桜島 [Kindle]

  • 2016年2月2日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 戦争小説である。主人公が桜島の海軍に送られて監視及び暗号解読係の下士官となる。そこで終戦を迎える状況である。沖縄の占領後に鹿児島に米軍が上陸を想定している緊迫した状況である。

  • 青空文庫で読了。全く知らない作家さんだったけれど読みやすくてびっくりした。影裏の沼田真佑さんが影響を受けた作家さんと知り読んでみた。舞台は終戦間近の桜島。主人公の暗号員の心情描写や風景描写が瑞々しくて戦争文学だけれど現代の小説といってもいいんじゃないかと思ったほど、古くさくない。刊行は昭和21年9月となっているから終戦1年後なことにも驚き。他の作品も読む。「苦手!」と吐露するところだけ時代を感じてつい笑ってしまった場面。

  • 戦争体験のある作家の手になる作品なんですか。
    今まで読んだ戦争を題材にした作品とは随分と感触が違う、しかも読んでいて頭で考えることが先行し過ぎているような気がしていたので余計にそのギャップを覚えてしまいます。
    そういう意味では現在性を持ち合わせている作品と言えなくもない訳でして。

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著者プロフィール

梅崎春生

一九一五(大正四)年福岡市生まれ。小説家。東京帝国大学国文科卒業前年の三九(昭和十四)年に処女作「風宴」を発表。大学の講義にはほとんど出席せず、卒業論文は十日ほどで一気に書き上げる。四二年陸軍に召集されて対馬重砲隊に赴くが病気のため即日帰郷。四四年には海軍に召集される。復員の直後に書き上げた『桜島』のほか『日の果て』など、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在となる。『ボロ家の春秋』で直木賞、『砂時計』で新潮社文学賞、『狂い凧』で芸術選奨文部大臣賞、『幻化』で毎日出版文化賞。一九六五(昭和四十)年没。

「2022年 『カロや 愛猫作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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