竜と正義 人魔調停局 捜査File.01 (NOVEL 0) [Kindle]
- KADOKAWA (2016年2月15日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (342ページ)
感想・レビュー・書評
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異世界ファンタジー。人間と魔族が存在する世界で、双方が一つの社会で共存するために日夜平和維持に当たる機関「人魔調停局」。その一員である主人公ライル(人間)が事件に立ち向かっていく。
一人称視点で、熱血主人公(ただし公務員としての分別はある)というライトノベルらしい書き口だけど、舞台設定や社会構造、人間が魔法を使うための魔具の仕組みまでしっかり世界が作りこまれていて、土台の安定感とラノベらしいキャラの立ち方と相俟って、とても読みやすく面白かった。特に、人と魔族の共存にスポットを当てているだけあって、そのあたりの深刻な社会問題や、どうしても身体能力で魔族に劣る人間がどのように魔族と対等となっていったかの歴史、といったところが説明されているのが好みだった。
作中で幾度となく戦闘シーンがあるが、すごく熱い。強靭な身体能力や特殊技能を駆使する魔物に対し、人間であるライルは銃と魔具で挑むが、身体能力が脆弱なために圧倒的に不利な状況になる。それを、ライルと彼をサポートする同僚アルミスの息の合った動きで覆していくのがすごくかっこいい。
人魔共生を掲げてはいてもその実は一枚岩ではなく、たった一人の魔族の少女をめぐってあちらこちらで駆け引きや攻防が起こる。単純なハッピーエンドで終わらないところなど、ハードボイルドな面もある作品。
ファンタジージャンルで、骨太な設定と手に汗握る戦闘シーンを求める方にオススメ!詳細をみるコメント0件をすべて表示
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