私も今の仕事を22歳から25年間やってきた。子供のときは、大工になりたいと思っていたっけ。じゃあ、大工に転向しよう、と思えるわけがない。年齢制限というものがある。家族を養う大人の選択ではない。
あと3~5年は今の仕事でもとりあえず、続けられるかもしれない。しかし決断を先送りしても、10年はできない。
先のない事業に、「すぐに復活する」としがみつく。
みんな変わりたくないのです。 例えばテニスひとすじで生きてきたとする。20年もやって、世界ランキング100位にまでなれた。ところが、急にテニスが廃れるとわかった。このままでは食えない。そういえば、子供のときはサッカーだった。じゃあサッカーに転向しよう、と思うえるかどうか。
「すぐにテニスは復活する」と思いたくなるものです。転向は大きなストレスだから。 しかも高年俸を捨ててまで。それを捨てて明日からサッカーの練習を始められるか。しかも扶養家族がぶら下がっている。 とりあえずテニスで引っ張ろうとするでしょう。
とりあえず続けるしかないな、となってしまう。このとりあえず、を10年、20年放置すると危ない。なぜなら世の中は変わっているから。 決断を先送りしたばかりにもっと大きな悲劇が起きかねない。