- Amazon.co.jp ・電子書籍 (232ページ)
感想・レビュー・書評
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面白かった。最初はファンタジーの要素が強いと感じたが、読み終わった後の印象は、リアルな人間を描いた話だった。
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「よるのばけもの」
とても難しいテーマ
いじめられている子と、内心そのいじめに納得いかなくて、でも、教室という小さな社会ではみ出さずに生きていくにはそれに従わなくてはいけない。そこからはみ出せない主人公の話し。
主人公は、なぜか夜だけ化け物に。
夜の学校に行くと、いつも無視されいじめられている女の子が。
そこから、昼と夜の別の顔を持って女の子と接する。
「どっちが本物の君?」
誰もが経験あると思うけど、結局結論なんて出ないし、断定もできない。本作品もこれという結論は無いけど主人公の最後の勇気に涙が出ました! -
中学生の僕、あっちーは夜になると化け物になる。
なぜだかは分からない。
朝になるといつもの姿に戻り、普段通り登校する。
ある夜、化け物の姿で学校に忘れ物を取りに行くと、
教室でクラスメイトに出くわす。
矢野さん。
あることがきっかけでクラスの除け者になった女の子。
戸惑うあっちーだったが、なぜかその夜から彼女と
夜休みを一緒に過ごすことになって・・・
という物語。ファンタジーでいいのかな。
ただ、いじめとか正しさとか本当の自分とか、
全体を通して描かれているテーマはとても深い。
とても考えさせられる物語だった。
だからといって、難しすぎない。
既刊の二作とはかなり方向性も雰囲気も異なる。
どれが住野さんの「らしさ」なんだろう。
次作がとても楽しみになるよ。
語りの部分でも、昼間は「矢野」、夜は「矢野さん」と
呼び方を使い分けて主人公の距離感を表現するあたりも
とても好きだなー。
ちょっと残念だったのは、もう少し語られてもいいのでは?
と思う部分を幾つか残したまま終わってしまったこと。
住野さん、このへんはどうしたらいいんですか?
ところでタイトルはひらがなだけど、
これは本人の名前とも何か関係があるのかな!?