横浜駅SF【電子特典付き】 (カドカワBOOKS) [Kindle]

  • KADOKAWA (2016年12月24日発売)
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Amazon.co.jp ・電子書籍 (300ページ)

みんなの感想まとめ

独特な世界観が魅力のこの作品は、自己増殖した横浜駅が本州を覆い、人々がSuicaを内蔵して生活するというユニークな設定から始まります。主人公は駅外に住む少年で、横浜駅内に足を踏み入れ、様々な出会いや冒...

感想・レビュー・書評

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  • 世界観を楽しむSF。にやりとできるネタがあちこちに散りばめられていた。イコカシステム大好き。

  • 横浜駅が増殖から北海道と九州が全線基地。
    村さのんな中、1人の異物の少年が決断をする。
    良いエンタメSFでした。

  • 難しくて楽しめない

    評価 1.5
    audible 8時間43分
    kindle 300ページ

     横浜駅に支配されるという近未来風というかディストピア風のSF小説。ぶっ飛んた設定だがスイカとか18切符とか馴染みの用語のためか、話には入りやすい。とは言っても自動改札が動くとか、やっぱり何を言っているのだか分からないのも確か。
    どうやら本州は横浜駅に占拠され、北海道と九州は横浜駅の侵出を懸命に耐えているとのこと。やっぱり何を言っているのか、、そして四国は荒れ果てて難民であふれていると散々な言われよう。

     最初は興味深く話に入れたが、結局何と何が戦っているのかもよくわからなくなる。主人公のヒロトが横浜駅に入るが、その旅も偶然と幸運でかろうじて感が付きまとう。結局、増殖する横浜駅を倒すのが最後の目的のようでもあるが、さほど敵対関係が描写されているわけでもなく、何かと戦って勝利を挙げたという雰囲気にはならない。最終的にもさほど変化なく話は着地していく。

     どうやらこちらの創造力と理解力がついていけなかったようであり、途中からはあまり楽しめなかった。最後も特に爽快感はなく、ぬるっと終わった感じ。いろいろと想像力を要する小説であり、僕には難しかった。

  • 面白かったです。「自己増殖した横浜駅が本州を覆い尽くして、人々はSuicaを内蔵してエキナカで生きている」という解るようで全然解らない世界観が好き。
    冬戦争という世界大戦中に統合知性体というマザーコンピュータみたいのをJRの駅に搭載しよう、そこなら全部攻撃して破壊するにも時間を稼げるし、壊れても修復出来る機能も搭載して…としたら、横浜駅が暴走して本州を全て横浜駅に。
    主人公は駅外に住む人だけど、18きっぷを手にして横浜駅内へ行ってみることに。キセル同盟のリーダーを救うことと、“教授”からの指令で42番出口を目指して。
    その間に、JR北日本の工作員アンドロイドと出逢ったり。どうやら北海道と九州のJRは横浜駅の侵攻に抗っているようです。四国は微妙に侵食されて無法地帯に。
    JR北日本は“ユキエさん”という人が統合知性体の言語を解読して横浜駅自体の構造を破壊出来てるけど、JR福岡は軍事で横浜駅を攻撃してるのが修羅の国っぽくて笑いました。関門海峡狭いもんなぁ。。
    結果的に横浜駅を消滅させるコードを送信出来たのは凄いけど、ここまで浸透してる横浜駅が消滅したら日本はどうなるのかな…政府は横浜駅に追い詰められてとっくに無いし、エネルギーや産業?も横浜駅に頼り切ってたしなぁ。
    『永遠に工事が終わらない横浜駅』からここまで世界を膨らませた湯葉さん凄いです。横浜駅の工事は終わったみたいだけれど。
    全国版も読むのが楽しみです。

  • あとがきにある『BLAME!』のくだりでニヤリと。小ネタ満載でずっと楽しめました。

    説明主体の文体について色んな感想があるみたいですが、ハードSFや理系文書に慣れていれば気にならないと思います。

    私はaudibleで聴きましたが、カクヨムで今も読めるとのことで、興味のある方は一読されて気に入ったら購入などどうでしょうか。
    https://kakuyomu.jp/works/4852201425154905871

  • ーーもし未来の日本が「マトリクス」のようにコンピュータに支配されてたら?
    という設定で妄想したら、実はボケ老人(教授)がアーキテクトで、主人公ヒロトがネオでした、という感じの話。

