流転のテルマ (4) [Kindle]

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  • マンガボックス
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感想・レビュー・書評

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  • チベット旅4巻目。
    ストーリーはもっとストレートに「兄を探しに行く」だけでも良かったのでは。良い作品だけに肩透かしを食らった感。
    チベット文化を垣間見る事ができたのは良かった。
    作者さんにはずっとチベットを描き続けて欲しい。

  • 蔵西さんの作品ふシャングリラを先に拝読したがこちらは、それより前の作品。最後4巻が電子版のみと、蔵西さんの美しい精緻な絵を紙の表示で堪能できないのが誠に残念ながら、最後の最後まで、美しく。人間の苦悩と信仰心と、信仰により与えられる光を描き切っておられる。途中なんどからBL的なコマを見せつつも最後までブレないという、意外な展開も。
    同じチベット好きとして、このような洞察力探究心イマジネーションと画力をお持ちの蔵西さん、大変な努力とおもうが好きを仕事に、好きを芸術に昇華されて素晴らしい、尊敬しかございません。

  • お兄さんと無事再会し、謝ることもできて
    テルマの真相を告げられてテルマをお返ししなければ
    と思う徳丸。
    それは確かに、自分もその立場だったら返さなければと思う。
    いくら綺麗だったからと言って、なんでおじいちゃんはそんなことをしてしまったんだろう。
    そしてその後結局自分では返しに来られなかったし、
    徳丸の指を見て印がある、と言っているのが
    罪の意識や良心の呵責を感じているように思えなくて
    ちょっと他人事感があった。

    ソナムはとても気の毒だ。徳丸のことはいいやつだと思っているだろうし、
    徳丸が謝りたい気持ちも、徳丸が悪くないこともわかっている。
    自分で処理しきれない複雑な気持ちだろうに、
    お兄さんに頼まれてついてきてくれる。
    多分、頼まれていなくても後から追ってきてくれたのではなかろうか。

    もっと壮大な物語にもできた内容だったけれど
    最後は割とあっさり解決に向かう。

    過去は変えられないけど意味は変えられる。
    すごく良い考え方だと思う。
    しばしば描き込まれた風景に見とれてしまうが
    最後のキキソソ ラ ギャローのシーンも本当に美しかった。
    チベットに行ってみたくなる。

    その後のお話も良かった。
    良い親友として今後もお付き合いしていって欲しい。

  • 兄との再会、テルマがなくなった真相、そして、元の場所へ返すための悪戦苦闘。最後は、誤解も解け、お互いの中のわだかまりも解け、進むべき道を見つけ、歩んでいく。東チベットの乾いているけど、あたたかな空気に包まれながら、と。できれば4巻も紙の書籍で出してほしかったなあ、と思いつつ。1-4巻まで読了

  • チベットの兄を探す旅、最終巻。過去の出来事も明らかになり、男同士のアツい友情も芽生えて、スッキリとしたラストでした。それにしてもおじいちゃん…どえらいことしてくれたな!!けしからん!

  • 主人公の青年が、SOSのメールを残してチベットで失踪した兄を探しに、西チベットの奥深くへと旅をするというお話。未知の世界を主人公と一緒に冒険するようなワクワク感があって、読み進めるのがとても楽しかった。4巻(最終巻)になってはじめて、兄からのSOSのメールの意味がわかるのだけど、これが想像を超えていて。ラストはちょっとあっさり。もう少し二転三転してもよさそうな気もした。でも無事に旅が終わってよかったな・・と思いました。
    もっと多くの人に読まれて評価されたらいいのにな。最近読んだ中では一押しのコミックスです。

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著者プロフィール

漫画家、絵地図作家。チベットの少年僧の漫画『月と金のシャングリラ』(イースト・プレス 2020)が第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選出。司馬遼太郎のデビュー作を漫画化した『ペルシャの幻術師』(文藝春秋 2022)が評判を呼ぶ。雑誌等の挿画、挿絵などでも活躍中。

「2023年 『チベット女性詩集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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