オリンピア ナチスの森で (集英社文庫) [Kindle]

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  • ベルリンオリンピックを映画監督、ナチス、日本の国威の視点からまとめたノンフィクション。さすが沢木耕太郎と感じさせる一冊

  • 2008年以来の再読。1936年のベルリン五輪についてのノンフィクション。記録映画の監督へのインタビューを切り口にベルリン五輪に出場した選手たちの動き、競技状況、バックボーン・エピソードなどを事細かく記されている。まるで沢木本人がその場に居合わせたかのような臨場感あふれる文章。NHK大河ドラマ「いだてん」の登場人物なども出てきて楽しめた。文献調査、幅広い取材によって成せたものだろう。作品化するためには、質・量ともに相当に大変な作業だったはずだ。スポーツライティングに関わる人にとっては必読の本だと思った。

  • 私の中で『深夜特急』のイメージが強すぎて、あまりほかの作品を読んだことがなかったが、本作でそのイメージが払しょくされた。

    深夜特急では、斜に構えるというか、固い表現で自分の感情を表していた非常に印象に残っているが、本作はそのような印象はなく、むしろ逆にストレートなルポルタージュとしてとても軽い文章の作品であった。

    軽いといってもそれは文章の質量の話であって、書かれている内容は裏付け取材を基に練り上げられたものであることはよく理解でき、ベルリンオリンピックをリアルタイムで楽しんだような錯覚に陥った。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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