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感想・レビュー・書評
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「犬の力」も読んでいるのだけど、おもしろかった記憶はあるものの、内容はなにひとつ覚えていなくて、バレーラとケラーのことも、まったく思い出せず。(情けない。本を読む意味があるんだろうかとかすら思う。。。)
しかし、まったくなにも覚えていなくても、とてもおもしろく読めた。すごく読みごたえがあってよかった。
拷問とか殺人とかのすさまじさは変わらず、めちゃめちゃ恐ろしい世界なのだけれど、「犬の力」を覚えてないのに比べられるわけないんだけど、印象が、こちらのほうが明るいような。明るい、というと語弊があるけど、麻薬取引がビジネスや政治になっていて。まさにゴッドファーザー的な。(それもパート2じゃなくて、描かれた時代が新しい1や3のほう)凄惨なばっかりじゃなくて、ユーモアもあって。パブロたちジャーナリストや、ケラーの恋人の医師や、メキシコの普通に文化的に暮らす人たちの生活も描かれていることもあるかもしれない。
とにかく、麻薬取引にかんしてはメキシコも、そしてアメリカもひどすぎるとしか言いようがない。とくにアメリカって本当にひどい。いや、アメリカがすべて悪いのかもしれない。どうしたらいいか、なんてわからない。。。
でも、ラストに、ほんのわずかな希望というか、贖罪という気持ちの光、かすかな善きもの、というか、そういうようなものを感じられて、後味は悪くなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示