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感想・レビュー・書評
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ラドチ帝国二作目▲ついに内戦が始まった。艦隊司令官に任じられ正体を隠し新たな艦で出航する。悲劇はくりかえさないと決意して…▼艦内を引き締め、ゲートを抜けると宇宙船同志のドンパチが……ミリタリーSFでは無かった…内乱で噴出した統治体制の矛盾、ヒロインをティサルワットに変更して、謀略&政治劇が続きます。2000年に及ぶ記憶が文化の変遷を楽しませる派手さの無いまったり運用。「艦隊司令官」訳に違和感あり、巻末付録では「先任艦長」の意だとある「副長」といい微妙な訳出だ。ゲートの向こうは⁉最終巻が楽しみ(2014年)
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なんとなく未来SF版大英帝国植民地の話みたいだなぁと思いました。イギリスの紅茶文化が反映されているような。
ところで、ラドチャーイってロシア語のРад чай(嬉しいお茶)からきてるのかな? -
亡霊星域 《叛逆航路》ユニバース (創元SF文庫)
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ブレク・ミアナーイとセイヴァーデンのコンビによるシリーズの第2作。性の区別がない言葉を持つラドチ語と元戦艦であったブレクの複数の視座が行き来する語り口にもようようなれてきた。
ラチドでは性の区別がないので、一体誰が男で誰が女の判別が難しい。2作まで読んで何となくどうであろうという予測は付くが、本当にそうなのかは不明。そもそも男と女という組み合わせだけでなく、同性同士の組み合わせも普通にあるようなので更にややこしい。
しつこく性にまつわる話がでてくるが、そもそもラチド圏ではどのようにこどもを産み育てているのかは書かれていない。家(家系)については出てくるが、家族の有り様についての記述が薄い。
敵対相手のアナーンダ・ミアナーイはクローンで自分を複製し精神はインプラントを埋め込むことで永遠の生を保っているがクローン技術は一般化しているようには見えず、アナーンダ以外のクローンは登場しない。インプラント技術は発達しており、ブレクもかっては「トーレンの正義」という戦艦でありかつ戦艦に乗り組む属体でもあった。属体はインプラントを埋め込むことでタチコマのように何千人が同一人格として行動する。
と言うように、かなり特異な設定で進む物語だが、文体になれてくるとそれが心地よいリズムを生み出す。
第2作は、1作目と異なり淡々と物語が進むのであるが、これは第3作目に向けての静の時間であろう。
と言うことで続けざまに第3作も購入セリ(^_^;