    コントロール不能な領域まで進化したコンピュータが暴走するとしたら、そのシステム内で最も人々のデータを貯めることができる横浜のような大都市が人間を取り込む最適解をどこよりも早く出して隣接する別システム(ローカルJR)を吸収して増殖する、なんてことは有り得そう。
    人々の生活に最も密着しているシステムを有する企業という意味ではGAFA(今はMeta)になるんだろうけど、日本人に楽しんでもらおうとすると「ブラタモリ」のように「丁寧にローカル展開するのが定石」とするなら、JRを舞台に選んだのは納得だ。ただ、路線図が馴染みありすぎるだけに、SF的「巨大建造物(システム支配によるディストピア)」の世界観に入り込むのに時間がかかった。wikiで登場人物の予習をしておくと読みやすいかも。

    あと「実際の滅亡は想像よりも遥かにしつこく、嫌らしく、粘っこい。」という「長い終末期」にフォーカスしたフレーズも刺さった。映画やドラマの尺を考えると「一発逆転勝利」そしてエンディング!!という流れは仕方ないのだろうけど、お約束(有名俳優は死なないなど)は興ざめでしかない。
    そうなんだ、現実の滅亡は長い時間をかけて苦しみをダラダラと増やし続けながらかすれ消えていくのだ。SFの醍醐味は、現実離れするほどに微細のリアリティ感に宿ると思う。

  • 残念なことに、自分に合わなかった。
    横浜駅が日本を覆い尽くす世界観なんて、絶対面白いじゃん……!
    と思ってたんですが、描写というか起きたこと、起きていることが単純に記載されるような感じがしてて、感情がついていかないというか…、なんだか読みにくかったです。登場人物たちの目的も分かりにくかったり、後半にならないと判明しなかったりで、これも読みにくさを助長していると思います…
    あくまで自分の中でですが。

  • 「横浜駅が増殖する」という設定だけの出オチかと思ってたら、わりとガチだった。横文字より漢字が多い。
    よくあるディストピアSFの体を取りながら、膨大な固有名詞=地名で上書きされる様が新鮮だった。言葉の作りも良い。「JR統合知性体」とか。冒険小説でもあるので楽に読める反面、細かい設定も多いので、すこし頭に入りにくいところはある。

  • ギャグ狙いと思いきや、しっかりと腰の入ったSFで大満足。
    こういうのがいいんだよ。こういうのが。

  • 横浜駅が自己増殖して本州を覆い尽くした未来世界を描くトンデモSF長篇。
    作者によると横浜駅は開業以来工事が絶えたことがなく、「日本のサグラダ・ファミリア」と呼ばれているそうだ。そんな現実を踏まえて虚構を構築した設定はとんでもないが、確かな文章力と巧みな構成でぐいぐい読ませる。
    駅構内に入るためにはSUICAが必要とか、ガードロボット《自動改札》とか、ギミックも豊富だ。
    第1回カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞受賞作。
    kindleではない電子版。

  • カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞▲日本は<横浜駅>に支配されていた。エキナカを追放されたある男から、この「18きっぷ」で人類を解放してほしいと…▼鉄ちゃんが読んだら怒り出すのではないかと思うほどの鉄道軽視作品、リニアは別だが…。巻末の特別付録が始まりだそうだ。設定しだしたら止まらず書いてしまいました的でgjですね。本州であれば北から南まで、横浜駅徒歩〇分と言えそうなシュールさがツボ。水戸のアレは年々伸長しているのか南無…。作者紹介に生物学研究者とあり不覚にも笑ってしまった。失礼(2016年)

  • アィディアは素晴らしいのだが、ストーリーが面白いかと言われると微妙。

    SFのうんちくはいいけど登場人物のキャラが薄く全く魅力がない。

    話しも淡々と進んで、クライマックスらしいクライマックスもなく終了。
    途中からただあらすじを読んでいる気分になった。

  • 独特の世界観があって、中々面白い。
    あとがきを読むと椎名さんのアドバードに影響を受けたと書いてあり、頷ける。漫画で読むとまた
    楽しいのかな?

