ラスト・ウィンター・マーダー 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫) [Kindle]

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  • はあ、読み終わってしまった。。
    数日、「さよなら、シリアルキラー」ロスな
    状態だった。

    主人公ジャスパー“ジャズ”、
    ジャズの恋人コニー、
    ジャズとコニーの親友ハウイー、
    みんながそれぞれ危機的状況で終わってしまった
    「殺人者たちの王」が前編という感じで
    後編のこの作品は最初から疾走感があり。
    不安定な3人の状況も気になるし、
    何度も出てくる「カラスの王」や
    「みにくいJ」の正体も気になるし、
    気づいたら一気読みしていた。

    3部作を通して
    ジャズが事あるごとに自分に言い聞かせる
    「人は本物だ、人は大事だ」
    という言葉がとても印象的だし
    彼の辛さを表していて悲痛だった。
    連続殺人鬼である父親ビリーは
    離れていてもジャズを洗脳し続けていて、
    ジャズの精神をのっとろうとする。
    彼自身も自分が父親のようになってしまうのではと
    恐れ、抗っている。
    そしてビリーの姉であるサマンサも
    もしかするとシリアルキラーなのでは
    という疑いと絶望に苛まれるが、
    真実はもっともっともっと、残酷だった。。

    精神が崩壊してもおかしくない状況で
    ジャズは本当によくやったと思う。
    色々と法を犯してしまったけれど
    許せる範囲なのではと思ったし、
    もう仕方ないよ、と言いたくなった。

    とりあえず、ジャズ、コニー、ハウイーが
    無事で、3人の関係が続いていてよかった。
    ジャズにとってハッピーエンドだったのか
    そうじゃなかったのかは
    それぞれ読み手の判断のように感じたけれど。

    “これから何が待ってるかもわかってる。
    痛みと苦しみ。生き残った罪悪感。
    でも、ほかにもわかってることがある。
    ぼくはここまで来た。ここにたどりついた。
    いまこの場所に。
    そして、ぼくはいまも同じ人間だ。
    ぼくをつくったのは両親だけど、
    ぼくはあいつらのものじゃない。
    ぼくが何者か、どんな人間になるかを
    決めるのはあいつらじゃない。
    それを決めるのはぼくだけだ。”

  • 1巻(『さよなら、シリアルキラー』)と2巻以降は別物で、かなり読者を選ぶ。シリアル・キラーにつきもののグロいシーンに耐性がある人向けで、1巻が好きな人が必ずしも2巻以降が好きとは限らない。ネタバレなしには詳しい感想は書けないが、意外などんでん返しがあり、ミステリー好きとして楽しめた。

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