人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 初版本が発行されたのが2017年。
    しかし、今読んでも非常に勉強になります。

    歴史を振り返りながら経済推移について紹介し
    人工知能がどう経済へ影響するかを解説。

    中間所得層が人工知能によって減る⁈
    少子高齢化時代には経済成長をどう維持するのか。

    今後の日本の課題を読み解く。

  • 2017年の人工知能本なので陳腐化してるかなーと思って読んだけど経済学の観点から汎用人工知能が出たときに世界がどう変化するかを語った本なのでむしろ生成AIが話題の今読む本だった。

    生産性向上したらその分需要拡大しないと失業者は解消されないってのは当たり前だけど確かにと思わされた。
    そう考えるとAIで職を失っても別の仕事があるので失業者は増えないと言っても、マクロで見ると世界の裏で職を失う人がいるのかもと思わされた。
    特に中国バブル崩壊し、先進国が人口減に苦しむ今、需要自体も縮小していくかもしれない。
    NISAも国民全員が株主になるクーポン型市場社会主義に緩やかに近づけようとしてるのかなとか、BIと言われることも増えてきたなとか、最近の政治にも繋げられる話の多い内容も多く世界に対する解像度が上がる内容が多かった。

  • AIが人の知能を超えることは考えにくい。クリエイティブ、マネージメント、ホスピタリティは人の仕事として残る。
    DAO: Henkaku 伊藤穰。納期のあるものには向いていない。
    拙著 人工知能と経済の未来 あだこ
    バーチャルオフィス :メタ社 ホライズン・ワークルーム、メタライフ

  • 最初の1章と2章で、AIや人工知能の進化について説明して、3章で経済成長と技術的失業、第4章でAIによる第4次産業革命とその時に経済がどうなるか、第5章でベーシックインカムの必要性をといています。
    本はコンパクトにまとまってますし、人工知能の可能性から、経済への影響そしてベーシックインカムの必要性と実現性という順番で書いてあって、説得力もあると思いました。

  • コロナの今の時期、あれやこれやとお金をまくのではなくて
    いっそこの本に書かれているベーシックインカムをしてもいいかもしれないです

  • 人工知能の発展に悲観的でも楽観的でもなく、淡々と今想定できるシナリオのもと、あるべき経済制度(ベーシックインカム)を検討している。これまであまり無かった内容だと思うので、一読の価値はある。

  • この本、超面白いわ!
    世間では「AIの進化で人間の仕事が奪われる」とよく言われている。
    何となくそれらについては、想像が出来る。
    工場での製造ラインなんかも、ドンドン機械化されていくだろう。
    自動運転が主流になれば、ドライバーは置き換わる。
    銀行の窓口やレストランのウェイターだって、Pepperで確かに十分だろう。
    問題はそこから。
    それらによって、社会はどう変わっていくのか?
    経済の仕組みはどう変わっていくのか?
    人間の1割しか職につけない未来で、お金の流れってどうなるのだろうか?
    そんな未来で国家はどうしていくべきか?

    ここまで説得力ある未来国家への指南をした書があったか?
    AI系の本とか好きで読んでいるが、この本は説得力あるわー。
    何より単純な未来予想をしているだけではない点。
    ちゃんと結論まで書いている点がスゴイ!
    ~~~~~~~~~
    過去はこうだったでしょ?
    こういう仕組みだったでしょ?
    その流れから現代はこうなっているでしょ?
    それでAIによってこう変わることは予想されているのでしょ?
    だったら、社会はこうしていくべきではないの?
    ~~~~~~~~~
    ちゃんと過去を掘り下げている点が説得力を増しているのですよね。
    産業革命期以後の歴史から分かりやすく説明してくれている。
    経済学部出身者はみんなこういう勉強していたのか?
    私の「産業革命」のイメージは中学校教科書レベルだったから「その奥深さ」「それによって社会(特に経済)がどうやって進歩していったのか?」なんてそこまで理解してなかったわ。
    ~~~~~~~~~
    「蒸気機関」
    →「内燃機関」
    →「電気モーター」
    →「コンピュータ」
    →「インターネット」
    →「未来(AI・IoT)」
    ~~~~~~~~~
    流れで考えると確かに見えてくる。
    これは絶対に今読んだ方がいい1冊。
    さて、そういう未来が訪れるとして、あなたはどうする?
    仕事したい?仕事しないでAIに仕事させて暮らしたい?
    果たして受身でいいのか?
    自分で自分の人生を決めてみたらどうだろうか?
    そんな事を改めて考えてしまった。
    (2016/09/12)

  • ザッカーバーグやベゾス、イーロン・マスク、堀江貴文さんやひろゆきさんなどテクノロジー系の著名人らも支持するBI(ベーシックインカム)。

    このBIという給付額を増大させる(井上さんは日本でも少しずつ増額してひとり月7万円くらいまでは極度のインフレにつながることはなく実現できると主張)ことで、AIの発達の末に「途方もなく実り豊かな経済の恩恵をすべての人々が享受できる時代」が来ると予想する。

    この考え方は、MMT(現代貨幣理論)にも通ずるし、社会主義にも繋がりそうだ。思考実験のひとつとして貴重な視点となった。

  • 【目次】
    第1章 人類 vs. 機械
    「ターミネーター」は現実化するのか?/よみがえる技術的失業/なくなる職業 など
    第2章 人工知能はどのように進化するか?
    ディープラーニングによるブレイクスルー/ロボットの身体感覚/AIは将棋盤をひっくり返すか? など
    第3章 イノベーション・経済成長・技術的失業
    日本は衰退する運命にあるのか/第二次産業革命の終わりとポストモダン/AIは雇用を奪うか? など
    第4章 第二の大分岐――第四次産業革命後の経済――
    第四次産業革命をめぐる覇権争い/全人口の1割しか働かない未来/全ての労働者は飢えて死ぬ など
    第5章 なぜ人工知能にベーシックインカムが必要なのか?
    生活保護は労働者を救うか?/ベーシックインカムとは何か/財源が問題ではない理由 など

  • AIの発達によりマクロ経済がどのような影響を受けるか、がテーマ。マクロ経済の構成要素をインプットとアウトプットに というシンプルなものに分解した上で解説が進む。経済におけるインプットの質が変わったタイミングとして定住革命(農業の開始)、産業革命と対比する論旨は非常に明快だし、そのような変化が起きるからこそのベーシックインカムだという点まで一気に読み通せます。

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著者プロフィール

経済学者。駒澤大学経済学部准教授。慶應義塾大学環境情報学部卒業。IT企業勤務を経て、早稲田大学大学院経済学研究科に入学。同大学院にて博士(経済学)を取得。2017年から現職。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。著書に『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『ヘリコプターマネー』『純粋機械化経済』(以上、日本経済新聞出版社)、『AI時代の新・ベーシックインカム論』(光文社新書)、『MMT』(講談社選書メチエ『)「現金給付」の経済学:反緊縮で日本はよみがえる』(NHK出版新書653)などがある。

「2022年 『東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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