アサシンズプライド2 暗殺教師と女王選抜戦 (富士見ファンタジア文庫) [Kindle]

  • KADOKAWA (2016年4月20日発売)
4.00
  • (1)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 17
感想 : 1
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・電子書籍 (314ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 教師と生徒のロマンス・女の友情・従姉妹の百合・学院生活・バトル・水着、と詰め込めるだけ詰め込んでいくスタイル、嫌いじゃない。
    アニメではこの巻は八割型カットされていたのですね。アニメ映えしそうなチェス勝負だけでなくせっかくの水着回すらもカットしていたのは驚き。ただ、アニメではかっこいい印象しかなかったキーラがわりと小物っぽいことが判明したので、そこは良改変だったのか…? 単純に出番を大幅に減らされた結果なのかもしれませんが。

    メリダの精神的な強さが輝く展開の連続でした。濡れ衣を着せられても、自分が犯人ではないと騒ぎ立てない。直接疑われていると感じた時にのみ静かに否定するという、大人の対応を当たり前のようにやっているんですよねお嬢様は。泣き喚いたのはクーファと二人きりの時だけで、それだって当初は一人で心を整理するつもりだったわけで。クーファには何がなんでも真犯人をとっちめてもらわねばならないと心の底から思いました。
    無能才女と嘲笑われようが犯人扱いされようが、自分だけは味方だと繰り返し言って傍にいてくれる存在なんて容姿や性別関係なく惚れてしまうやつですね…。

    主人公らしく逆境に燃えるクーファが可愛い。出会う女性ほぼ全てに鬼畜の称号を与えられているのに可愛いというのはたいへんずるい。
    家庭教師としての顔と本業での顔の使い分けもとても好きです。従者でいる時は一人称がオレで敬語、素の状態では一人称が私でぶっきらぼうな口調、なんというか、作者さんわかってるなと。

    自分から名乗りを上げたとはいえ一連の騒動に完全に巻き込まれたネルヴァは、一巻から打って変わって常識人というか苦労人ポジションでいい味出てます。メリダとは気の強いリーダータイプ同士、普通に仲良くしている姿が微笑ましい。
    クリスタ会長もいろいろな意味で面白いキャラクターなので、この作者さんは気の強い女の子をそれぞれ異なる魅力で描くのがうまいですね。

    第二試合が個人的には一番面白かったです。大好きな人が袋叩きにされている姿を、勝利するために感情を押し殺してただじっと見ている、というメリダの『上に立つ者』としての器を強く感じることができました。絶対的に有利なはずの相手が怯むほど冷酷とも言えることをやり遂げて、終わったら人前でも大泣きする子どもらしさを見せるメリダの二面性がたまらない。メリダの決断力・判断力・行動力・度胸はチートと呼べそうです。

    メリダやエリーゼの派手なバトルはもちろん最高ですが、使用人同士の陰険な戦いも地味に面白い。ミセス・オセローのチンパンジー呼びには笑いました。この世界にチンパンジーがいるのかという疑問はさておき。
    その従姉妹バトルは力でゴリ押しVSテクニックでとても熱かった。ソシャゲの無課金低レアキャラクターで高難易度クエストをクリアするみたいな展開ですね。マナが使えない場合、準備していた作戦を崩された場合、武器がない場合、絶対に力では敵わない相手に閉じた空間で殺されそうになった場合と、いくら優秀な家庭教師が付いているとはいえあらゆる状況に応じた戦い方を実戦に活かせてしまうメリダが強過ぎる。しかしこれでエリーゼが弱点である武器がない状況を克服したら、本人が望まない最強にまた一歩近付いてしまうのでは。
    生まれ持っての違いで圧倒的に強い相手に向かって「わたしの方が強い」「いつだって前にいる」「わたしが全部背負う」とあっさり言えてしまうお嬢様、本当に次期当主に相応しい器を持っていると思うんですよね…。無能才女とかのレッテル無しでメリダがリーダーになった場合、カリスマ性がすごいことになりそう。

    最後のエリーゼの笑顔の挿絵が最高に可愛い。憧れの御姉さまは落ちこぼれて、ヒステリックな使用人にお人形のような扱いを受けて、嫌なのにとにかく目立ってしまって、今まで本当につらかったことは想像に難くないので、存分にメリダの後ろで甘えてほしい。ロゼッティの話では第二試合もわりと脳筋な戦闘スタイルを取っていたようなので、エリーゼは自分が指揮するのではなく誰かの下に付いていたほうが真価を発揮できるタイプなのかもしれない。

    交流試合は学園モノの王道だけあって、とても熱くて楽しい巻でした。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

「暗殺教師に純潔を-アサシンズプライド-」で第28回ファンタジア大賞<大賞>を受賞し、デビュー。

「2021年 『アサシンズプライド13 暗殺教師と廻天導地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

天城ケイの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×