宝石商リチャード氏の謎鑑定 (集英社オレンジ文庫) [Kindle]

著者 :
制作 : 雪広うたこ 
  • 集英社
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感想 : 17
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感想・レビュー・書評

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  • 綺麗な男の人が紅茶飲んでいるってだけで、なんで、こうグッとくるんですかね。
    日本じゃ、なかなかお目にかかれないからかなぁ。

    東京の一等地に出店したばかりの年齢不詳の美貌の店主に、突然雇われる学生、業務内容は、掃除とお茶くみ(紅茶にうるさい!)というところで、ゴーストハント!!
    っと、ナルと麻衣ちゃんを思い出してしまった。
    ナルとリチャード、共通するところいくつか思いつく。うん

    ビブリア古書堂もそうだし、こういう物からはじまるミステリーって、その物にまつわる知識も同時に得られるから、
    知る面白さをさらに楽しめる。
    ゴーストハントも、幽霊や呪いとか、そういうオカルト的な要素いっぱい勉強しましたね。
    岬洋介シリーズもそうだ。ピアノ曲を聴きながら、楽曲について作曲者の思想に触れられる。

    宝石も、おばけも、古典も音楽も、別に生きる上で役には立たないけれど、添え物として、なにかを開かせてくれる。

    何かを知りたい、知るのがおもしろいという知的好奇心という興奮って、魅力的でなんか不思議だ。

  • 宝石に関する豆知識もおもしろかった。
    正直リチャードと正義の今後が楽しみ。
    これはもう、谷本さんには悪いけれど」bl展開に、持っていってほしい。

  • 一番楽なのは普通に生きることで、例えるならばそれは量販店で売っているMサイズの服が似合う体型を保ち続けることってのが刺さって抜けねえ
    ブロマンス色強めでとても良い
    感覚的には初期コナンのラブコメ要素みたいな、なんかそういう甘酸っぱいのがおまけ程度にある感じが好きな人はニチャニチャしながら読んじゃうと思う

    あとこの本読んでからリチャードと同じ入れ方でミルクティー飲んでます!

  • 金髪碧眼で宝石のような美貌を持つ店主リチャードと普通の大学生である中田正義との、宝石から始まる奇妙な出会い。
    今まで宝石にはあまり縁なく生きてきたけど
    宝石に関しては完全に素人の正義と一緒に
    リチャードやリチャードのお店にくるお客様の知識を受け、関心しながら読みました。
    素人にも比較的分かりやすく、何より2人の掛け合いがリズム感があって良い。

  • 生きた宝石と主人公の正義に言わしめた美貌の宝石商リチャードと正義が宝石を鎹にして人間関係の問題をスッキリさせるミステリー。
    リチャードと正義のかけあいも楽しい。
    そして宝石の豆知識も身に付く。

  • 何度も思うんだけど、
    この1話目って完璧だと思うの。
    宝石の美しさ、宝石言葉、そしてエピソードとして外側からの光の当て方で見え方が違うところ
    これがこれからのキーだよって示している。
    そして2話目の強烈さ
    いきなりレズビアンカップルをもってくるところ
    モチーフが宝石なだけに自由に書けるところが強みか
    ダイヤモンドの価値の話も最初にぶっこんできてくれたのはわたしの好みでした

    正義くんて、書き方によってはもっと冷や冷やハラハラすると思うんだけど、そのすれすれ具合もうまい。荒削りな具合が。もうちょっといくと読めなくなると思うので。
    そして読み心地も不思議。するするしている。

  • 平凡な大学生と超美形の宝石商が偶然めぐり合うところから展開される連作短編小説。宝石に関する豆知識が文章に織り込まれていて、自分の知らない領域の知識を得ることができたので読んでいて楽しかった。話のテンポが良く、思わず一気に読んでしまった。短編だしどの話も面白いので読みやすいと思う。

  • 読了。イギリス国籍の美しい宝石商と偶然彼を助けた大学生コンビで1話完結話。難しい推理はなくサクサク読める。
    サクサク読めると油断していたら、所々に胸に刺さるような言葉もあり涙がこみ上げてくる。
    話ごとに宝石にまつわる話で、宝石の知識も広がる。
    このイギリス国籍の宝石商は、タイプは少し違うけどジーヴスを思い起こさせる。ワケありなのかどうかはまだわからない。シリーズ物で話とともに、この2人の先も気になる。面白く読めた。

  •  以前から気になっていたシリーズもの。
     美貌の宝石商リチャード氏と、偶然彼を助けた、名前の通り正義感に溢れた実直な大学生、正義のコンビが、宝石店を訪れるお客と彼、彼女らの持つ宝石の謎に迫っていくライトミステリー。ミステリーの手法よりはキャラクターを魅せるほうに偏っているので、分類するならキャラクター小説かな。

     宝石のような完成された美貌のリチャード氏の毒舌と、彼にたじたじしつつも、持ち前のまっすぐな性格で言うことは言う(うっかり言ってしまう)正義のコンビが良い。経営者とバイトという力関係のある会話も面白しい、リチャードが冷静の物事を分析し、正義が熱血な性格とおせっかいを働かせてお客の懐へ入り込んでいくデコボコ感が良い。
     あと、リチャードの紅茶とお茶請けへのこだわりが垣間見えるシーンと、正義が片思いの相手、石を愛する岩石屋女子、谷本さんが出てくるシーンがとても好き。

     軽くさくさく読めて、少し気持ちが沈んだときに前向きな気持ちにさせてくれる。続刊も少しずつ読んでいきたい。

  • さくさく読めるストレスのない文章。
    知らない宝石知識が違和感なく散りばめられていて楽しい。
    続巻も買いました。

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著者プロフィール

9月24日生まれ。神奈川県出身。『時泥棒と椿姫の夢』で2014年度ロマン賞を受賞。受賞作を改題・加筆改稿した『螺旋時空のラビリンス』で文庫デビュー。

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