日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書) [Kindle]

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  • 知能も遺伝の影響を受ける。50%くらい?

    自分の才能を把握する
    才能が発揮できる場所にいく

  • 遺伝は私たちの人生にどのような影響を与えているのか
    遺伝についての真実を知った上で私たちはどういきるべきか
    そんなことを考えさせられる1冊です。

    ※以下、ネタバレあり
    人の性格に影響を与えるのは主に以下の3つの要因
    ①遺伝
    ②共有環境(家族などの環境)
    ③非共有環境(学校や会社などの環境)

    認知能力、学業の成績は①の遺伝が50%以上
    音楽や執筆、数学、スポーツの才能は①の遺伝の80%以上

    教育とは白紙に絵を書き込むことではなく、もともと内在する素質をあぶりださせ、適切な方向付けをすること 

  • 行動遺伝学の研究者である著者がそこでの成果を元に各形質の生まれか育ちか問題などを解説。

    若い頃より歳を重ねるほどに遺伝の寄与が大きくなる傾向になるという話はなるほどという感じ。

    行動遺伝学ということで、この話はあくまで統計処理をした結果、ということは念頭において読むのが良さそう。

  • 元々環境論者だった著者は、行動遺伝学の研究を通じて知能をはじめとする才能が遺伝によって大きな影響が受けることを理解する。橘玲氏による「言ってはいけない」でも著者の研究が紹介されており、このベストセラーに便乗して出版したと本人もあとがきで認めていた。

  • 読了。
    橘玲なんかの著作でも同様の主張が為されているが、スポーツや芸術に関しては先天的才能差を万人が認めるものの、勉強に関しては努力のみがその成果を左右するとするのは、遺伝学的に矛盾するしフェアじゃない、というのは事実だろう。しかし、人生は自分に足りないものを埋める修行だと捉えている私みたいな人からすれば、それがどうした?というのが感想。才能はあくまで天からのGIFT。それを生かしつつ、自分に無いものを補うべく努力し続ける、そのプロセスこそが人生ではないだろうか?

  • 行動遺伝学の知見を解説した本。

    遺伝の影響が強く出てくるのは45歳くらいでピークになるというのは意外であった。本書にも書かれてはいたが、大人になると教育などの要因で遺伝の影響が弱くなるのではないかと考えていたからだ。

    自分は30代中盤だが、これから遺伝の影響が強くなってくるのであれば、苦手なことよりも自分が得意なことを伸ばすように意識した方が良いのではないかと考えた。
    さらに言うと、人間の遺伝的な資質が環境により引き出されることもあるので、好奇心を持っていろいろなところに顔を出すのが良いのだろうと思う。また、引き出された遺伝的資質も、環境が変わるとなりを潜めると言うこともあるので、自分の長所となる資質がわかったらその環境を変えないことも必要なのであろう。

    収入も遺伝に左右されるというのはややショッキングな内容ではあるが、であれば出世とか金を稼ぐということは考えずに自分が得意なことに励んでその道を極めるというのも1つの生き方ではないかと感じる。

    なお、本書の後半は教育論の話がメインになってくる。
    このあたりは自分の中ではあまり関心がなかったので流し読みした。

著者プロフィール

慶應義塾大学文学部教授
主要著作・論文:『生まれが9割の世界をどう生きるか―遺伝と環境による不平等な現実を生き抜く処方箋』(SBクリエイティブ,2022年),『なぜヒトは学ぶのか―教育を生物学的に考える』(講談社,2018年),『遺伝と環境の心理学―人間行動遺伝学入門』(培風館,2014年)など

「2023年 『教育の起源を探る 進化と文化の視点から』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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