自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方 [Kindle]
- ダイヤモンド社 (2016年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (259ページ)
感想・レビュー・書評
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生産性を上げるとやりたいことが見えてくる。
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ちょうどコロナのこの時期にピッタリの内容だと思う。
これからは、仕事の仕方がオンラインで出来るようなことを仕分けされ、新しく生まれるもの、そうでないものがはっきりされてく。それでも個人で、出来ることを探し、有限な時間を上手に使い、時代に寄り添って、そして困難と思われる事から乗り切っていきたい。 -
読書時間:1時間半
何気に初ちきりん。シンプルな言葉ですごく本質的なことを言っていて、久しぶりに心に刺さった!
深夜まで残業しても仕事が終わらない中間管理職や、常に足りない時間と体力と戦うワーキングマザーなど、日本に溢れる「時間に追われる人」はどうすればこれからの社会を幸せに生き抜くことが出来るのか。
結論は「生産性」。ここ数年の社会を見ていると、ネットショップの台頭はショップ店員さんの付加価値の無さ、uberの台頭はタクシーの非効率性など、結局はユーザーにとって生産性があがるものが伸びていることを指摘。
私たち人間も、生産性を軸にした働き方にシフトしなければならない。ではどうするかというと、ちきりんさんの答えは「インプットを制限させること」。3倍残業すれば3倍業績が伸びるのは当たり前で、それは希少性のある時間や思考体力(インプット)を消費してるだけ。
無理矢理制限すれば、切羽詰まって生産性を上げざるを得なくなる。余計な予定を入れられないようにスケジュールをブロックしてしまう、時間がかかる依頼はたとえ社長指示でもその旨伝え、本当に必要なのか判断してもらう、等。
大企業に属する自分からすると、生産性向上のボトルネックとなってるのは間違い無く意思決定をしない、余計な照会ばかりする専務やら常務やらの名ばかり役員。彼らにこの本を読ませて、将来なくなる仕事ならぬ役職だという危機感を持って欲しい… -
この本は、思っていたより、「役に立った!」「感動した!」という感じにはならなかったが、最後のまとめの文章は、私が日々一番頭を悩ませていることだ。
「やりたいことが多過ぎて、時間が圧倒的に足りない」
この本では「あまり重要でないことは、やめるなり、アウトソーシングするなり、とにかく切り捨てろ」という印象だったが、私の中ではまだそこまで振り切れない。
そこがダメな原因なのかもしれないが、まだ今の生活の中でも工夫次第で切り捨てるまでいかずに効率化できることはあるはず。
まずはそこから始めて、常に生産性の向上を意識した生活をしたいと思う。 -
私が本書を買った目的が自分の時間を取り戻す為の手法や方法論を知りたい!というものでしたが、本書の中盤までが手法というより何故時間を取り戻すことが重要なのかの思考法であったので、2とします。
内容自体は決して悪いものではございませんが、タイトルから期待した内容と、本書の構成が少し期待と外れていたのが少し惜しかったなと思います。 -
生産性についてとことん突き詰めて考えた本。正直想定よりも良書だった。
生産性を意識するのとしないのとでは、全然違う成果が得られるのだと感じた。 -
・生産性とは「時間やお金など有限で貴重な資源」と「手に入れたいもの=成果」の比率のことです
・タクシー業とはいったいどういうビジネスなのか、ちょっと想像してみてください。東京など都市部では、ものすごい数のタクシーが延々と空のまま走っています。あれを見ると、いつもなんという生産性の低いビジネスなのかとため息が出ます。地方でも同じですよね。鉄道の駅ごとに、これまたすごい数のタクシーが何時間も停車したまま客を待っています。こちらも信じがたいほど生産性が低い。
・ところがUberの場合は、ドライバーは自分がヒマになったときだけ近くにいる客を探すので、無駄な時間が発生しません。つまり、今後タクシーシステムからUberシステムへの移行が必然的に起こると考えられる理由は、後者のほうが圧倒的に生産性の高いシステムだからなのです
