最高の花婿 [DVD]

監督 : フィリップ・ドゥ・ショーヴロン 
出演 : クリスチャン・クラヴィエ  シャンタル・ロビー  アリ・アビタン  メディ・サドゥアン 
  • ポニーキャニオン
3.88
  • (15)
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  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 101
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013149595

感想・レビュー・書評

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  • 移民大国フランスの世相をコミカルに描いたコメディ映画。

    フランスのシノンに住むカトリック教徒で白人のヴェルヌイユ夫婦には四人の娘がいた。
    なんと、既婚者上三人の娘婿は、それぞれユダヤ系、アラブ系、中華系のフランス人。

    異なる宗教と風習、歴史的対立の経緯や政治問題から、皆で集まると、互いへの差別発言が飛び出して常に口論となってしまう。婿同士も敵愾心があってどうも仲は良くない。
    親族関係に疲れた夫妻は、まだ独身で末娘のロールの結婚に期待をかける。
    なのにロールが連れてきた婚約者は、カトリックだけどコートジボワール人の黒人青年で…。

    衝突しながらもそれぞれが歩み寄って仲の良い家族となっていく様が、明るく軽いタッチで描かれていて、とてもサラリと観ることができます。
    ただ、このテーマでこれだけの基盤をそろえたのなら、もっと掘り下げて描いても良かったのにな…と思うくらい、あっさりしてるのが少しもったいない気もしますが。

    でも、あまり現実的に掘り下げすぎると、どうしても解決できない重い課題が片付かなくて、肝心の仲良くにたどり着けないままのかも、と思ったり。

    ともかく、社会問題を感じながらも気楽に観られるコメディとしては良作の部類だと思います。

  • きつめのジョークが効いたフランスのコメディ。
    前半の方が面白かったかな。
    人種間の文化の違いを扱った作品なので、登場人物たちの‘見た目’の違いがあり、キャラがたちやすく、たくさん人物が出てきても見分けがつきやすい。
    たまに、「これ誰だっけ...」となる鳥頭にはありがたい。

    国、人種、宗教違えど娘に幸せになって欲しいという親の思いは同じ。
    あとは自分の中のコリコリしたしこりのような『差別』という『こだわり』とどうつきあうか、だなと思った。

  • TVで放送されていたのを録画して見たので、あらすじ等見ずに視聴。
    タイトル的にアメリカンなラブコメかなーと思ってましたが…凄く良い最高の映画でした…とっても好みです。

    結婚式のシーンから始まり、ぽんぽんと1年が経ちながら、人が入れ替わっていく結婚式のシーン…
    ん?もしや結婚&離婚を繰り返してる?最高の花婿を探す的な感じかなーって思ってしまいましたが、そうではなく4姉妹の内3人の結婚式だったんですね。
    しかもどうやら、フランス人家族の姉3人は(フランスから見て)外人(ユダヤ人、アラブ人、中国人)と結婚し、それを両親は快く思っていない模様…
    家族が全員揃っての食事シーンでは、人種差別(しかも当人はそんなつもりはないという典型)を繰り出し、結構キツイテーマ、もしくはそれを笑いで消費しちゃう感じかなぁと身構えてしまいました。
    しかし娘が巣立ってしまい鬱っぽくなった母のために再度家族で集まる頃には、それぞれ(妻が釘を刺した甲斐あり)差別的な発言はせずに仲良く過ごせるように。
    「表面的」だけと思いきや、それぞれで交流するぐらい実際に仲良くなっていき、家族愛が育まれていく。
    そして唯一未婚の末っ子はといえば、ブラジル系の彼と同棲しており、更には彼の父親も結婚には難色を示していて、仲良くなってきた家族に更なる波紋が広がる…という展開。

    差別を差別だと思わず持ち続け、ゴリゴリに凝り固まった偏見の男たちが、なんだかんだと仲良くなっていく様が本当に最高でした。
    差別される側もまた別の差別を持っていて、お互いに喧嘩腰でいるのが、家族として無理やりにでも繋がる事となって、お互いに一人の人として接していけるようになる。
    上では家族愛と書きましたが、人と人とが繋がって分かり合っていく(これを愛と呼ぶ)この過程がとっても良かった…!
    どんな愛(家族愛、友情、恋愛とか)でも好きって人には全力でお勧めしたい作品です。

