書名の通りIoT入門のための本であり、内容としては本当にIoTの初歩の初歩、IoTって何? と言う人はもちろん、自分のようにIoTの知識に毛が生えた程度の人にとっては最適の本ではないかと思う。
ちなみに自分は日経新聞を摘まみ読みして得た知識しか持っておらず、この本の内容はそれ+α程度の内容だった。これまでの知識の確認や補完になり、何より読みやすく、良かった。
逆にIoTについてある程度知識を持っている人からしたらあまりにも当たり前すぎる内容で全く面白みは無いかもしれない。
大雑把に言うと、
IoTは単なる技術革新では無く人間のライフスタイルを劇的に変えるイノベーション(パラダイムシフト)である。あらゆるモノがインターネットと繋がって情報が蓄えられ、AIが分析して社会や個人にアクチュエーションし、空いた時間で人は人にしかできないことに向き合えるようになる。
ビジネスの視点で言うと、今までの売り切り型ではなく、「サブスクリプションモデル」「リカーリングモデル」などのような、サービスをアップデートする代わりに継続して利用してもらう形になっていく。
企業は空いた時間をいかに握れるか、どのようなサービスを提供できるかで今後の勝ち負けが決まってくる。
日本はIT関連では出遅れているが、モノを作っている企業では世界的に見てもアドバンテージがある。
モノから収集する情報はこれから本格的になっていくから、そういった点から見れば日本にもまだまだチャンスはある。
不得手な分野では他社と協力して、自分達の得意なサービスをいかに展開していくか、ネットと繋げるだけで無く使用者にいかにフィードバックしていくかを考えていくことが重要。
といった感じの内容だった。
主に家電を中心とした家中の変化や医療、車の変化を事例にしている。
ちなみに本書は2016年4月に初版が出版されている?