陸王 (集英社文芸単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 仕事とはお金のためにするものではない。信念をもって、忍耐強く立ち向かう。箱根の山登りを見ていたような読後感。それは会社組織という人間が、血の通った人間として、生きた証を示してくれた。
    自分の仕事は、どうだろう?アトランティスのように利益最優先になって本当に大切なもの見失ってないか?自問自答。
    結婚して子ども産まれた自分。どこか楽してる。楽できてしまう。それでいいのか。自業自得。
    そんな人にオススメの一冊。

  • 一気読み。
    個人的に共感できる材料が2つあった。池井戸さんは銀行のような大企業を題材として小説が多く、ルーズベルトゲームにしても空飛ぶタイヤにしても中堅企業までが中心。今回は社員数名の零細企業。まさに私のスポーツビジネスの会社が直面している「回転資金不足」やら「大手に対してブランドを守る」とか、直面している課題。
    そして対象がマラソンランナーを支えるシューズ。一時期マラソンをやっていたから。
    「(前略)余裕に任せて、本来すべきことを怠り、必要な改革に着手しなかったために、数ヶ月、いや数年の時を経て、目に見える危機が訪れるのではないか。そうなる前に、新たな一手を打つのが経営者の仕事ではないか」
    まさに、順風満帆の時に忍び寄る気付かない危機に対応できるかどうか。
    「ビジネスというのは、ひとりでやるもんじゃないんだな。理解してくれる協力者がいて、技術があって情熱がある。(中略)チームでマラソンを走るようなものなんだ」
    この言葉はまさに今の自分の境遇を語っているような。一人では何もできない。いかに協力者の方に助けて頂く環境を作れるか、です。
    「本当のプライドってのは、看板でも肩書でもない。自分の仕事に対して抱くものなんだ。(中略)自分の仕事に責任と価値を見いだせるかさ」
    いったい自分にプライドはあるのか?それは見栄ではないのか?と自問自答。
    零細企業の社長として響く言葉が満載の小説。
    そして池井戸さんの特徴である一発逆転の発想が心地よい。2度目の跳戦(挑戦)でもくじけるが、チームの気持ちとランナーの気持ちとが交錯して涙を誘った。そしてやってくるフィナーレ。
    足袋屋が世界を代表するシューズメーカーと戦う様は、アマチュアチーム(うちの)がプロチーム(Jリーグ)と戦う様に似ている。魂を揺さぶられる、そして爽やかな読後感に浸れる小説だった。

  • 老舗足袋屋が、事業の今後の運命をかけて、新しいランニングシューズづくりに取り組む物語。
    いつも、池井戸さんの物語には、一生懸命仕事に取り組む人たちが出てきて、清々しい!
    こんな風に働きたいと思う。

  • 久々の池井戸ワールド、楽しみました。
    今ちょうどドラマ化されていて、第1話だけたまたま見まして。豪華キャストにワクワクし、池井戸作品の楽しさを思い出して、一気に読んでしまいました。

    期待を裏切らないハラハラドキドキと、勧善懲悪の爽快感。悪者は悪者、良い者は良い者、単純だけど安心できる。

    内容について語るとネタバレちゃうのでやめますが、ドラマのほうでは、シューフィッターの村野という男を演じている歌舞伎役者の市川右團次さんに皆様ぜひご注目を!

    澤瀉屋の実力派、一時は四代目猿之助になる可能性まで囁かれたのだとか。

    (そのあたりや、今年初めの右團次襲名については中川右介さんのこの記事が面白い↓)
    http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50726

    幼少時に三代目のもとに弟子入りし、いまは四代目を支える兄貴的な、おやっさん的な存在。ただいま新橋演舞場で上演中のワンピース歌舞伎では、その雰囲気そのままに、海賊白ひげを演じています!こちらもぜひ!

    http://www.kabuki-bito.jp/sp/theaters/shinbashi/play/507

    ドラマ「陸王」の村野も、そんな右團次さんの魅力にぴったりの、かっこいい役どころ。これだけじゃつまんないくらい(笑)好感度が高まりそうで、期待しています。

  • 当然と言えば当然の池井戸作品の結末。それでも引き込まれるようにして読了。
    何なんだろうと読後いつも考える。爽快感だけじゃなく、勇気をもらえるとか私も頑張ろうと思えるとかそういうことじゃない何か…?
    私はいつも多くの期待感を持って池井戸さんの作品を手に取る。その期待するところはいったい何か…?
    決してかっこよくないし、どん底あり、裏切りあり…けれども最後にはあきらめなかった夢に近づいていく。
    「運」との出会い。たまたま運が良かったんでしょ…ではない、人としての生き様や、持っている人間性が相手に与える印象なども「運」に絡んでくるあたりが、池井戸作品の軸にあると思う。

    要は生き方なんだなぁ…

    最近の話題作をまた読んでいこうと思う。

  • 忙しい時につい読み始めて止まらなくなりました。池井戸潤さん相変わらず面白い。仕事のヒントまで得てしまったし、元気が出ました。私も頑張って働こう。。

  • 本当のプライドとは看板でも肩書でもない。自分の仕事に対して抱くもの。どれだけ自分と、自分の仕事に責任と価値を見出せるか。登場人物皆が自分に誇りを持ち、様々な価値観をぶつけあいながらストーリーが展開していく。どれが正しくてどれが間違っているということはない。答えはすべて自分自身にある。自分自身の生き方なのだろうと改めて思わせられる。良くも悪しくもいつものパターンで期待を裏切ることなく収束していく。おもしろいし、すっきり溜飲は下げられるも幾分予定調和に過ぎるかも

  • ビジネスは人と人が作り出すもの。なんだかんだ言ってやっぱり人と人が持つ思いの強さがとても大事だと思う。

  • 老舗の足袋メーカーがマラソンシューズの新規事業に挑戦する話。
    嫌なキャラは終始嫌なヤツで、主人公はめっぽうアツイという池井戸さんっぽい展開でしたが、ストーリーの起伏が激しく面白かったです。

    続編も書けそうな終わりで想像通りだったので、星1つ減。

  • 久々に一気読みの大エンターテイメント小説。

    勧善懲悪、すぐドラマ化されるだろうが、誰をあの役に、誰をあの悪役に持ってこようかあれこれ楽しんでます。

    最後のレースで、「陸王」の素晴らしさをもう少し書き加えて貰いたかったと思いますが。

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プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家になりたいと思っていた。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。

以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞を、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、非常に高い人気を誇る。

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