お父さんと伊藤さん [DVD]

監督 : タナダユキ 
出演 : 上野樹里  リリー・フランキー  藤竜也 
  • TCエンタテインメント
3.60
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562474184090

感想・レビュー・書評

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  • 2016年

    あぁ、久々に良い邦画に出会えたなぁと思ったら「百万円と苦虫女」のタナダユキ監督作品だったのね。
    息子のお嫁さんが顔を見たら吐くくらいの拒絶反応を起こすから、どんな癖の強いお父さんなのかと思ったけど口調が「〜かな」と独特の言葉遣いで、ちょっと憎めない。
    まぁでも偏屈で、元小学校教員だけど息子宅に居た頃は万引きの常習犯だったみたいだから一緒に暮らすと大変な部分はあっただろうな。
    そんな家族に、リリーさん演じる伊藤さんが混じることでちょっと変わってくる。
    切ないし、実際こういう問題って今沢山あると思う。
    伊藤さんにアヤがぶつける台詞
    「伊藤さんはお父さんと暮らすの嫌なんだよね?なのに、こういう時だけズルくない?」
    「お父さんと伊藤さんどっちか選ばないといけないなんて嫌だよ」
    どっちも伊藤さんは返事をしない(二番目のは言いかけて父が帰ってきた)のだけど、最後の「俺は逃げないよ」と頭をポンポンするシーン。
    老人ホームに向かう父親の背中を追いかけるアヤ。
    うーん、めっちゃ良い(笑)
    結局万引きのスプーンは何故「スプーン」なのか分からずじまいだったけど…。
    以下監督インタビュー
    スプーンがカチャカチャいう音とか、“彩が想像する音”にこだわりました。どれくらいの厚みの音がいいのか、人の声が少し入っていたほうがいいのか、音楽も入れたほうがいいのか…。お父さんが持っているスプーンの秘密については原作にも詳しい描写がないんです。たとえば映画の中で明確な答えを出すこともできたかもしれません。実は一度だけチャレンジしたのですが、でも、明かしてしまうことのつまらなさったらないな、と。なので、今回は音で感情を表現するというチャレンジをしています。あとは雷の音ですね。最後に落ちる雷を一番強い印象にするために、そこまでの光と音をどう上げていくか、何度も調整しました。
    という事だそう。
    うん、雷。あれね、めっちゃビックリした(笑)
    雷苦手なんだからさぁ(涙)
    それはそれとして、心があったかくなった映画だった。

    “お父さんは、ボストンバックと謎の小さな箱を持って彩たちの家に突然やってきた。とんかつにかけるソースをめぐり激論を交わす夕食。うすい壁一枚で仕切られた隣の部屋にいるお父さんの存在にあたふたする夜。お父さんと伊藤さんの間に不思議な友情が芽生えていく。爆弾のように激しい性格のお父さんは、彩たちの穏やかだった日常を一変させてしまう。それでも毎日のちょっぴりおかしなハプニングを経て、3人がひとつの家族のようになりかけた矢先・・・「しばらくでかける」と置き手紙一枚で行方不明に。すれちがう3人の心が通じ合う日は、果たして訪れるのかー?”

  • CDやマンガのジャケ買いならぬ
    レンタルDVDのジャケ借り
    上野樹里とリリー・フランキーと藤竜也が並んでるだけで
    この三人の関係ってどんなだろう? と知りたくなってしかたがない。ズルい(笑)

    よかった~ 良い人の方のリリー・フランキーだった
    初めのうさうさんくさかった伊藤さん
    なのに後半には伊藤さんいてくれて良かったと思えてくる不思議な安心感が好きだった

    なのでラストのセリフは大好きだった

    理屈っぽくて素直になるのが苦手な父娘
    とても自分と重なるところがあって、なんとも心の奥がかゆかった

  • 34歳の彩はコンビニでアルバイトしていた時の同僚で20歳年上の伊藤さんと付き合っている。
    ある日、父を引き取ってほしいとの兄からの頼みを断った彩だったが、伊藤さんと同棲している古いアパートに帰ると父親は既にやって来ていて・・・。

