するディカプリオの演技はグラスの怒りや哀しみや執念や虚無も演じ切りまさにアカデミー賞ものでした。
    ディカプリオが熊に喰われそうになるシーンやディカプリオが馬に乗ったまま崖から落下するシーンなど、壮絶です。

  • 一つの疑問は今なぜこの映画?なのですが、
    西部開拓の歴史やそれにまつわる先住民との確執は
    アメリカにとっては切ってもきれぬジャンルなのだと思い出す。
    だから古い男臭い映画がちらほら思い出される。(大いなる勇者とか)
    監督イニャリトゥにとっても念願のものだったのだろうか・・・。

    実在した人物を主人公にした大自然との戦いと復讐劇であるこの作品は、
    ディカプリオにアカデミー賞を
    もたらしたことで記憶され続けるに違いない。
    スコセッシとのタッグや初期作品でもとって当たり前だったとは思いますが。

    とにかく、その演技が圧巻です。
    ホラー映画は、恐怖を演じるものがうまくないと怖い映画にならないそうです。
    この映画のディカプリオの演技がなければ、この映画も成り立たないでしょう。
    もう一つの主役と言える大自然の素晴らしさも霞む演技だと思う。
    鑑賞後の観客が寒さと脱力感すら覚えたのなら
    それは演技と技術の結晶が成功しているからなのだ。

    この男の過去は明かされることはないのだが、苦労の果てにたどり着いた
    たった二人の家族。息子に対する溢れる愛が、生きる全てだった男。
    彼は、死ねなかった。復讐に意味があるとか無いとかではなく、
    彼は死ねなかったのだ。それが生きる意味を与えてしまったのだから。

    そして、度々現れる妻の姿。すぐにでもそこに行きたかったはずなのだ。
    ラストの表情が告げる。
    これから、どうしたらいい?
    それは、生きる意味を無くしたものの問いのように思えた。
    しばし凍りつきました。

  • 広大な自然。川の流れる速さや岩肌・雪山の質感、そして空気感もリアルに伝わってくる。美しい朝日が出たと思えば、極寒の吹雪が猛烈に主人公を襲う。自然の温かさや厳しさが共存していることが如実に示される。
    そんな中を主役のレオナルド・ディカプリオはほとんどしゃべることなく、表情や体の動きだけで、感情や考えを表現する。その様がとても素晴らしかった。
    イニャリトゥ監督の映画は難解で苦手意識を持っていたが、本作は想像以上に重厚で良い作品だった。

  • まだ未開の地であった1800年代のアメリカ。毛皮の獲得の商隊に参加したディカプリオ演じるグラスはクマに襲われ、瀕死の重傷を負う。さらに仲間からの裏切りにより息子を殺され、一人取り残される。

    復讐に燃える人間の強さと再生力、そして大自然の偉大さを味わえる壮大な作品。戦いのシーンは観ているだけで痛いけど。

    大自然を相手にセリフのほとんどない単独演技を強いられたディカプリオの鬼気迫る演技。そして、クマと格闘したり、内臓を取り出した馬の体内にもぐりこんだりと、信じられないショッキングな映像に負けない存在感。アカデミー賞受賞も納得だ。

  • 開拓時代のシビアさが背景と言うよりテーマだな。ストーリーより映像メイン。ディカプリオがオスカーをとったけど、この役をやれた俳優なら彼じゃなくても候補にはなっただろう。今までの開拓物は何だったんだろうなって比較してるのが○十年前の作品だし(^^;
    ともあれ、秀作です。個人的には少し甘さも欲しかったが(笑)それにしても、一番は熊との格闘シーンだろうな・・

  • 西部開拓時代のアメリカで毛皮貿易をしていた猟師のディカプリオが熊に襲われて死にかけて仲間に捨てられて(最初は)匍匐前進で砦まで戻る話  開拓時代のアメリカ冬の雪山の美しさ(実際はカナダとアルゼンチンらしいけど)とディカプリオのプロ意識の高さがやばい   常軌を逸した画面の美しさのために夜明けと日没の2時間ずつくらいしか撮影しなかったらしいけど、こんな雪山にわざわざ2時間のために毎回来るとか 撮影する上での苦労のレベルが常軌を逸している  ストーリーも息子を殺したやつがすがすがしい自分勝手な罪悪感を持たない奴だったので、ディカプリオを応援したくなるし、すごく楽しかった  馬の死体の中で寝るのは、真似したくない寝方の第一位になった(二位はペルーという映画に出てきた断崖絶壁用テント) 

  • 2016年公開
    監督 : アレハンドロ・イニャリトゥ
    ==
    アメリカ開拓時代に毛皮を狩りつつ進む一行を、原住民が襲撃することから始まるサバイバル劇。

    「死なない」っていうことの尊さというか、しぶとさというか、ひたすらにそういう2時間強。「生きるって美しくて素晴らしい!」とか安易に善なるメッセージに昇華したくなるくらいの絶景が後ろでは終始展開されるのだけど、全部苦痛でしかない悲惨な状況で、そんなポジティブなことはいいから、何しろ「死なない」。死ななければつながる、みたいなメッセージを感じました。

    あと全然関係ないんだけど、監督はじめとした制作陣と、レオさまはじめとした役者のすさまじい信頼関係も感じたわけです。極寒の川を流されるシーンとか、レオさまが「ふざけんな」って言っちゃえば強要できないようなトンデモナイ撮影なわけで、そこはもう労使とかそういうことじゃない仕事に対するプライドと運命共同感だなあと。突き抜けたものを見せられて面食らったような、そんな壮絶な話でした。

    しっかし、ほんとに死なないw

  • カメラワークすごいなーと思ったらバードマンと同じ監督だったわ。
    静かな映画だけど飽きずに観れた。すごいねこの映画。

  • 映画館にて。

    イニャリトゥ監督は、
    一体どこまで行ってしまうのだろうか、
    こんな作品を撮ってしまったのならば。

    自然光で撮影された映像の美しさは、
    静かに絶望し、燃える心を、
    実に豊かに表現するための支えとなって、
    すべての場面を、
    得難きものへと昇華させることに成功している。

    作品を重ねるごとに、
    変化し、高みへと飛び続ける、
    この監督の最期までを見届けたい。

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