世界一清潔な空港の清掃人 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    この本でスポットライトを当てられるのは、清掃員の新津さん。
    表紙の雰囲気から、てっきりトイレの神様的なお話かと思っていた。とにかく心をこめよう、的な。
    しかし、新津さんはそれだけではなく、非常に勉強熱心。清掃に関する資格を取ってみたり、洗剤を自作(?!)したり。
    それだけではなく、仕事への姿勢もとてもプロフェッショナル。こういう人はきっと、どんな仕事をしても成功するんだろうなぁ…と思えた。
    子どもが残した手の汚れについて、掃除すべき場所を教えてくれている、という考えはすごい。
    清掃時の雑巾の使い方とか、ステンレスを傷つけないための拭き方とか、全く知らなかった具体的な話もあって面白かった。

  • 再現性のあるプロフェッショナル人材の育成というテーマで読み進めたが、再現性については彼女の次の10年の目標ということだった。ただ、彼女がプロフェッショナル人材であるのは、間違いない。プロフェッショナルを育てるのも大事だが、彼女のような人材を発掘することもまた重要な気がした。

    以下、自分用メモ
    【プロフェッショナル】
    ・プロフェッショナルとは?
    A. 「目標をもって、日々努力し、どんな仕事でも心を込めることができる人が、プロフェッショナルだと思います」
    ・拭き掃除一つとっても(中略)同じ手順で、同じ作業をしているように見えても、ちゃんと基本を理解してやっているかどうかは、見る人にはわかってしまうもの。
    名言

    【再現性】
    ・羽田空港では、清掃品質を評価するチェックシートがあって、エリアごとに床から天井まですべて、細かくチェック項目が決められています。
    ・自分で考えたり、失敗したりしなければ、本当のところはわからないでしょう。(中略)「まずは自分で、恐れずにやってみて。責任を取るために私がいるのだから。」

    【彼女の生い立ち】
    ・中国残留孤児2世の父親と共に、高校時代に日本へ。生活保護を受けることができたが、断った。人に迷惑をかけるなと、自分の飯は自分で用意するが家訓
    ・いじめに負けない強さを手に入れるため鍛え始めたら、小学4年生で砲丸投げの選手へ。このひと、昔から徹底的にやりぬく性格
    ・「基本的に、私はいつも、自分がやりたいことが中心なんです。こうした方がいいと思うことがあって、それがスムーズにいくためにはどうするか、それがまず第一歩」とても近しいものを感じる。

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著者プロフィール

1970年、中国・瀋陽生まれ。17歳で来日、高校に通いながら清掃の仕事に従事する。日本空港テクノ株式会社に入社後、全国ビルクリーニング技能競技会で最年少優勝。羽田空港の清掃を中心に手がけ、同空港が2013年、2014年、2016年。2017年と「世界一清潔な空港」に選出された功労者のひとりとして活躍。2015年4月からは「環境マイスター」として、技術指導や知識伝達を中心とし、後輩の育成にあたる。現在約700人いる清掃員のリーダー。

「2017年 『“世界一”のカリスマ清掃員が教える 掃除は「クロス」を使って上手にサボりなさい!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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