・生産性が上がる」とは、あらゆる資源の活用度合いが高まること、あらゆる資源が、今までより有効に使われ始めることを意味しています
・社会の高生産性化は不可避であり、もはや後戻りすることはありません。だからなにか新しい技術やビジネスを目にしたときは、それを生産性という判断軸で評価することがとても重要になります。
・今後の社会では生産性の高いものが残り、生産性の低いものが淘汰されていく——そうだとすれば、勉強する分野や仕事を選ぶ際にもできるだけ生産性の高い分野を選びたいですよね。生産性を大幅に高める新サービスを発見したとき、すぐに「これはスゴイ! 絶対に流行る!」と理解できれば、これからの世の中がどう動いていくのかも見えやすく学校教育の価値は、間違いなくゼロより上だと思います。でも私の主張の元になっているのは、その価値を得るために投入される希少資源と得られた価値の比率、つまり生産性なのです
・大半の人が働かなくてもいいくらい生産性の高い社会が実現するかもしれない今、私たちにはなにが求められるのか? それが本書のテーマなのです
・漫画や動画はわかりやすく、ラクに(受動的に)見ることができます。でも、「伝える」という意味では、テキストの生産性は圧倒的に高い。特に伝えたいメッセージが難解場合には、ものすごく生産性の高いツールなのです
・生産性の高い人たちは、生産性の意識を持っている人、そして、生産性は高いほうがいいのだとわかっている人だけと付き合いたい、一緒に仕事をしたいと思い始めています。だから(厳しい言い方ですが)生産性への意識が低いことを自分の言動によって示してしまうと、それだけで排除されてしまう時代になっているのです
・効率のいい生活を送りましょう、と言いたいからだけではありません。ものごとを生産性という視点で見るクセをつけないと、これからの社会において正しい方向判断ができなくなると思うからです
・このように、目的がイノベーションであってもクリエイティビティの発揮であっても、もしくは議論であっても、常に「どんな方法を採用すれば、もっとも生産性が高いか」と考えることが必要です。そこには「生産性を追求するとクリエイティビティが発揮されにくくなる」などといった関係はありません
・だから自分にとってもっとも生産性の高い方法を理解しておき、落ち込んだときやイライラが募ったときに意識的にその方法を使えば、気分転換やリラックス感といった「手に入れたい成果」を高い生産性で手に入れることができるのです
・「これを手に入れるための、もっとも生産性の高い方法はなんだろう?」と常日頃から意識的に考える癖をつければ、限られた時間やお金、そしてエネルギーを最大限に有効活用でき、欲しいモノを手っ取り早く手に入れられるようになるのです
・生産性とはあくまで「自分が手に入れたいもの」をいかに少ない投入資源で手に入れられたか、という指標です
・正しい生産性の上げ方とは、資源を今より有効に活用し、得られる成果(価値)の総量を増やすこと
・仕事というのは、過去のやり方を振り返り、改善方法を考え、試行錯誤しながら少しずつ生産性を高めていくもの
・デキる人と残念な人の違いとは? 私と良夫の意見の違いは、どこにあるのでしょう? 最大の違いは、良夫が現在の所属組織における最適化を目指しており、特定組織の評価制度や残業代など、「今の制度」を前提として行動しているのに対し、私はひとつの組織ではなく労働市場での評価を重視し、未来への最適化を勧めているという点にあります
・言い換えれば、デキル人とは圧倒的に生産性の高い人であり、残念な人とは自分と周囲の人の時間を平気で無駄にする、生産性の低い人のことなのです
・足りないと感じる「時間」こそが希少資源です。この希少資源について正しく理解し、その使い方に敏感になること=むやみに無駄遣いしないことが、忙しすぎる生活から抜け出すための、そして、生活の生産性を高めるための第一歩です
・家計簿をつける目的としては、貯金や節約、無駄遣いの抑制などが挙げられます。でもここではちょっと発想を変えて、「先月(or この半年で)もっともお金が有効活用された支出はなんだったか?」という視点で、お金の使い方を振り返ってみてください
