オペラ座の怪人 [DVD]

監督 : ジョエル・シュマッカー 
出演 : ジェラルド・バトラー  エミー・ロッサム  パトリック・ウィルソン  ミランダ・リチャードソン  ミニー・ドライヴァー 
  • ギャガ
4.11
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4589921403399

感想・レビュー・書評

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  • 細部にまで宿る美に酔いしれる。豪奢で華美なロココ的貴族趣味の調度や衣装、装飾の数々。そうした享楽的な人間の生は、逆説的に生きることの儚さを語っているようでもあり、華美であればあるほど、人間の明と暗という、対岸にある闇がいっそう暗く、そして意味深に見えるものである。そしてその暗というのは、罪深い存在としての人間の業である。はじめ、ファントム・オブ・オペラは、華やかさ極まるオペラ座の異世界として明確に境界を意識させたが、しかし『ドンファン』において明の世界と渾然一体になったとき、そこに生まれるカオスに、ロココには語れぬ美しさを私は見た。それは決して、オペラ座でまことしやかに噂されてきたゴーストのように、現実と一線を画すものではなく、まぎれもなく生身の人間が生み育てた闇の投影であるから、相反するようでその実、はじめから親和性の高いものだったのかもしれない。美と悲しみ、そしてその先の狂気と破壊。それはきっと表裏一体で、両者が互いに顔を合わせるこの作品に、私は芸術の崇高さを感じた。

  • これは最高
    ファントムの歪んだ愛情やばいねメンヘラだね
    でも境遇考えると歪むのはしょうがない
    クリスティーヌ頭悪そう、、、
    豪華絢爛な世界観好き

  • 力を入れて作られた美術には目を見張るものがあるし、音楽も当然美しい。長年ミュージカルで磨かれてきた曲たちだからね。同じ歌を何回歌ってるんだってちょっと思っちゃうけど。

    でも、映像が間延びしている。歌にあわせるために、特に意味もない顔のアップやきらきらしたなんとなく雰囲気がいいように見える小物とかろうそくとか…所々が曲と映像がしっかり結びついた映画ではなく、ただのイメージビデオっぽくなってしまってるのが残念。全体的に美術やセットは見事だけど、人魚姫の寝室にありそうなベッドはやりすぎてる。一体何のつもりであのベッドを作ってファントムの部屋に置いたんだ?

    それからファントムが美男すぎる。目には嬉しいのだけれどね、もちろん。
    原作の、二目と見られない醜い容貌のために身を隠している、愛に飢えた怪人を知っていると…この人、どうして地下に宮殿を作っているの、わざわざ?こんなにイケメンなのに?地上でやりなよ、吸血鬼なの??と…開始30分ちょっとで、このまま結婚するのかと思った。だから彼のコンプレックスに真実味を付けるために見せ物小屋の過去のシーンを作ったんだろうな。
    ラスト付近で隠されていた顔もはっきり映るけど、今更過ぎて…。美男は顔の半分がぐちゃぐちゃでも美しいのね、としか。仮面を付けていたシーンでは綺麗だった肌が、仮面を外した途端にただれたのは笑うところなの?でもまぁ、美男だし演技も真に迫っている。けれどやっぱり、ファントムにしては美しすぎる。彼ほどの才能があって顔の半分があんなに美しかったら、他に選択肢はあったと思うんだけど…。その選択肢に目をやれないのがファントムの悲劇ということ?

    カルロッタの歌声は普通に素敵だから、劇中でこき下ろされまくってて気の毒だった。まあ彼女、強烈な性格だから一緒に働くのが難しいのはわかる…。
    支配人達とカルロッタが中心のシーンはコミカルで楽しい。正直言って、ヒロインよりカルロッタの方が魅力的だ。

    踊り子達が揃って練習しているシーンや、舞台で踊っているシーンは愛らしくて美しい。オペラってバレエの要素もあるの?それにしても舞台の二転三転ぶりときたら、支配人達やスタッフ、役者達に同情したくなる。そして混乱する劇場関係者達を横目にアバンチュールを楽しむ新プリマドンナとパトロン…ファントムでなくても激怒するわ。

    仮面舞踏会のシーンは映像と音楽ががっちり合ってて最高。前半のお祭り騒ぎのシーンはひたすら楽しいし、後半のファントム登場からはひたすら恐ろしくて気が気でなくなる。墓地のシーンも好き。ファントムを置いていっちゃうとこは「え?」と思ったけど。置いてっちゃうんだ?

    はじめはクリスティンの望んでいること見えなくて、彼女がどんな人か全然分からない。きっと彼女自身も分かっていなかったのね。えげつないプレッシャーを負う立場に置かれて、追い込まれていく中で、クリスティン自身の心がはっきりと決まっていく。だから後半からクライマックスが一番面白い。ただ、普通の女性としての一般的な幸せを求める、という結論なのがつまらない。散々才能豊かな女性として描かれていたのに。墓碑銘を見た感じでも、あの後きっとすぐに結婚して家庭に入っちゃったんだろうな。ファントムも、彼女の決断を尊重しつつも、もどかしかったんじゃないか。クリスティンの結論は、アーサー・ルービン版の方が良かった。
    追い詰められすぎて、安らぎや庇護を求めたのかな。セクシーで大人しくてか弱く意志薄弱な守ってあげたいかわいい女…というちょっと前時代的な男性の望むヒロイン像だから、映画としては退屈なのかも。
    衣装がね…役者さんには似合っていたけど、役柄から見るとちょっと下品だった。あの時代の人があんなベビードールを着ると思うの?ファントムがただのロリコンにしか見えなかったのは、ヒロインの衣装のせいでもあったのでは…。

    いろいろと文句は言ったけれど、まあまあ良い2時間30分だった。娯楽映画としては。リアリティはほぼ無いし、前半は間延びしてたけど。クリスティンと別れた後のファントムの人生でまた一本映画が撮れそう。クリスティンの友だちの、不思議の国のアリスみたいな子が、可愛かったからもっと見たかったな。いや、割とまんべんなく画面には居たけど。彼女の心情が気になる。

    実際の舞台ではどんな風に演じられているんだろう?実際に舞台にまで足を運ぶ気にはならなかったけど、DVDになっている舞台があるようなので観たい。

  • やっぱり好きなんだよなあ

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