本日は、お日柄もよく (徳間文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • マハさんといえば骨太!って思ってたけど、この作品は割とほのぼの。

    相手に自分の意思を伝える手段「言葉」は、使い方組み立て方によっては、人に感動を与えたり、感謝を伝えたり出来る素晴らしいもの。
    スピーチで人の心を掴む!なんてまさに神業。
    でもそれを凡人の私が上手く操れるかどうかというと...なかなか難しいねー。日々修業です...。

  • 言葉の力ってすごい。
    だけど、その力を駆使することはなかなか難しい。

    スピーチライターという職業のお仕事小説。
    スピーチライターは、言葉の力を駆使して人の心を動かす価値を創り出す仕事。伝説のスピーチライターに出会い、その職に魅了され、さらには転職してしまうOL二ノ宮こと葉の姿を描く。

    こと葉は政権交代を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢される。言葉でいかに投票に結びつけるか、とてもスリリングな場面のはずなんだけど、今となってはちょっと時代背景が古くさくて入り込めず…。たった10年前なんだけどね。

    冒頭の結婚式の話は泣けた。
    もし結婚式でスピーチを頼まれたら、この本を読んでから臨むことにしよう。
    特に「スピーチの極意 十箇条」はとても参考になる。

  • 仕事、恋愛、友情、家族の絆など、たくさんの要素が詰まった作品。
    主人公、こと葉の成長物語です。

    うーん…絵に描いたようなハッピーエンドすぎて…ちょっと白けてしまいました。

    驚いたのは、由比ヶ浜決起集会でのワダカマの行動。
    え、黒川のブレーンですよね?小早川陣営が勝つように動くのが仕事ですよね?
    いくら今川厚志が友達だからって、自分の仕事を投げうってまで手助けしていいの?

    ラストのワダカマとこと葉が結婚した結末は、無くてもよかったような気がします。
    同じ職業に就く者同士、尊敬し合う間柄ってだけで充分じゃないかなと思いました。

  • 幼馴染の結婚式の場で、とある女性のお祝いのスピーチに出会ったことをキッカケに、スピーチの魅力にどんどん引き込まれて、主人公こと葉の人生がガラッと変わっていく物語。

    物語では、祝辞、弔辞、選挙演説の場面でのスピーチが出てくる。
    私の普段の生活でも、入社や退職の挨拶、会社での期初の上層部からのメッセージなど、スピーチを聞く場面がある。

    そんな中で、形式的ではなく、心から思って話してるんだなと感じる人のスピーチは、やはり響くことがある。

    とある場面で、幼馴染が主人公に話す場面で、「どんなに一生懸命かいても、広く一般に受け入れられない限り、言葉の効力は限定的。言葉は操れなきゃダメ」というセリフが印象的だった。

    スピーチなどは、テクニックより気持ちが重要と思っていたけど、その気持ちを、より多くの人に届けるのためには、やはりテクニックも必要であり、そのテクニックを活かすための努力が必要なんだと感じた。

    伝えたいことが、届かないのは受け手の問題である場合もあるが、祝辞や選挙のスピーチなど、多くの聴衆の前で話す場合は、出来るだけ多くの人に届くような努力が必要。


    自分が今までに、吸い込まれたスピーチはあったか?
    もう少し考えたいと思う。

  • 言葉には力がある、私が常日頃、感じていたことが、繰り返しはっきりと書かれていてはっとしました。

    「新しい若者言葉も取り入れる」「話し上手は聞き上手」など言葉の力を発揮するために必要なヒントが書かれていて参考になりました。

    「変わることでよくなるのなら、変わる方がいい」勇気のいることだと思いますが、自分のステージを上げるためには、思い切って変わる努力をすることが大切なのだとわかりました。

  • スピーチライターという仕事があることを初めて知った。スピーチで政権交代を目指すお仕事ストーリー。政治の話で難しそうと思いきや、主人公の能天気なキャラや、恋愛要素などもあって、読みやすい。
    自分にも忘れられないスピーチがあったかなと思い返してみた。スピーチなんてあまり真剣に聞いてこなかったが、安倍元総理が亡くなった時の、菅さんの弔辞は今でも記憶に残っている。総理、と何度も呼びかけていたのが、安倍さんのことも菅さんのことも政治のことも何にも知らない私でも、涙を誘われた。ああいうのが、真っ直ぐなスピーチというのだろうな。

  • ほのぼの系かなぁ。
    皆んな良い人で安心して読めました。

  • オバマ大統領やジョブズのように伝説のスピーチで世界が変わるかもしれない。言葉にはそれだけの力がある。スピーチライターの仕事を通して言葉の持つ可能性が広がっていく。

  • 前半はとっても好きだったけど、後半はいまいち入り込めなかった。
    政治への関心が薄いからか、恋模様が読めたからだろうか?
    原田マハさんはやっぱり美術系の作品が好みだなーと思いました。

  • 序章の結婚式での久遠久美のスピーチを読んでいるときに、大親友から結婚式のスピーチを頼まれてしまいました……!なんという奇跡的なタイミング。心して書かなきゃ。誰もスープに頭を突っ込みませんように!

    登場人物全員がいい人、純粋でまっすぐすぎて、現実味は少なめ。ハラハラとかはせずサクッと読めます。
    恋愛と政治よりも、スピーチライター業についてもっと濃く書いてほしかった。
    続編とかサイドストーリーも読んでみたい!

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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