・お金を有効活用するというのは、貯金を増やすということではありません。できるだけ大きな価値を自分に与えてくれるものにお金を使うということです。 家中、要らないモノで溢れかえっているのに「お金がないから好きなことができない」などと愚痴るのは、滑稽なジョークです。使いもしないモノが家に溢れているから(お金の使い方の生産性があまりに低いから)、楽しいことをするためのお金が捻出できないのだとしたら、本末転倒の極みですよね。 大事なのは無駄遣いを減らすことではなく、価値ある支出を増やすことなのだということを忘れないようにしましょう。それがすなわち「お金の生産性を上げる」ということなのです。
・最後に、お金と時間以外の希少資源についても書いておきます。実は最近の私にとってもっとも希少な資源は、「頭がきちんと動く時間」です。 「それも時間では?」と思われるかもしれません。たしかにこれも(1日24時間という)時間の中の一部です。なので正確に言えば「集中力」とか「思考体力」と呼ぶべきかもしれません
・「頭が動く時間」以外にも「やる気」や「エネルギー」が一定量しかないという人もいますよね。そういう人は、限られた自分のやる気をどうでもいいものに使ってしまわないよう、注意すべきです。私も、やる気や根気は子供の頃から持ち合わせが少ないので、それらをなにに使うべきか、とても慎重に選んでいます
・この例からわかるのは、手に入れたいものが違う人にとっては「生産性の高い方法」も異なるということです。だから誰かが勧める「生産性の高いやり方」をそのまま真似しても意味はありません。その人が手に入れたいものとあなたが欲しいものは、同じように見えても実はまったく違うかもしれないからです
・生産性が高い生活とは、「時間やお金など人生の希少資源を最大限有効に活用し、自分が欲しいモノを手に入れる生活」です。
・私たちはいつだって自分の手に、時間とお金という人生の希少資源を持っています。それをなにに使うのかは、どの段階であれ、極めて自覚的に決めていくべきことです。貴重な資源をこれまでやってきたことに、これからもつぎ込み続ける必然性はないのです。
・私たちはついつい「周りの人がみんなやっていること」や「やるのが当然だと(世間で)思われていること」を、自分が手に入れたいモノだと勘違いしがちです。でもゴールを間違えたら、人生の時間もお金も無駄になってしまいます。 自分の時間を自分の手に取り戻すためにも、本章で取り上げた「自分が欲しいモノ」と、前章で取り上げた「今の自分にとって、もっとも希少な資源」のふたつを、まずは自身でしっかりと理解しましょう。
・生産性を上げるためにはインプットを減らせばよいのです。具体的には、労働時間を減らす、家事や育児に使う時間を減らす、学生なら勉強時間を減らすことが、生産性を上げるのに役立つのです。
・絶対に5時にオフィスを出る必要のある人は、仕事を5時に終わらせるには、どうすればよいか、どんなスキルを身につけなければならないか、さまざまに考え、試してみています。その思考と実践がその人の生産性を上げ、成長を促すのです
▼無駄な時間を減らすために
①すべてをやろうとしない→重要かつ緊急性が高い、重要かつ緊急性が低いものから対応
②「やめる」・・・自分の時間を価値の高いことに集中させる
③「最後まで頑張る」は厳選する・・・新しい事を学ぶ時は吸収しやすいし、生産性は高い。一定のレベルまではいいがその後は考える必要がある
④時間の家計簿をつける・・・何に自分が時間を使っているかが把握し、PDCAを回す
・どんな人にも、そしてどんな職場でも、極めて価値の高い重要な仕事と、それほど価値の高くない仕事があります。それらを「すべてやろう」と考えると、なぜか「大して重要ではない仕事」ばかりに時間が使われます。
・「お金があるから、やりたくないことを他者に任せられる」のではなく、「自分の時間を価値が高いことに集中して使っているから効率よく稼げ、それ以外のことを他者に任せる経済的な余裕が得られる」のです。
・「みんながやっていることは自分も全部やる、たとえ効率が悪くても全部自分でやる」と考えていては、貴重な時間が生産性の低い仕事に奪われてしまいます。その結果、外注サービスを利用するための経済的な余裕が得られなくなってしまうのです
・これはとても不思議なメカニズムなのですが、私たちはイヤなこと、気の向かないことでも、ダラダラやっているとなんとかやり過ごすことができます。ところが生産性を上げて向き合うと、嫌いなことにはすぐに耐えられなくなるのです。