- Amazon.co.jp ・電子書籍 (243ページ)
感想・レビュー・書評
-
これから何度も読み返す。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
p.2020/8/7
-
Kindleのセールで見つけて面白そうだったので。
-
○読み、書き、調べ、考え、まとめ、発表する一連のプロセス。
○まだ踏まれたことのない幾千の小径がある。
○資料はできるだけ事前に内容を確かめてから購入すべし。
○地位を過剰に意識するな。
○成果はきちんと形に残せ。
○様々な人とのコネをつくっておくべし。
○助成金制度を活用しよう。
○仕事場で研究の話をするのは厳禁。
○平易な表現や文体に努めるべし。
○コミュニティをつくったら定期的に飲み会も開くべし。
○知の翻訳を心がける。
○労働に対して生半可にやりがいなど求めず、研究(やりたいこと)と生活(やらなければならないこと)をきっちり分けて、それぞれを独立させようとする
○話し手書き手の一般的な認識の上に立たぬものは言語ではない。
○図書館で中身を確かめてから購入するかどうか決めることで、無駄な出費を抑える。
○1にならずとも、0.5や0.6を積み重ねていく小数点的な営みこそが、両立の努力の本質である。
○たえず先へ先へ進むのが独学者の精神ですから、社会的評価というのは、独学者にとってはある意味で邪魔でもあるわけです。ほんとうの独学者というのは、それを無視できるわけで。
○地位を過剰に意識するな。
○何もなくても夢や勇気があれば、それで最強だ!
○高群36歳のときから始まる門外不出、面会お断り、一日平均10時間勉学の〈森の家〉研究生活はなんとその後、33年間にも及んだ。
○たとえ十分な研究時間が確保されずとも、牛歩のペースであれ持続的に前進することが充実した研究を残す秘訣となる。
○学問や芸術は常に平民的、在野的でなければならない。官僚的であつてはならない。その力は実質的、内容的でなければならない。形式的、地位的であつてはならない。
○民衆、市民、常民、ありゃなんじゃ。どこにも実体のない、われわれの共同幻想。
○シンポジウムの語源が〈饗宴〉であったことを忘れなければそれでいい。
○羞恥心は研究者の天敵である。
○機構を変えることよりも、下からの力の積上げで盛り上がる力を一歩一歩積み上げていく、むしろそっちの努力の方に興味がある。
○専門家同士が連帯するのではなく、ひとりで全てこなす
○簡単に自分で自分の限界を設けないこと。
さあ、勉強しようと思うために読んだ。 -
いいですね〜。煽りが。読みたい。
<blockquote>本書では何度か〈あがき〉という言葉が出てくる。たぶん、これは象徴的な言葉だ。
著者は「あとがき」の中で次のように書く。
いうまでもなく在野研究者のほとんどは無視されるし、実際の能力として正規の研究者にしばしば劣り、反応されたとしてもトンデモだと呼ばれ、労働とのバランスも多くの場合に崩れがちになるだろう。私もまたそのような無名に埋没する無数の研究者の一人である。
自嘲的ではないが、現実的だし悲観も伴う。でも、著者は続ける。
しかし、それならば研究などやらず済ませることができるのだろうか。無論、済ませたとて悪いことではない。けれども、もし自分のなかにそれで済まない志を感じるのならば、たとえ不細工に終わるのだとしても、やってみることに価値がないとは思わない。
これは希望の言葉だろう。少なくとも、私にはそのように感じられる</blockquote> -
『本当に学ぶ事が出来る人は、大学の外にいる人々である。』 施設・設備・学閥不要で、現場学習が有効な民俗学などが、在野研究向けジャンルの様だ。 道標たる四十からなる『心得』も描かれているが、南方熊楠ほか取り上げられた16名の破天荒な評伝を読む限り、この道を躊躇するのが妥当であろう。 が、そこを乗り越えた処に生き場所があるのだろうな。