たたかう植物 ──仁義なき生存戦略 (ちくま新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 山に行く中で見かける植物がどんなものなのか知りたくて手に取った本です。そのあたりに生える草や花や木は目に見えるレベルや目に見えないレベルで他の植物や細菌、ウィルス、動物そして人類と戦いを続けていることが詳しく面白く書かれています。かつて習った「共生」は動物や植物が手に手を取って生きているイメージでしたが、実際には生き残るために選ばれた強かで計算高い方法だったのだと知り驚きました。
    後書きで、皮肉のように人類と植物の営みを対比していましたが、植物だって生きるために自分や周りの環境を変化させていることから、単純に人類の営みを批判するのは好みではないと感じました。

  • これは多くの方にお勧めします。学びの面白さを知るもよし、ビジネスや人生の処世訓と読み解くもよし。

  •  動物と違って植物のさまざまな活動はほとんど目に見える動きを伴わないが、実際は動物と同じように激しい生存競争にさらされており、決して穏やかなものではない。本書では植物の生存戦略について、その競合相手別に分類して紹介している。

     論は植物同士の生存競争から、環境、病原菌、昆虫、動物といった脅威との戦いを始め、最終的には人間との戦いに行き着く。人間との戦いにおいては、植物にとってかなり厳しい状況だろう。本来なら身を護る毒として生成される各種物質さえ、人間はわざわざ混んで食べるのだから。

     それでも恐らく植物は人間を利用してその生存範囲を拡げるのだろう。それは共存かもしれないし、利用されているのかもしれない。生物同士の戦いは単純な勝敗で語れない。敵もあっぱれ。それはこれからも続くのだろう。

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著者プロフィール

稲垣栄洋
1968年静岡県生まれ。静岡大学大学院農学研究科教授。農学博士。専門は雑草生態学。岡山大学大学院農学研究科修了後、農林水産省に入省、静岡県農林技術研究所上席研究員などを経て現職に。著書に、『雑草に学ぶ「ルデラル」な生き方』『身近な野の草 日本のこころ』『身近な虫たちの華麗な生きかた』『植物の不思議な生き方』『蝶々はなぜ菜の葉に止まるのか』『雑草は踏まれても諦めない』など多数。

「2021年 『ほんとうはびっくりな植物図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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