そして、星の輝く夜がくる (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 真山作品。安定の品質。娯楽として読んでいるので、災害モノとしていいかどうかはわからない。

    被災者になった片親の女の子が、子供のころ被災地で面倒を見てくれた先生に酔っ払った勢いで「俺の娘になるか」って言われたのをずっと覚えてて、成人後に簡潔に恨み言言うシーンがすごく良い。「先生」の行動・言動は、この子の人格形成やボランティア活動にも多大な影響を与えており、男女の関係になりそうでならない関係含めて非常によかった。

  • 震災に関する本はいくつもあるけれど、お涙頂戴の内容ではなく、もっと現実的というか、実際にありそうな問題が多く書かれていました。

    特に「さくら」の三木先生の体験は胸が痛かった。
    きっと同じ経験をした人はたくさんいるのだと思う。校庭に走って戻って行った生徒について、その子を追いかけて津波に向かって走っていくことは怖かったと。正直な気持ちだと思った。
    先生にも、自分の命や家族がある中で瞬時に色々な葛藤はあったと思うし、生き残った人たちは様々な後悔や懺悔の気持ちを抱えていると思う。

    これまでいろんな気持ちを我慢してきたであろう生徒に本音をさらけ出させる事で、一歩踏み出すきっかけにして欲しいと思っていた小野寺先生の言動や行動、アイディアを校長先生が穏やかに優しく引っ張ってくれていて、こういう人が教育のトップでいてほしいなと思った。

    地元ボランティアのあんちゃんは、いつも明るくみんなの気持ちを汲み取り、積極的に他人の意見を取り入れられて素敵だった!

    最後の生徒の卒業記念の絵は、文字だけでもその情景が浮かび感動しました。

  • 自分がひねくれているのが問題なのかも知れませんが、ちょっと出来すぎている話のように思いました。なので、心から感動したとか、心動かされたとか、考えさせられたというのはなかったです。

  • 小説の力、フィクションの力。数十字のメッセージでは表せない力。

  • 小野寺先生の「子供を成長させる、子供が喜びを感じてもらう」という目的のためにしがらみや日常の当たり前を気にせず行動し続ける姿が勉強になります。

  • 二つの震災
    みんな子供だった

    校長先生の存在感!!
    続きが読みたい

  • とても難しいテーマなのにとても読みやすく、だからこそいろいろ考えさせられる、そんなお話でした。

  • 心の芯にやさしさとか強さっていう栄養を注ぎたいと思って読んだ。

  • 真山仁としては異色の作品といってよいと思う。そして、どうしても書かずにはいられなかった内容なのだろうという思いが強く伝わる作品だと感じた。綿密な取材による被災地の課題の難しさもよくわかる。けれど、作者の得意ジャンルではないというところが少し残念、というか、期待感が大き過ぎるのかもしれない。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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