ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃 (講談社現代新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ノーベル化学賞を受賞した「クリスパー・キャス9」について書かれている書籍。この書籍自体は2016年に書かれたもののようです。

    「クリスパー・キャス9」という言葉と「ゲノム編集のハサミ」という言葉は、周りを漂っていて知っていたけれど、実際、何?クリスパーってなんの略?キャス9ってなんぞ?と、全然知らないことに気がついて、本を探して読んでみました。

    まだ1冊しか読んでいないけれど、この書籍はとてもわかり易く書かれていたと思います。クリスパー以前の「遺伝子組み換え」のことや、クリスパー発見・解析・開発のいきさつ、そして懸念される問題点。

    「遺伝子組み換え」なんて言葉も、言葉自体は知っていたけれど、詳細は全然知らなかったので、知ることができてよかった。

  • 以前読んだ『ゲノム編集の衝撃 「神の領域」に迫るテクノロジー』(NHK出版、2016年)に続いて、ゲノムに関する本。
    クリスパーと呼ばれる遺伝子を簡単に切り貼りできる技術が開発されたことにより、簡単に遺伝子を組み替えることが可能になった今、これをどのように利用していくかは慎重に議論される必要があるな。
    一方、従来の遺伝子組み換えとはことなりゲノム編集の作物は規制の対象にならない(2016年現在)というのは、待てよ、と言う気もする。
    遺伝子組み換えはバクテリアから取り出した外来遺伝子を組み入れるのに対して、ゲノム編集はクリスパーで遺伝子を切り貼りするから外来遺伝子は入らない、ということらしいが、クリスパーそのものが大腸菌のDNAで発見されており、ゲノム編集には「化膿レンサ球菌(ヒト食いバクテリア)」の核酸分解酵素が利用されるってことには、目をつぶるのだろうか。
    2023年現在のこの技術の規制や応用分野は把握していないが、ちょっと気になることではある。

  • クリスパーのことはサイエンスZEROで知った。第一印象は、ついにここまできたか!
    従来の遺伝子組み換えとは一線を画す技術・クリスパーCas9によるゲノム編集の現状とその展望について非常に分かりやすくまとめられている(若干しつこいが)。

    サイエンスZERO、南沢奈央から小島瑠璃子に変わりましたね、残念。

  • ゲノム編集と遺伝子組み換えは何が違うか。
    そもそも遺伝子とは?DNAとは?という基礎から丁寧に解説されている。
    倫理的な問題にも謙虚な意見を述べていてバランスが取れている。

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著者プロフィール

1963年群馬県生まれ。KDDI総合研究所リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授。専門はITやライフ・サイエンスなど先端技術の動向調査。東京大学理学部物理学科卒業、同大学院理学系研究科を修了後、雑誌記者などを経てボストン大学に留学、マスコミ論を専攻。ニューヨークで新聞社勤務、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所などで教鞭をとった後、現職。著書に『AIの衝撃 人工知能は人類の敵か』『ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃』『仕事の未来 「ジョブ・オートメーション」の罠と「ギグ・エコノミー」の現実』(以上、講談社現代新書)、『ブレインテックの衝撃 脳×テクノロジーの最前線』(祥伝社新書)、『「スパコン富岳」後の日本 科学技術立国は復活できるか』(中公新書ラクレ)など多数。

「2022年 『ゼロからわかる量子コンピュータ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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