なぎさホテル (小学館文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • そんなことある?って思うようなことが起きるのが人生だなぁと改めて。人間はそんなに簡単に変われないけど、変わらない部分をまるごと受け止めてくれる人がきっと現れること。そして海の包容力ってほんと不思議。

    自伝なんだけど小説かと思うくらい繊細な描写で、潮騒と喧騒が遠くから聞こえてくるような不思議な本だった。とにかく読みやすくて他の本も読んでみたいなぁと。

  • 面白いが桑田佳祐の歌とは違う世界観

  • なぎさホテル。
    その名前を知ったのは
    桑田佳祐さんの新曲タイトルからである。ラジオの中で桑田さんが伊集院静さんの本の話しをしていたので、なんだかとても読みたくなった。
    若かりし頃、作家になろうとも思ってもいない伊集院さんが、たまたま故郷に帰る前に神奈川の海を見てからと、思い付きで訪れた海岸で、ビールを飲みに入った場所が実在のホテル『なぎさホテル』だった。
    そして支配人に泊まることを勧められて。
    それから7年の間、ここで住み着く事になる。そして小説家になっていく。
    人生とは人と出会う事によって作られると書かれている。まさにこのホテルに来なければ、支配人と出会わなければ、伊集院さんは小説家になっていない。出会いを大切にしたいと思えました。

  • 先日のセールで購入

    ジャンルとして、どこに分類しようかとふと迷った。自叙伝という紹介であるので、ノンフィクションに分類。
    伊集院氏のエッセイを読んでいれば、特に目新しい出来事があるわけではない。 あちこちの随筆にお書きになっていることである。 ただ、舞台をホテルに特定し、そこで過ごした日々の追想である。決して上手な文章であるとは思わないが、飾らない分、こちらにダイレクトに響いてくる。根底に流れるのは、人のやさしさと死である。 まるで、繰り返す波のように交互に私に降りかかる感じを受けた。

    伊集院氏は、ほとんどご自分の随筆の中で、彼女の名前をお書きにならない。先妻、M子など。それが意味するのはなんなんだろうと、ふと考えたりもする。

    すごーく年上の人と結婚したんだねー、と長年思っていたのだけれど、読み終えて調べたら、ほんの8歳差だった。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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