犯罪者 下 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 「十日、生き延びれば助かる。生き延びてくれ!」

    駅前広場で起こった通り魔事件に巻き込まれた修司が、相馬・鑓水と共に事件の全貌を明らかにしていく。

    900Pという大ボリューム!ハラハラしっ放しでとても面白かった( ˙꒳​˙)

    巨大企業タイタスフーズの陰謀により殺されてしまった4人。そして、辛うじて生き残った修司。何故、殺されなければならなかったのか?その謎に刑事の相馬・元テレビマンの鑓水の3人が迫っていく。物語が進むにつれ、クセの強い3人の織りなす調和が心地よく感じ、誰一人欠ける事なくラストを迎えて欲しいと願っていた。

    何度も滝川の影に怯えてハラハラさせられ、こちらの心臓もかなり辛い。一体、どんな結末に向かって行くのだろうと、ワクワクしながら読み進めた。真崎が一体、何を求めていたのか…なぜ中迫を裏切ったのか…謎が謎を呼び、どんどん惹きつけられた。

    大ボリュームなのに、悪の陰謀を最後の最後まで証明できず終いだった所が、妙にモヤっとしてしまったなぁ…。

    続編として、3人がが登場する『幻夏』や『天上の葦』も読んでみたくなった。

  • 全2巻、濃密なサスペンスと熱いドラマがみっちり。
    作者の詳細な情景描写や緻密な取材・解説もあって読み応えタップリ。
    映像化にも向いているだろう。

    ただ、もう少し枝葉を刈って、不要なキャラを減らした方が疾走感は出ただろう。
    3人のキャラのアンサンブルが魅力なのも分かるが、もう少しこなれていれば良かったが、作為が強い。
    シリーズになってるようなので自作も楽しみ。

  • 鑓水、相馬、修司のタッグがなかなかGOOD!

    鑓水の飄々としたキャラに見えるキレる頭脳や、相馬が満身創痍ながらしぶといとこ、ほんまに18歳?と思ってまう修司の大人びた考え方など。

    謎解きがずっと続いててやめられない止まらない状態やったけど、磯辺、服部、(滝川)が手強すぎることもそうさせた。
    だからこその終盤はやっぱりリアリティを残すならこうなるかーと思いながらも、物足りなさを感じたまま終わっちゃったのは残念ではあった。
    でも十分楽しませてもらったから、今後人にもおすすめしたいぐらい。

  • 病気のリアリティがすごい
    キャラといい展開といい最初から最後まで読ませる技術が圧倒的
    個人的2010年代ナンバー1です

  • どうやったらこんなの思いつくんだろ。
    3人のシリーズがまだあるらしいのが嬉しい。

  • Audible

  • 幻夏を読んでこちらに。鑓水、相馬、修二が登場。ホント面白い!上巻の勢いのまま、下巻も一気読みでした。ホントの意味の犯罪者とはダレ?社会の闇をリアルに体感できる作品。

  • おもろかったー

    裁判の「民事法律扶助」の話、知らなかった。そんなん大企業に勝てる訳ないやん。
    なんか全部が綺麗にいかないかんじもリアルでいいね。

    瞬に対するイライラと怒りでマイナス1。あいつさえいなければみんな助かったのに…

  • 長いけど読み応えあったなー。最初のシーンがあまりに凄惨なので恐ろしくて放置してたんだけど、ふっと読みだしたら止まらない止まらない。怖いしドキドキするし読みたい!でも怖い!!みたいなねー。眠れなくなるから寝る前は読めないよ。
    「相棒」に通じるところが確かにあるね。権力に対する視線とか。シリーズ第二弾第三弾と続くので当分楽しめそう。相馬と碧子さんの行く末も気になる。

  • おれたちは、すべてをひっくり返すことはできなかった。(p.436)
    そこが無念だった。

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著者プロフィール

香川県生まれ。「相棒」「TRICK2」などの刑事ドラマやサスペンスドラマの脚本を手がけ、2012年、『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には第2作『幻夏』を発表。日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補になる。17年には上下巻の大作『天上の葦』を発表。高いエンターテインメント性に加え、国家によるメディア統制と権力への忖度の危険性を予見的に描き、大きな話題となった。

「2020年 『彼らは世界にはなればなれに立っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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