    親子間の溝って1晩くらいじゃ埋まらない。
    伊藤さんに仕方のない人たちだなぁって言われそうだけど。
    最後はホッコリしました。
    伊藤さんは元〇〇かなぁ~。

  • 「俺は逃げないからさ」

    伊藤さんが大人でかっこよくみえてくる。

    家族故の煩わしさ、思い当たる節があって考えてしまうな。
    お父さんの格言?頑固さ、偏屈なところ、他人だから面白く捉えられるけど実際そうはいかないよな。

    ホームセンターでお父さんと伊藤さんがはしゃいでたの微笑ましかった。

  • いい映画だった。家族って大変。リリーフランキーは達観してた。そういうひとがいないとまとまらない映画でもある。

  • 親の介護問題。
    兄と妹どちらが面倒看るのか。
    同居揉め事あるある。
    上野樹里、リリー・フランキー、藤竜也の配役が完璧。

    藤竜也さん演じる、厳しくて厄介なほど偏屈なお父さんが、うちのお父さんと重なる。

    親を大切にしたい(幸せになって欲しい)気持ちも分かるし、自分の生活を邪魔されたくないという気持ちも分かる。

    上野樹里の「伊藤さんだってお父さんと暮らすの嫌なんだよね?なのに、こういう時だけいい人振るの、ズルくない?」ってセリフが上手過ぎて鳥肌。

    リリー・フランキーは、見た目あんな感じなのに、何故あんなにも魅力的なんだろう。醸し出すオーラというか存在感?
    ついつい惹き込まれてしまう大好きな役者さん。

    お父さんが大事にしていたスプーンが何を意味していたのか、最後まで謎だった。
    「スプーンをねぶるな。ったくお前はいつまで経っても」って娘に注意してたのも関係しているのかな。
    「夕食はみんなで食卓を囲むものだ」とも言っていたし。
    お父さんにとって、スプーンは幸せの象徴だったのかも。

    そう言えば、私の祖父が銀のスプーンを毎年1本ずつ誕生日にプレゼントしてくれた。
    今でも、ケースに入れて大事に保管している。
    銀のスプーンは、「たくさん幸せをすくえますように」「食べ物に困りませんように」という幸せの象徴で「遺産」の代わりにもなる。
    時代的にもそういうことなのかな?

  • ほんわかした。
    上野樹里、綺麗だな。

  • リリーさんが普通にのんびりさんなわけがない、という偏見を持ちつつ見た(笑)

    面白かった。
    せつなかったけど。

  • リリー・フランキーって良いなぁと思う。上野樹里はやっぱりうまいし。
    親の介護問題ってリアル。
    子供の世話になりたくない親の気持ちもすごく分かるし。
    それにしても、伊藤さんは謎やなー。過去が謎。謎のまま終わる。それがまた良い。
    最後に伊藤さんが「逃げないよ」って言ってあやがお父さんを追いかける。それはお父さんをもう一度一緒に暮らそうって言うのかな。駅まで二人で行くだけなのかな。なんとも分からないけれどいいなーって思った。
    この映画はとても良かった。

  • いつか訪れるかもしれない親の介護問題。

    この映画のように、快く親と向き合えたらいいのにな…

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著者プロフィール

1975年、福岡県生まれ。2001年、初監督作品『モル』で第23回PFFアワードグランプリ及びブリリアント賞、08年『百万円と苦虫女』で第49回日本映画監督協会新人賞を受賞。監督作に『タカダワタル的』『ふがいない僕は空を見た』『お父さんと伊藤さん』『ロマンス』など。著書に『小説 さくらん』『百万円と苦虫女』『復讐』などがある。

「2019年 『ロマンスドール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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