確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力 (角川書店単行本) [Kindle]

  • KADOKAWA
3.88
  • (13)
  • (21)
  • (9)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 322
感想 : 19
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (319ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」著者 森岡氏(元P&G)の一冊。
    相変わらずめちゃくちゃおもしろいマーケ本だけど、正直森岡さんの本はどれか1冊マスターできればそれで神レベルなので多読不要な気もする。

    要点は
    ・勝てる領域で戦うこと
    ・勝つ確率はある程度計算してコントロールできる
    ・市場にとって最強の存在は最終購買者(消費者)。戦略は最終購買者に従わざるを得ない
    ・Preferenceをどれだけ獲得できるかどうか。大元であるPreferenceをどれだけ獲得できるかに経営資源を投下
    ・ブランドエクイティか製品パフォーマンスという2軸からPreferenceを計算

    個人的には数字や英語が難しすぎて、途中でさじを投げた。「Preference」「Evoked Set」という言葉から頭がパニックした。
    本物のマーケターであれば当書籍はおすすめ、そうでなければ西口氏の「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」のほうがおすすめです。

    ※ブランドエクイティ
    競合との相対で決定される。購買意思決定を左右する判断軸がどこで、そのうち自社がOwnしているエクイティがなんなのか。競合との強み弱みのマッピング。
    競合がすでに強固に所有しているエクイティについて奪取は困難。一人目の恋人は忘れれらなくても2、3人目は簡単に忘れられるもの。だからこその差別化。
    ※製品パフォーマンス
    ブランドプリファレンスに占める割合はカテゴリーごとまちまち。
    家電や自動車、薬などは製品パフォーマンスが大きい、ミネラルウォーターなどならほとんどない。

  • ■ひとことで言うと?
    プレファレンスの理解+Mを増やす戦略→売上↑

    ■キーポイント
    - 市場構造
    - 市場構造は消費者のプレファレンスで決まる
    - 消費者のサイコロの「面」(エボークト・セット)
    - プレファレンス
    - ブランドに対する相対的好意
    - 顧客理解=プレファレンスの理解
    - プレファレンスの増加→M(平均選択回数)の増加→売上の増加
    - 戦略
    - リソースの選択と集中
    - もっともMの増加に寄与する領域で戦う
    - 市場調査→プレファレンスの構造理解→戦略策定
    - 合理的に準備し、精神的に戦う
    - 合理的戦略:市場構造の理解と冷徹な判断
    - 精神的戦術:プランの策定と情熱的な実行

  • プレファレンスと認知と配荷。勉強になった。
    いかに消費者のエボークト・セットに入っていくか。
    数式の解説部分は半分くらいしか分からなかったけれど。

  • この本は、P&G世界本社でマーケターの経験を持ち、その後USJに転じて自己破産状態のUSJをV字回復させた森岡毅氏が彼の実践した「数学マーケティング」について開示した本。この本で、市場構造を決定づけているのは、プレファレンスであり、プレファレンスとは、消費者のブランドに対する相対的な好意度のことで、主にブランド・エクイティー、価格、製品パフォーマンスの3つによって決定されていると述べています。
    この本の傑出した点は、実は森岡毅さんの書いた部分ではなく、この本の後半を書かれている今西聖貴氏の書いた部分です。リサーチャーである今西さんが、数学を駆使して行った需要予測について、数式を含めて記述していて、マーケティングが如何にロジカルに成功確率を調べ、成功確率を上げていく施策を打つことに尽きるかが良くわかる内容です。デリシュレーNBDモデル(NBD:Negative Binomial Distribution;負の二項分布)が、あるカテゴリーの中の全てのブランドの購入率と購入回数、プランド・スイッチを予測分析するのに役立つという話を読むと、マーケターは絶対に理系出身の方が向いていると再認識できます。
    森岡毅さんのマーケティング論は、この本よりも「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」(KADOKAWA/角川書店)の方にしっかりと書かれていますので、基本的なマーケ論を読みたい方はこちらをどうぞ。

  • USJのV字回復を牽引し、圧倒的な打率でマーケティング施策を成功される森岡氏(元P&G)の背景にある”勝てる領域で戦うこと。勝つ確率をコントロールする”という戦略について記載している名著。

    ●市場構造を決定する”Preference”
    Preference:消費者のブランドに対する相対的な好意度(好み)であり、ブランドエクイティ、製品パフォーマンス、価格によって決定される。市場にとって最強の存在である最終購買者(消費者)に従わざるを得ない、という前提にたつ。

    市場シェア:個々の消費者のプリファレンスが集まった全体の姿、即ち”市場全体におけるブランドのプリファレンス”そのもの。

    市場シェアの推定に利用しているのがデリシュレーNBD(負の二項分布)モデル。

    ●Evoked Set
    購入候補である幾つかのブランドの組み合わせ。ビールならプレモル、エビス、キリン一番搾りでそれぞれ50%,30%,20%の分布で購入するが一回一回の購買はランダム。この確率を決定しているのがプリファレンス。

    市場シェア(購買単価*購買回数)は結局のところ1回1回の購買の意思決定の奪い合い。その大元であるプリファレンスをどれだけ獲得できるかに経営資源を投下。

    当然、高いプリファレンスは平均購買回数の上昇ももたらす。

    ●戦略の要諦
    Preference*Awareness(認知)*Distribution(配荷)。
    究極的には後者2つを100%に持っていくことでPreference通りに購買をさせること.

