宇宙戦争 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 読み始めたら先が気になりすぎて夜更かしして一気読み。ウェルズはやっぱり引き込まれるみたいだー。なす術もなく駆逐されていく人類、正気を失っていく人々、戦争っていうかもうただ蹂躙されている。戦艦サンダーチャイルドの勇敢さがとてもかっこよく悲しく、でも、彼らのストーリーは一切描かれていなくて、利益重視で出航を遅らせて後悔する船長との対比が効いていた。(まぁでも、遅らせたことで乗れた人もいるので必ずしも悪でないと思う。)そして、主人公が人類の危機に立ち向かっていくタイプの人でなくてひたすら観察的に泥臭く立ち回るところが、イギリスの小説だなぁと思った。
    砲兵の夢想は「こ、これが「タイムマシン」の世界になるまでにあったことか?!」と思ってしまった。有事には大切な人とは離れちゃいけないなと思った。正しく恐れること、生き延びるための最善、気持ちを強く持つこと。孤独だとあっという間に崩れてしまうのかも。怒りや必死さ、恐怖と好奇心と狂気と、なんだかとてもリアルに感じられた。

  • SFの古典作品ですが、トライポッドのデザインや兵器、赤い植物など、オリジナルのファンにはたまらない演出が満載です。また、主人公のレイや子供たちのキャラクターも、現代の人間らしく感情豊かに描かれています。特に、レイとレイチェルの親子の絆は、心に響くものがありました。

    この本のテーマは、人類の危機と希望だと思います。トライポッドは、人類の文明や生命を容赦なく破壊し、人間を食料や実験材料として利用します。人類は、トライポッドに対抗できる兵器や戦略を持たず、絶望的な状況に陥ります。しかし、レイは、子供たちのためにトライポッドと戦い、レイチェルを救出します。レイは、自分の力ではなく、偶然にもトライポッドを倒すことができますが、それは彼の勇気や愛情の結果でもあります。また、トライポッドは、地球のバクテリアによって敗北します。これは、人類が知らないだけで、地球には人類を守る力があることを示しています。この本は、人類の危機と希望を感動的に描写しています。

    この本を読んで、トライポッドの恐ろしさや人類の苦しみがリアルに伝わってきて、私はとてもドキドキしました。トライポッドが地下室に入ってきたときや、レイが手榴弾を投げ込んだときは、息をのむほどスリリング。人類が敗北したと思われたときに、地球の自然が人類を救ってくれたことには感無量でした。

    本書は、SFファンだけでなく、一般の読者にも楽しめる作品です。古典と現代の融合、人類の危機と希望、人間ドラマとアクション、すべてがバランスよく描かれています。ただし、トライポッドの暴力や人間の死や苦悩など、かなり残酷な描写も多いので、心臓の弱い方や子供には向かないかもしれません。この本は、人類の未来について考えさせられる名作だと思います。

  • いろんな映画化を観たので原作も読んでおこうと思ったのだが、イギリスの地名に疎くどうしても物語に入り込むことができず、映像の方が説得力あるなと感じた。

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著者プロフィール

イギリスの小説家、SF作家。1866年イングランド、ケント州ブロムリーの商人の家に生まれる。フランスのジュール・ヴェルヌとともに「SFの父」と呼ばれる。歴史家としても、多くの業績を遺し1946年没。

「2005年 『宇宙戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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