水族館ガール3 (実業之日本社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 実業之日本社
3.33
  • (0)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 13
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (287ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • さて「水族館ガール」第三巻。
    梶の出向が突然長期化し、アクアパークの由香はいきなり多忙と
    なる。それにはしっかりワケがあって・・・という感じの内容。

    由香の水族館業務はさらにバリエーションが増し、内容も専門度
    が高くなっていくのが興味深い。これまで真の主役であった筈の
    イルカたちはすっかり出番が減り、代わりにサンゴ・ラッコ・マ
    ンボウという連中が幅を効かせてくる。マンボウやサンゴはまだ
    想像出来る内容なのだが、ラッコがやたら飼育が難しい動物だ、
    というのが衝撃。僕にとってラッコは見るモノであり、決して飼
    うモノでは無い。そういう考えてみれば当たり前の事実が、イヤ
    に重くのしかかってくる感じが非常に切ない。

    前二作で問題にしたラブコメ部分だが、今回はわりと鼻に付かな
    いレベル。木宮条太郎、今作でようやく分配の適度さに気付いた
    らしい(^^;)。おかげで特殊業務小説としてのまとまりは格段に
    上がっており、シリーズ3作の中ではいちばん読み応えがあった。

    巻を重ねる毎に精度が上がるのは非常に良いこと。おそらくこの
    後もシリーズは続きそうな気配が濃厚なので、次作のリリースを
    楽しみにしておきます。
    ・・・できればニッコリーの出番をちょっと多めで♪

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1965年兵庫県生まれ。金融機関の勤務を経て、2005年『時は静かに戦慄(わなな)く』で第6回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。著書は「水族館ガール」シリーズのほか、『銀行占拠』『本日の議題は誘拐』『王子になるまでキスしない』がある。

「2022年 『水族館ガール9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木宮条太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×