    ブランドの質的成長:Preferenceの向上
    ブランドの量的成長:認知・配荷の向上

    それぞれの伸び代に基づいて戦略の優先度を変えていく。
    一般的には認知は投資に対して伸長が逓減していく、フェラーリなどそもそもターゲットが限定される場合は認知の幅よりもターゲット一人一人の認知の深さや、プリファレンスの方が重要性が大きい。

    ●認知
    Unaided Awareness(純粋想起)=Evoked Setに入るかどうかに直結
    Aided Awareness(助成想起)=認知の最大面積の測定

    ●Preference
    ①ブランドエクイティ
    競合との相対で決定される。購買意思決定を左右する判断軸がどこで、そのうち自社がOwnしているエクイティがなんなのか。競合との強み弱みのマッピング。
    競合がすでに強固に所有しているエクイティについて奪取は困難。一人目の恋人は忘れれらなくても2、3人目は簡単に忘れられるもの。だからこその差別化。

    テーマパーク文脈で言えば、巨人のTDRに対抗すべくスリルシフトしたのが富士急。
    もしくは付加要素をつける。アタックの”白さ”に”抗菌”を足してアリエールが奪取。

    ②製品パフォーマンス
    ブランドプリファレンスに占める割合は商品カテゴリーごとまちまち。
    家電や自動車、薬などなら大きい(=失敗したくないからリプレイズ難易度高い)し、ミネラルウォーターなどならほとんどない。

    単純な製品パフォーマンスの強弱以外にビジネスモデル(リピートモデルorトライアルビジネス)も大きな分かれ目。
    リピートなら使用体験の満足に関係するドライバーを充足することは不可欠だし、トライアル(1回ポッキリ)なら製品パフォーマンスはそこまで影響なし。観光地の土産屋さん、ぼったくりバーなど。

    ●目標(戦略)設定の重要性
    標準偏差の分布を考えると、1偏差以内:68%、2偏差:28% 3偏差:4%
    正しく目標を狙っても1偏差程度はずれるもの。その目標自体が1偏差ずれたら正しい結果(1偏差以内)は48%にまで下がってしまう。

    ●合理的に準備して、精神的に戦う
    自分一人でできることなど高が知れている。人を巻き込む上では熱量が必要。正しい戦略と、人を巻き込み、自分の戦略を正しく理解し導く精神力が必要。

  • 共著者の今西さんにはUSJでも数理分析の専門家として外部委託したらしい。すごい難しい数式がたくさんあるが、森岡さんが「数式は内容の透明性のためであり、内容の理解には直接影響ありません」と書いてるのが笑える。これがマーケターってやつなんだろうな。ちゃんと根拠のある数字をプロが並べてくれれば、それを使ってみんなに説明できる。本文にもアンダーラインなんかひいて、人に自分の考えを理解させることに長けてるんだろうな。

  • 消費者のブランドに対する相対的な好感度の向上に対する施策、データの集め方、戦略、それぞれに対する数学的なアプローチなど。こういうことができるようになりたい。

  • マーケティングに携わっている人には大変参考になる本。
    戦略についていろいろ書かれているが一番大事なのはそれ以前の問題
    第8章に書かれているマーケティングを機能させる組織が一番大事であると
    思いました。こういうしがらみの多い会社が多いのではないかと思います。
    そこを突破しないといくらマーケティングが優れていてもそのとおりになされない
    ので注意です。

  • 予測しようとするプロジェクトにできるだけ似た状況の例を探し、最大と最小の幅を、ロジック、数学的知識、市場・商品カテゴリーの知識など総動員して考える

    特許の分析している時によく"この分析の妥当性は?"と思うことがあります。正解かどうかはわからないことが基本なので、過去の例と比較してその妥当性を高めたいと思っています。その過去の例で一番手っ取り早く手に入りやすいのが自社の例。自社であれば外には出てない内部情報との関連づけることができるので、その妥当性を上げることができるのではないかと思っています。

  • ```〜読書感想シェア〜
    確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力
    この本は:
    感情を数字で具体化し、それを戦略で勝つ方法

    気になるところ:
    ・相対的な消費者のプレファランス=市場構造のDNA
    ・売り上げを上げる方法
    1プレファランス、2認知、3配荷をあげる
    ・相対エクイティー、差別化
    ・サイコパス=数字の冷静判断
    →江藤さんの「1円でも多く稼ぐ」

    面白い事例:
    ・V字回復を出版した理由
    →数値分析・エクイティー調査
    →自分たちの市場でのライバルと比較した時に広告費を使うのは、現実的ではないと思ったから、「地方のテーマパーク」というイメージ打破のために、認知度アップのためにメディアへのアプローチを考えてやったというところ
    ・臓器提供の意思率の差
    →意思決定は嫌がられる
    →コンテンツを高めればいいという話ではなく、ではなく見せ方

    次に学びたいこと:
    ・スナップマートでのプレファランスを深堀たい
    ・スナップマートの競合分析
    ・サイコパス(数字の冷静な判断ができる)になりたい```

全19件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

株式会社刀 代表取締役CEO

「2020年 『誰もが人を動かせる! あなたの人生を変えるリーダーシップ革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森岡毅の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
稲盛和夫
エリック・リース
クリス・アンダー...
ジェームス W....
アンジェラ・ダッ...
デールカーネギ...
佐々木 圭一
伊賀 泰代
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×