- Amazon.co.jp ・電子書籍 (308ページ)
感想・レビュー・書評
-
グリコ森永事件をベースにしたフィクション。
気になっていたけど、心に重くのしかかりそうで、勇気がなくてずっと保留にしていた小説です。
大好きな小栗旬がキャスティングされて映画化されるというので、ついに読んでみる。
結果、小栗くんありがとうって感じ(笑)
加害者の家族とは結局は被害者であること。
こどもを犯罪に巻き込むことの罪の重さ。
なんて、残酷なんだろう。
私は実際の事件の時小学生だったので、まさに登場人物と時代がダブった。
まだコンビニは無く、駄菓子屋全盛だった時代。
青酸カリという言葉もこの事件で覚えたくらい。
あの時代、お菓子が箱の中に裸で入っていたのが当たり前だった。
この事件の後、開けたことがわかる仕組みができ、中のお菓子もさらに包装されるようになった。
今は当たり前ですっかり忘れていたのに、この小説を読みながら自分の子供時代を思い出した。
報道の在り方と重要性が、新聞社における自分の立場に迷う阿久津という編集者のキャラクターによって、報道側の立場にありながら、中立に書かれているような気がした。
今のマスコミに対する嫌悪感もあり、ずっと俊也の側に立って読み進めていたが、編集者として成長していく阿久津にとても好感が持てた。
映画はきっと観に行きます。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
犯罪に善きものなどないのだ、という気持ちになった。
実際の事件をベースにしたフィクションであり、グリコ・森永事件をモチーフにした作品は数多あるが、「事件の真相」より「関わってしまった者たちの人生」が色濃く書かれた作品。読んでいると苦しくなる。
もちろんフィクションであることもあって些か都合が良すぎる、という点もあるが、伏線の張り方も回収も見事な作品であると思う。 -
グリコ・森永事件、懐かしい、という長閑な思いは合わないとは思って読んだが、報道で見聞きした以上に子供を巻き込んだ悲惨な裏があったとは。
-
グリ森事件の事実を丁寧に拾いあげ、フィクションとして落とし込んでいく手法は見事。子どものその後の人生に着目するという切り口も素晴らしく、社会的大事件が、家族の事件として収束していき、読後感もよい。実際の事件について復習(予習?)をしてから読んだほうがより楽しめたのかもしれない。
-
*
______________________
『罪の声』塩田武士
______________________
実際にあった昭和の未解決事件、グリコ森永事件を題材に書かれたフィクション。
*
自宅で父の遺品から手帳とカセットテープを発見して聞いてみると、ギン萬事件に使われたテープでその声は幼い頃の自分の声だった。
真実を知りたいと調べ始める主人公と、同時期に取材を始める新聞記者。
彼らが真実を辿っていく様子に目を離せなくて一気読みだった。
最後は涙が出てしまった。
*
フィクションなんだけど、まるで本当に取材をしてきたような臨場感。
面白かった。
この作者さんの小説読むの初めてなんだけど、読みたいと思ってる別の本の作者さんでもあった。
それも近いうちに読んでみよう。
*
*
そして、同じグリ森事件を扱った高村薫さんの『レディ・ジョーカー』も読んで見たくなった。
*
*
*
#罪の声 #塩田武士 さん #グリコ森永事件 #活字中毒 #読書 #本 #book #小説 #読書時間 #novel #Bookworm #本の虫 #読了 #読書倶楽部 #なほんだな #ブクログ #booklog #bookaddict #本好きな人と繋がりたい #次は何を読もうかな? #読書好きな人と繋がりたい # -
2017/1/14
-
未解決のグリコ森永事件の詳細を作者が緻密に調べ彼流の解釈で犯人が誰なのかを追い込んで行きます。最後まで一気に読める作品でした。
濃密な時間をありがとうございます。 -
music.jp