黄金のアデーレ 名画の帰還 [DVD]

  • 148人登録
  • 3.77評価
    • (18)
    • (32)
    • (23)
    • (5)
    • (1)
  • 31レビュー
監督 : サイモン・カーティス 
出演 : ヘレン・ミレン  ライアン・レイノルズ  ダニエル・ブリュール  ケイティ・ホームズ  タチアナ・マズラニー 
  • ギャガ (2016年5月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4589921402613

黄金のアデーレ 名画の帰還 [DVD]の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • マリアアルトマン/ヘレンミレンの演技が
    じつに 緩急があって、すばらしい。
    実話をベースにしている。その心の動きが
    微妙に、演じられる。そして、現在と過去が入り交じり
    ナチスの侵攻とユダヤ人に対する迫害の様子がすごい。

    オーストリアがルーツである弁護士ランディは、
    ホローコースト博物館を見て変化していく。
    ナチスが没収した美術品は、私有財産権はどこにあるのか?
    ナチスを許さないと言うこと。
    また、収奪したものを返還せよと言うこと。
    想い出をとりもどしたいけど、思い出したくない。
    父と母を残して、アメリカに逃げたこと。
    自分の国がオーストリアなのだが、異国のようにみえる。
    様々な思い 過去をじっと見つめることも、できない。
    そんな複雑な アルトマンの心境と 
    オーストリア政府の対応に、怒りが 涌き上がる。
    ランディは、タクミに、法廷の戦いを進めていく。
    国境を越えて、時間との勝負があった。
    すごい、映画だった。事実は、もっと大変だったんでしょうね。

  •  駆け出しの弁護士ランディはある日、母親からマリアという女性の相談を受けるよう頼まれる。ユダヤ系の女性であるマリアは若いころにオーストリアを脱出。そのときにナチスに奪われ現在、オーストリアの美術館に所蔵されている絵画「アデーレ」を取り返す裁判の弁護をしてほしいというのだ。そして二人は、裁判のためオーストリアへ向かうのだが…

     自分がこの作品に☆を5つつけたのは、裁判の様子だけでなく、マリアの回想を効果的に挿入することで、より感動的な映画になっているためです。

     アデーレはマリアの叔母を描いた作品であり、そのため大切な思い出の象徴であることは、間違いありません。しかし、回想のシーンは、それだけでは終わりません。叔母が亡くなった後も、家族と一緒に幸せに暮らしていたマリア。しかし、突然ナチスによって資産を差し押さえられ、マリアは老いた父母を残し、夫とともにアメリカへ脱出することになります。

     幸せな記憶と、ナチスの管理下に置かれすべてを奪われていく日々。そのどちらも描かれるからこそ、マリアがアデーレを取り返そうとする真意が直接的でなくても、見てる側の心に届くのです。それは、もちろんお金のためではないし、単に思い出という単純なものでもないと思います。奪われた日々の象徴、戻らない過去への郷愁、自身の家系への誇り、そうした諸々を感じさせるのです。

     はじめは裁判の注目度の高さからメリットを計算し、弁護を引き受けたランディですが、オーストリアでホロコースト記念館を目の当たりにしてから、心情に変化が現れます。自身が所属する法律事務所から、弁護から手を引くように言われても、また、マリアが弱気になり、裁判をやめようとするときも、自分の心と正義を信じ、時にマリアを引っ張り裁判に臨みます。その成長の姿も見ていて清々しい!

     成長はマリアにもあります。辛い記憶から避けるため、初めはオーストリアに行くことを拒否していたマリアですが、徐々にそれを乗り越えていき、そしてランディとの関係性も徐々に深くなっていきます。この姿もまたいい!

     オーストリアの裁判所でのランディのスピーチ、映画のラスト近くで明かされる、出国間際のマリアと両親の最後の会話はいずれも感動的! 

     wowowのW座で紹介されるまで、まったく知らなかった映画なのですが、ここまでいい話だとは思いませんでした。こういう知らない掘り出し物に出会えるからこそ、こういう映画専門チャンネルの特集は、見るのをやめられません。

  • 端的に感想言うと思っていたよりずっと面白かった。

    内容としては、戦時下にナチスに略奪された伯母・アデーレの肖像画を正当な持ち主である自分に返して欲しいと、友人の息子である駆け出し弁護士(帰化三世)と共に82歳の女性マリアがオーストリア政府を訴えるという、実話をベースにしたお話。

    アデーレの肖像は“オーストリアのモナリザ”と言われ、国の美術館に長年飾られてきた顔とも言える作品。クリムトの名画。
    そのため、政府はマリアの訴えを受け入れず、マリアは政府と対立することに。

    観るまでは現代での裁判に関係する話しがメインかと思いきや、実際は過去と現在、アメリカとオーストリアを何度も行き来する。

    マリアが取り戻したかったものはなにか?

