ナショナル ジオグラフィック日本版 2017年1月号 [雑誌]
- 日経ナショナルジオグラフィック社 (2016年12月29日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 4910068470171
感想・レビュー・書評
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国が貧しいと政府が性暴力を解決する余裕がなくなるというのは、当たり前だけどハッとした。
日本の経済成長率は低迷していて、だけど過度の労働で心を病むのは間違ってるし、これ以上豊かになろうとする必要ってあるのかな?と思ってた。
だけど日本で「貧しくても幸せに暮らせるはず」と思える背景には社会の豊かさがあるんだなと思った。
当たり前に電気が通って、当たり前に蛇口から水が出てきて、本当に困ったら国から支援を受けられる。
もしそれがなくなったら?当たり前に貧しくても幸せに暮らせるなんて言える?
国が豊かでなければならないなんて思ったことはあまりなかったけど、この本を読んで初めてそう思えた。
(日本のジェンダーギャップ指数は世界で121位だから、日本より貧しくても男女がより平等な国はあるけど)
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配置場所:摂枚軽雑誌
資料ID:1651569
貸出できますが、雑誌のため期間は「1週間」です。 -
借りたもの。
性の多様さ大特集。
読んでいて思ったのは、「人類は性について実はよくわかっていない」という事だった。
それは生来の生殖器によって決まるのか、脳の発達とホルモンの影響なのか、社会とのかかわりを持って後天的に会得するものなのか……その全てであろうけれども、決定的なモノは一体、何なのか――?
最近、日本でも認知度が高くなった“LGBT”という単語の中には、沢山のセクシャルマイノリティ―と呼ばれる価値観が含まれている。
(心なしか、日本では同性愛者とトランスジェンダーばかり指している気がする)
この“マイノリティー”には、背景に「社会的」に求められる男女二元論が大多数を占め、それ以外は黙殺される傾向があったことが伺える。
男女の性差が起因して互いを補うはずのものが、社会システムとして組み込まれた結果、「社会から求められる性の在り方」を押し付けられるようになった人類……そんな図式が垣間見れる。ステレオタイプというものだろうか。
思春期ではないからと、性に未分化と考えてしまいがちな10歳未満の子供たちでさえ、自分の姓の在り方を考えている。それは社会や家庭教育から体得しているものなのかもしれない。
後半には、社会的な「男らしさ」――それは暴力に繋がりやすく、社会的な「女らしさ」――それは被害者になりやすい、地域、社会的な性差別問題を取り上げていた。
グローバリズムでさえ衝突が起きる現代……人種や文化を超えた“性”の問題もまた多様で、無理解や偏見から、差別さらに暴力に繋がってしまうのが嘆かわしい。 -
いろんな人がいる。世界共通で。
どこで産まれたかで運命が決まってしまうようなものだ。
ASDとジェンダー・ノンコンフォーミングの関連性についての記事が興味深かった。(7倍高いとの研究結果) -
曖昧になる男女の境界から、スウェーデンの育休パパについてなど
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とても勉強になりました。ナショジオが一冊まるまる同じテーマを扱う、本気のメッセージを感じました。近いうちに、サハラ以南のアフリカ諸国へ実際に行ってみたい。
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ナショジオは基本三部構成くらいで様々なテーマを取り扱ってるけど、今回は全部ジェンダー特集だったからこれを逃してはならないと思って買った。結果、大満足。
アメリカや中国から果てはシエラレオネまで各国の通過儀礼問題や、そもそも性自認をどの段階で容認すべきか、男女の格差、教育や貧困、育児や売春といった幅広いジェンダーの問題に触れている。もちろんこの特集号でジェンダー問題のすべてがわかるわけではない。人口比率とか恋愛、結婚などの法制度に関する部分なんかは抜けているけれど各用語の定義とか様々なタイプの事例を写真と共に掲載している点で、一度目を通しておくとかなり役立つ。あまりジェンダーの事を知らない人はこれで十分だろう。 -
ジェンダーについて。主に社会派の記事だが、医学的に面白い記事もある。概して、読む甲斐のある記事ばかりだった。