    お母さんも最初は偏見持っていたけど、セルフコントロールが上手くて素敵だった。
    牧師さんや精神科医を利用するけど、2人ともやる気ゼロ過ぎて…あの描写は面白く描かれていたけど、結果として自分1人で立ち直っていくんだからお母さんは本当に凄い。
    それに比べてひたすら木を切りまくって最後までふてくされてるお父さんときたら…

    既婚の姉たちも、両親の荒れた姿に戸惑い、末っ子に酷い仕打ちをしてしまう。
    泣かせてしまってから謝って協力してくれるようになるけど、姉妹愛を感じるシーンが少なかったのが唯一残念。
    差別心を持った男たちの愛情物、なんだなぁと改めて思う。

    これは余談ですが、末っ子カップルのラブラブシーンがとっても良かった。
    「私のチョコレート」「俺のヨーグルト」
    可愛い…!!

    あぁ、あと…もしこれが中国人ではなく日本人だったらどうなってたかなぁと想像してしまいます。
    日本人こそゴリゴリの偏見持っていて、酷い失言しまくりそうで怖い…

  • これぞフランスのエスプリ!って感じ
    見ているだけでハラハラするようなジョークの連発。
    時に本気で怒りながらも、その積み重ねで歩み寄っていく。
    政治に国境に食文化、宗教
    皆本音を言えば、生まれ育ったものが一番。
    けど知り合って手を握ることはできる。

    やっぱフランス映画の音楽は好き
    ジョークの線引きも、謝り方も納得いく描き方。

  •  四姉妹がそれぞれユダヤ人、アラブ人、中国人と結婚し、苦悩するフランス人両親。何とか慣れてきたところに末の妹の結婚相手が黒人と分かり。。。

     これは面白い!
     人種系の際どいギャグがただ満載なだけでなく、差別されてるとされる側の差別意識も描いている点が素晴らしい。
     差別しないって難しい。というより、全く差別意識がなく生きてはいけないのだろう。だからこそ、交流することが大事になるのだろう。
     こういう映画がクオリティ高くつくられるあたりにフランスという国の懐の深さを感じる。日本でもだんだんこういうことが増えてくるのかもしれない。。。

  • 多様な人種が混在するフランスを背景に、4姉妹の結婚相手をめぐる騒動を映し出すコメディー。敬虔なカトリック教徒のヴェルヌイユ夫妻。
    3人の娘たちがアラブ人、ユダヤ人、中国人と結婚。さらに末娘はコートジボワール出身の恋人を連れてくる。

  • 四姉妹の姉三人が国際結婚。カトリックを望む両親は末娘に望みをかけるが、彼女の彼氏はアフリカ系だった。

    多文化共生について学べる作品。
    婿たちがどんどん仲良くなっていくのがイイ。
    結局「よく知らない」ってだけなのかもな~。

  • 映画天国でやってたので見たけど、面白かった!
    また見たいかも〜

    ブルジョワのフランス人の娘が次々移民の男性と結婚して、伝統的なカトリックのフランス人両親がやきもきする、って話。

    フランスの移民問題をコミカルに描いているけど、フランス人のこの年頃の人って本当にこんな感じなんだろうなぁ笑
    コメディなので不快感がある感じではないんだけど、序盤は感覚が差別的すぎてあんまり共感出来なかった笑
    ただ最後は人間同士分かり合えた感じで、そうそう、結局差別ってそういうところで乗り越えるんだろうなって心がスッキリする映画でした。

    面白いし、学校とかで見ると良いんじゃないかな!

  • こういう差別って、どこにでもあるんだなあと妙に感心してしまった。日本だと、もっとねちっこくなるのかな。

    いろんな違いや気持ちを乗り越えて、どんどんみんなが家族になっていくのが、見ているこっちも嬉しくなった。
    お婿さんたち、最高。

  • 多国籍な娘婿を通してフランスが抱える移民や差別をかなりユーモアを交えて描いている。日本人が同じ調子の映画を製作したら炎上しそう…。
    フランスに憧れを抱き好きな人って多いけど、フランス人が優れた人格者でもないことがわかる。でもそれなりに多様性を受け入れて人生を楽しめる気質はいいなぁと思った。

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