人間椅子

著者 :
  • TRkin (2016年3月15日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • タイトルから気になっていた江戸川乱歩の人間椅子。凄い話しだった。久しぶりのサイケデリックなお話し。貧しく醜い顔の主人公。椅子を作ることに生きがいを感じていたが、それにも飽きてしまう。死のうと思うが、椅子の中に隠れて、ひっそり抜け出し盗みをすることを思いつく。しかし、椅子に座る女性の温もり、首筋に接吻できる距離、女性を抱擁する感じがたまらない。せめて、一度だけでも椅子の持ち主の女性と話しをしたいと思うようになる。彼は女性に手紙を書くが、、。サイコティックな江戸川乱歩を堪能し、背中から冷や汗が出てやまない。⑤

    これまでの読書人生で、最も変態だと思います。
    『ドグラ・マグラ』の方が変態最有力との噂も。。。怖くてまだ読めていません。

    • アールグレイさん
      こんにちは♪

      出だしに悩んでいます。昨夜、読み終わったので今日upするよ~
      あ~っ、なんて書こう?
      こんにちは♪

      出だしに悩んでいます。昨夜、読み終わったので今日upするよ~
      あ~っ、なんて書こう?
      2021/11/21
    • アールグレイさん
      ポプラさん!
      upしたよ~
      ポプラさん!
      upしたよ~
      2021/11/21
    • ポプラ並木さん
      ゆうママさん、今から見に行くね!
      ゆうママさん、今から見に行くね!
      2021/11/21
  • 変態過ぎて面白すぎた。
    と思って読んでいたら!もっと面白かった。

  • サクッと読める変態。
    座っている女性に気に入られようと、気付かれるか気付かれないかギリギリのアプローチをかけるのが面白かった。

    果たして原稿の内容は創作なのかどうなのか真相が藪の中なのがまた面白い。

  • とある小説家の女性のもとに届いた手紙(原稿)を中心にストーリーが進んでいくという書き方で、とても1915年に書かれた作品とは思えないほど斬新です。主に手紙の内容が中心なので、こちらも小説家の女性と同じ様な立場で読むことが出来るので、没入感を感じることができて、よりこの話の恐ろしさが際立ちます。
    そして、「人間椅子」というおどろおどろしいタイトルと内容の発想は江戸川乱歩にしか成し遂げられない変態的な発想だと感じました。椅子の中から感じる人間の表現が非常にリアルで、この作品は江戸川乱歩の実体験なのではないかと思う程です。読む人によっては嫌悪感を抱くような作品です。最近流行っている本のジャンルで「イヤミス」というものがあります。多分その類の本が好きな方はこの本を楽しめるのではないかなと感じました。
    この本の主な魅力は独特な生々しさのある言葉遣いと衝撃的なラストだと思います。
    この本は言葉の表現がたくみなので、その場の雰囲気や、情景が分かりやすく頭に浮かんできます。「声によって想像すれば、それは、まだうら若い異国の乙女おとめでございました。丁度その時、部屋の中には誰もいなかったのですが、彼女は、何か嬉しいことでもあった様子で、小声で、不思議な歌を歌いながら、躍おどる様な足どりで、そこへ這入って参りました。そして、私のひそんでいる肘掛椅子の前まで来たかと思うと、いきなり、豊満な、それでいて、非常にしなやかな肉体を、私の上へ投げつけました。しかも、彼女は何がおかしいのか、突然アハアハ笑い出し、手足をバタバタさせて、網の中の魚の様に、ピチピチとはね廻るのでございます。」この文章から分かるように非常に独特で、正直気持ち悪い表現がたくさんこの作品には盛り込まれています。この様な生々しい表現のおかげで、実際に椅子に入って生活をした事が無い私達でも、想像し易いです。この生々しい気持ちの悪さがこの小説の魅力とも言えるかもしれません。私は、なぜ江戸川乱歩がここまでリアルな表現ができたのか怖くなりました。
    そして、衝撃のラストです。話にはちゃんとオチがあるのですが、読破後に気持ち悪さが残ります。ここも上記に書いたようにイヤミス好きにおすすめできるポイントです。
    気持ちの悪い表現がたくさんあると書きましたが、決して下品なものではなく、むしろ耽美な表現がたくさん盛り込まれた作品です。個人的に谷崎潤一郎や星新一の作品が好きな方に是非お勧めしたい作品だと思いました。

  • 屋根裏の散歩者と同じで、身近なものを題材に奇妙な話が書かれていた。どんなものを食べたらこういうことが思い浮かぶのだろう。ネタ晴らしの部分について、全く気付かずに読んでいたので、鳥肌が立った。そのあとの仕掛けもお見事。長年愛され続ける名作ということに納得しかない。他の昨比門も読みたい。

  • 江戸川乱歩って面白いって思わせる作品でした。

  • 読みやすーい! 「椅子の中に人がこっそり入って、座る人の肉の感触を堪能する」という本来ならゾワッとする気味の悪い話である。 しかし、某テレビ番組『探〇!ナ〇トスクープ』の「細工したソファの中に入って思春期の息子を抱きしめる」という回を思い出してしまって前半は草を生え散らかした。 しかし、ラストはまさかの展開が…!簡素なストーリーだが、妙な不気味さが残る、面白い作品だった。

  • 文章が上手い!!
    また、最後のオチも最高です。

  • 結局のところ、どっちなのっ??
    早く椅子を調べてみてっ!!!
    気持ち悪いっ!
    いろんな意味で気持ち悪いっ!!!

    でも、ものすごく大きな椅子だったんでしょうね。
    座った人に、呼吸音とか、きこえなかったのかな。
    咳とか。
    なんて、変なことを想像してしまう。

    ともかく気持ちの悪い作品だった。
    ホラーだ。

  • 話が進むに連れて、ぞくぞくと怖さ・気持ち悪さを感じたが、最後ホッとした。

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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