アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。(たまもひさん、ご紹介ありがとうございました!)
    著者は元朝日新聞記者でコラムなどを書いていた人。アフロヘア。ウチは読売新聞だし、出演されたという報道ステーションも見てないので著者のことはまったく知らなかった。この本は、朝日新聞記者時代のコラムや、退職後のエッセイをまとめたもの。文章が軽くて読みやすくて親しみやすい。社会情勢がテーマでも、自身に引きつけて書いている。(なんとなく、なにか星野博美さんに似ている印象を受けたんですが)。

    新聞、て、わたしはずっと、無難なことしか書かないんでしょ?、一般的向け一般的なことしか書かないんでしょ?、批判されそうなことは書かないよね? 政府に逆らわずどちらかといえば政府の味方でしょ?、と思ってた。マジで。でも、本来は、まったく逆なはずなんだな、ということをこの本を読んであらためて考えたという。自分でもなんだかびっくり。
    だから、新聞の使命みたいなことが書かれている、それでもマスコミで働きたいですか?という章にはなんだか感動すらした。。。

    節電からはじめて、冷蔵庫や洗濯機を使うのをやめた、という話もおもしろかった。そういう生活ができたらいいな、とはちょっと思った。ちょっとあこがれるというか。
    でもでも、ひねくれ根性がしみついているわたしとしては、なんというか、著者がリア充だから、というか、実生活に目標があり、やりたいことがあり、お金のあるなしとかではなく、満足していて心が豊かだから、できるのかも、とか思った。わたしみたいな人間は、やっぱりどうしても心の隙間を消費で満たしてしまうというかなんというか。でも、そういうことももっと深く考えてみたいと思った。

    まったく違うかもしれないけど、

  • 稲垣えみ子さんの朝日新聞退社本は2冊出ていて、「魂の退社」に続きこの本も読みました。

    こちらも面白かった。
    朝日新聞時代に書いた文章がたくさん載っていて、読んだことのあるのも多かった。
    ただ、わたしが注目したのは他の多くの読者と同じく、反響が大きかったという節電のコラム以降なので、それ以前の橋下さんの記事とか、あるいはマスコミ向け刊行物に載ったものなどは当然読んだことがなく、それらも興味深く読んだ。

    印象的な文章はたくさんあれど、一番心に残ったのは次の2点。
    一つは朝日新聞の読者が、稲垣さんの思っていたのとはまったく違っていたというお話。
    P124
    「結果は思ってもみないものだった。
    30人中26人が「君が代条例に賛成」。当たり前のルールを守れない人が先生をしていること自体おかしいという。
    ショックだった。正直、6~7割が「反対」と答えると思っていた。良心的な日本人にとって、国内外に大きな犠牲をもたらした戦争の記憶とつながる国旗・国歌の強制は根源的に受け入れられないものと信じていた。
    その人たちこそ朝日新聞の読者だと思っていた。
    だがそんな人たちは、もはや1割しかいないのだ。良心的な世論をリードしているつもりが、振り返ってみたら誰もいなかったのである。私が想定していた読者像は、自分たちに都合のいい甘いものだった。本当に想定しなくてはいけない読者は、朝日新聞的リベラルな主張を、ウソっぽい、あるいは嫌いだと感じている、世の中の9割の人だった。」

    ひー。わたしのようなリベラル派は世の中の1割なのか。。

    もう一つはやはり節電、脱電化製品のお話。
    チューブにつながれていた人間が一つずつ外して自由になり、自分の足で歩き始めるという例えが載っている。ああ、なるほどなー、さすがうまいなーと思う。
    しかしタイムリーなことに、毎日観ている「とと姉ちゃん」が今、家電がいかに主婦を家事から解放し、自由な時間を与えているかということを力説しているものだから、頭の中が、真逆の価値観でせめぎ合って大変なことに(笑)。

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著者プロフィール

稲垣えみ子(いながき えみこ)
1965年、愛知県生まれ。一橋大学社会学部卒。朝日新聞社入社。大阪本社社会部、週刊朝日編集部などを経て論説委員、編集委員をつとめ、2016年1月 退社。夫なし、子なし、冷蔵庫なし。仕事したりしなかったりの、フリーランスな日々を送る。その生活ぶりを紹介したテレビ番組『情熱大陸』が話題に。日本酒好き。著書に『魂の退社』『寂しい生活』(共に東洋経済新報社)ほか。
『もうレシピ本はいらない』で「料理レシピ本大賞 in Japan 2018」料理部門:エッセイ賞を受賞。

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