欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」 科学的事実が教える正しいがん・生活習慣病予防 (ブルーバックス) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「日本で暮らす日本人にとって本当に有効な健康法と病気の予防法について」解説した書。2016年発行。

    「日本人は頑張って筋トレしても〝やせ体質〟にはならない」(日本人には赤筋(持久走向きの遅筋)の割合が高く、筋トレしても太くならない)、「日本人は欧米人とくらべて内臓脂肪がつきやすいので、脂肪を摂取すれば、すぐ体について、血糖値が上がり、血圧が上がり、動脈硬化が進」む、「炭水化物をしっかり取り、脂肪は少なく、食物繊維をたっぷり取る伝統的な食事が、糖尿病をはじめとする生活習慣病から東アジア人を守ってきた」、日本人は欧米人と比べて飲酒と喫煙に弱い、日本人にとってお酒は癌の元、等が気づきかな。

    筋トレの効果、あまり大きくないのか…。低炭水化物ダイエット、少なくとも日本人には合っていないんだな。炭水化物はしっかりとと摂り、動物性脂肪を控えるべし、ということかな。

  • 健康について、海外のエビデンスをそのまま受け取るのは注意、ということがよくわかった。
    人種でこんなにちがうなんて知らなかった。
    日本人に合わない健康法も輸入しちゃって返って健康被害、みたいなことがありそうだな〜と思った。

    やはり食事は昔ながらのがいいんだな、、、ずっと代々そうしてきたんだから、体もそれに合うように作り変えられちゃってると考えて良さそう。

    【糖尿病】
    日本人の糖尿病の発生率を下げてた理由が、アジ・イワシ サンマ サバを良く食べてるから。玄米・雑穀の摂取量減ったから増加傾向。
    欧米人は逆で上の魚を食べると返って糖尿病の発生率があがる。
    ひぇー真逆じゃないか!

    乳がんについて詳しく書いてあるのもよかった。
    【乳がん】
    日本人は欧米人より乳がんになりやすい乳房なのに発生率が低いのは、大豆製品を欧米の700倍摂取してるから。
    1日3回味噌汁飲むのが効果的。

    乳がんと大腸がんは、運動が予防になるガンなんだそうで。

    キーワードは、魚と大豆製品と玄米。
    今までだし入り味噌で味噌汁作ってたけど、ちゃんと出汁+味噌のに切り替えます。

    読んで良かった!

  •  Kindle版のブルーバックスは,初めて読みました。グラフがたくさん出てくるので,やっぱり紙媒体の本の方がいいですね。
     でも,内容は同じなので…しかも,どこでも読めるし。

     さて,本書の内容は,「欧米人と日本人とでは,同じ種類のガンの発生率が違っている。それはなぜか」というナゾ解きから始まっています。そのためアメリカで暮らす日系アメリカ人と日本人とアメリカ人との統計を比べたりして,それなりに説得力のあるお話が出ていました。
     ガンというのは,遺伝的要素が大きな位置を占めるのですが,その遺伝的要素を刺激する(あるいは抑制する)環境的な要因というのも無視できないというお話に,納得しました。遺伝的なものがあっても,それにスイッチを入れたり,活発に活動させたりするのは,また,別の要素も関係するのですね。

    「病気になりやすい遺伝的素因を持っていても,必ずしも病気になるとは限りません。食生活を含む環境要因によって遺伝子のスイッチが切りかわるエビジェネティクスという現象があるからです。」(№2263)

     動物性たんぱく質が,あるガンの抑制にもなれば,逆の作用にもなる…など,「これと食べればいい」というものはないようですが,ま,円分を控えて,アルコールもほどほどにして,大豆製品を食べるという,今の生活をしていればいいのかな。あとは,犬の散歩と畑作りをしていれば申し分なし。

著者プロフィール

おくだ・まさこ
京都大学大学院医学研究科修了。内科医。京都大学博士(医学)。医学部卒業後、博士課程に進み基礎研究に従事。生命とは何か、健康とは何かを考えるなかで予防医学の理念にひかれ、健診ならびに人間ドック実施機関で30万人近くの診察/診療にあたる。海外医学文献と医学書の翻訳もおこなってきた。現在は産業医を兼務し、ストレス対応を含む総合診療を続けている。愛知県出身。著書に『欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」』(講談社ブルーバックス)、『内臓脂肪を最速で落とす』(幻冬舎新書)など多数。


「2022年 『日本人の「遺伝子」からみた病気になりにくい体質のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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