- Amazon.co.jp ・電子書籍 (202ページ)
感想・レビュー・書評
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行動遺伝学の研究者である著者がそこでの成果を元に各形質の生まれか育ちか問題などを解説。
若い頃より歳を重ねるほどに遺伝の寄与が大きくなる傾向になるという話はなるほどという感じ。
行動遺伝学ということで、この話はあくまで統計処理をした結果、ということは念頭において読むのが良さそう。 -
読了。
橘玲なんかの著作でも同様の主張が為されているが、スポーツや芸術に関しては先天的才能差を万人が認めるものの、勉強に関しては努力のみがその成果を左右するとするのは、遺伝学的に矛盾するしフェアじゃない、というのは事実だろう。しかし、人生は自分に足りないものを埋める修行だと捉えている私みたいな人からすれば、それがどうした?というのが感想。才能はあくまで天からのGIFT。それを生かしつつ、自分に無いものを補うべく努力し続ける、そのプロセスこそが人生ではないだろうか? -
行動遺伝学の知見を解説した本。
遺伝の影響が強く出てくるのは45歳くらいでピークになるというのは意外であった。本書にも書かれてはいたが、大人になると教育などの要因で遺伝の影響が弱くなるのではないかと考えていたからだ。
自分は30代中盤だが、これから遺伝の影響が強くなってくるのであれば、苦手なことよりも自分が得意なことを伸ばすように意識した方が良いのではないかと考えた。
さらに言うと、人間の遺伝的な資質が環境により引き出されることもあるので、好奇心を持っていろいろなところに顔を出すのが良いのだろうと思う。また、引き出された遺伝的資質も、環境が変わるとなりを潜めると言うこともあるので、自分の長所となる資質がわかったらその環境を変えないことも必要なのであろう。
収入も遺伝に左右されるというのはややショッキングな内容ではあるが、であれば出世とか金を稼ぐということは考えずに自分が得意なことに励んでその道を極めるというのも1つの生き方ではないかと感じる。
なお、本書の後半は教育論の話がメインになってくる。
このあたりは自分の中ではあまり関心がなかったので流し読みした。