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感想・レビュー・書評
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2023/09/17 Kindle
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本書を購入したのは、長谷川博一『殺人者はいかに誕生したか』を読んだのがきっかけだ。長谷川氏は「犯罪者はすべて愛着形成に問題を抱えていた」と言い切る。親子の関係はそれほどまでに重要なのだ。
本書の冒頭に「親に愛されたいという気持ちはどんなものより純粋だ。この世に唯一の純粋なものかもしれない。」とある。子どもにとって、無償の愛を注いでくれる母親は安全地帯である。母親に愛されずに育つと、基本的信頼感や安心感を持つことができない。そして、傷つきやすくネガティブな反応を起こしやすくなり、怒りにとらわれやすくなる。
さらに母親になったときにも、オキシトシンがうまく分泌されないために子どもを愛せなくなる。オキシトシンは母性の源となるホルモンであり、これがうまく分泌されるかどうかは、幼い頃に愛情深く育てられたかどうかで決まるのだ。
母親の振る舞いや考え方が子どもの心に刻み込まれていく。物心がつく前から偏りが植え付けられ、その偏りが世界の軸となる。祖母から母へ、母から子へ、子から孫へと連綿と続く偏り。その「偏りの連鎖」は仏教的には業であろうが、それを創造の源泉にした有名人も多い。本書で紹介されているのは、ヘルマン・ヘッセ、ショーペンハウエル、岡本太郎、宮崎駿、曽野綾子、ジェーン・フォンダなどだ。
いまなぜ「母という病」が増えているのか。その原因について筆者は、社会進出によって女性がゆとりを失ったせいではないかと推測している。そうか、現代社会は女性が男性化したのだ。女性の社会進出とは「男性と同じように働く」ことを意味する。
長谷川博一も『お母さんはしつけをしないで』の中で、母親が父性化していることを指摘している。
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