    半世紀経てども思い出すことも辛い、ナチス政権下での差別の時代。
    その中で不当に奪われていく平和な日々。

    亡命するに至って、過去にそして祖国に置いて行かざるをえなかったものが沢山あった。
    共に国を出ることが出来なかった両親や亡き伯母・アデーレ、家族達と過ごした大切な記憶や幸せな時間が置き去りにされている。
    マリアにとって伯母の肖像画は名高い名画などではない。
    そこに生きていた確固たる証なのだ。

    肖像画を取り戻して行く中でマリアだけではなく、帰化三世である弁護士のランディは自分のルーツをオーストリアに見いだしたりなど様々な人が、1枚の絵に関わることで変化して行く。

    華やかな過去、辛い日々を過ごした戦時下、それを乗り越え凛とした姿で生きる現代。
    一人の女性の数奇な生き様を描いた素晴らしい作品。

  • 当初はクリムトが目的で観たのだが、姪っ子の視点からのも面白かった。

    結局絵はオーストリアに残るのかなと思っていたが、父母を残して去った悔恨や、ナチによって滅茶苦茶にされた過去はどうしても拭い去れなかったのかな…

    まぁ多少は脚色しても良い気がしたので評価は低目…

  • じんわりと感動が広がってくる。
    実話ベースだが中だるみせず見やすい。人物たちの感情の移ろいも共感できる。
    結末を知っていても知らなくても楽しめる。
    ただ美化されていることは否めない様子。完全中立の作品でないことは承知しておく必要があるだろう。

  • グスタフ・クリムトの名画「黄金のアデーレ」をめぐる裁判を扱った映画。

    芸術と歴史そして家族愛がテーマとなっている非常に良い映画でした。
    半世紀以上前にナチスから逃れてアメリカに亡命したマリア・アルトマンが、彼女の叔母がモデルとなっているグスタフ・クリムトの「黄金のアデーレ」をオーストリア政府から取り戻すまでの裁判の話。

    裁判の話がメインの映画と思っていたが、彼女が生まれ育ったオーストリア・ウィーンでの生活や戦中のナチスからの迫害そして亡命の話なども語られ興味深い内容であった。
    マリア・アルトマンを演じたヘレン・ミレンが年老いてなお品格を失わない老婦人を美しく表現していたのが素晴らしかった。

    一枚の名画を通じて歴史を描き、その大きな渦の中に多くの人々の幸せや悲劇があった事を感じさせてくれた。
    また、第二次大戦の惨禍が未だにその爪痕を様々なところに残しているという事を知ることができた。

    絵画や歴史が好きな人、また純粋にいい映画が見たい人にはお勧めできる作品である。

  • 弁護士君がいまひとつ頼りなさすぎて…
    星をひとつ減らす

  • 第二次大戦中、ナチスのホロコースト政策によって、ユダヤ人所有の美術品や財産は、収奪された。クリムトの描いた「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」(通称:「黄金のアデーレ」)も、そのひとつ。オーストリア政府を相手取り、作品の返還を求めた裁判の顛末をマリア・アルトマンの実体験を基に描いた映画。
    いまだナチスによって収奪された美術品は、10万点にも及び、その所有権、相続人、裁判費用の問題、時効の問題などが残されたままとなっている。

  •  アメリカ在住のオーストリア出身者が母国オーストリアに対して、第二次大戦中に奪われた名画『黄金のアデーレ』の所有を主張し裁判を起こした実話を映画化。

     一見すると大好きな叔母の描かれた絵を取り戻す話なわけだが、そこには戦争時にナチスに加担した母国の罪と向き合ってほしいという願いが込められている。被害者、加害者として自身の親世代の歴史への意識、国や家族を捨てた感情など様々な要素がそこに絡まっている。
     ライアン・レイノルズって真面目な映画も出れるのね。ダニエル・ブリュールもいい味出してた。

     ナチスの加害者はドイツだけではないのである。こういうことが語られることは重要。

  • オーストリア政府が不正取得したアデーレの肖像画をめぐる裁判。絵の返還により人生を取り戻そうとした老婆と人生を捨ててでも正義を貫こうとした弁護士の話。

全31件中 1 - 10件を表示

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

外部サイトの商品情報・レビュー

ツイートする