  • 横浜駅SF【電子特典付き】 (カドカワBOOKS)[Kindle 版] 2021ブラックフライデー 導入部分で、ずっと前にSFマガジンで読んだ「梅田地下オデッセイ」を思い出した。梅田の地下街から出られなくなった話だったと思う。なんとなく検索してみたら、著者の堀晃氏が公開されていた。http://www.sf-homepage.com/ume/ume_s-j.html いい感じでストーリーが展開するが、なんだか流動荼毘なエンディングを迎えて、あとがきに進むと、続編が有ったのね。

  • 横浜駅が拡張し、日本列島を飲み込む世界。
    「実際の滅亡は想像よりも遥かにしつこく、嫌らしく、粘っこい。」

  • 横浜駅。それは神奈川県民にとって最も馴染み深い駅の一つである。横浜が県庁所在地であると同時に、東京への玄関口であるという理由がもちろんいちばんである。しかし、「ずっと工事をしている」というローカルネタでも有名である。自分も20年以上横浜駅を利用してきたが、いつから工事が始まったのか覚えてないし、終わる気配も感じない。そんな親しみのあるローカルネタを題材にしたSF小説ということもあり、読んでみることとした。小説の中では、横浜駅は全国を覆ってしまっているようである。200年くらい工事が続けてそんな拡張したのか(笑)と思ったが、話は深刻であった。

    この本は小説っぽくない。文学的な表現はほとんどないし、最初から最後まで説明口調である。これは一見欠点に見えるが、逆にドキュメンタリーっぽさを醸し出していて、この「本」(あえて小説とは言わない)のミソになっている。
    ドキュメンタリーっぽいと感じたのは、題材のせいでもある。人間の利益のために自己都合で開発した技術が暴走して、人間を支配してしまうという構図は、最新の科学への問いかけとも解釈できる。
    作者は文学とは無関係な理系の研究者らしい。つまりは、この「本」は研究者が抱く最悪のシナリオを文章化したものであり、同じようなバックグラウンドの人間にはとても面白く感じると思う。そう、自分がそうだったように。



    以下、内容メモ
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    横浜駅が自己増殖機能を獲得して拡大し続け、日本人は太刀打ちできず領土を奪われてしまったようである。
    そして、その原因は世界大戦(作中では「冬戦争」)であるらしい。戦争に勝つために、日本特有の鉄道ネットワークを利用した人工知能「JR統合知性体」を開発したらしいのだが、勝手に進化してコントロールできなくなってしまったようである。世界大戦の影響で石油資源は枯渇し有史以来の文明は退廃してしまった設定である。
    横浜駅構内は「自動改札機」が歩行型警備ロボとして巡回し、つねに監視している。駅構内で生活するためには「Suika」というICチップのようなものを”子どものころに”体内に埋め込む必要がある。また、Suikaを手に入れるためには大きな資金が必要である。
    横浜駅構外にも人間は住んでいる。彼らには、貧乏でSuikaを得られなかった者と、横浜駅内における「不正行為」で追放されてしまった者である。
    後者の中には、いわば横浜駅レジスタンス活動が見つかってしまって追い出された者たちがいる。一時、「キセル同盟」なるレジスタンスが組織されるも、自動改札機によってほぼ駆逐されてしまった。

    さて、物語のメインは、横浜駅に対抗する手段がない「絶望」(注:ほとんどの人間は絶望という認識がない)の闇の中に、突如として世界に刺した希望の光と、
    奇跡の五日間の記録である。
    横浜駅の増殖を止める方法は、キャンセラーの発動である。キャンセラーのある地点は厳重に守られており、横浜駅内の人間は近づけないようになっている。近づこうとすると、異常行動として不正認定され、駅内を追放される仕組みになっていた。
    実は、横浜駅増殖のJR統合知性体の開発者がキャンセラーを極秘で製作していたらしい。まるで、この事態を予知していたかのようである・・・そして、皮肉にもキャンセラーの発動者は「駅外の人間」である必要があった。
    横浜駅から日本を奪還するキーとなったのが「18切符」である。とある駅外の少年が、追放されたレジスタンスから18切符を受け取ることにより、駅外の人間が駅内に入ることが可能になることがきっかけとなり、運良く助けを借りながら、キャンセラーの居場所へとたどり着く。キャンセラーを発動し、横浜駅の崩壊が徐々に始まったところで物語は終わる。

  • 発想がすごくいいと思った!

    ただ、やっぱり私にはSFってのが、合わないのかなぁと思った。
    個人的にはSFであろうとも、もっと人間の描写があってもいいよな。とは思う。
    後、JR福岡の件丸々いらんのではと思ったり。

  • 日本は勝手に増殖する「横浜駅」に支配されていた。

  • 横浜駅が終わらない工事をし続けているという有名な現象を知っている身としては、「自己増殖する横浜駅」というあらすじで既に出オチ感満載だが、中身もちゃんと面白かった。まず1ページ目の設定資料で既にワクワク。JRはジャパン・レールウェイじゃないよ。

    横浜駅は工事をし続けていることが完成形、というツイートから着想が始まった話らしく、ある種のノリのようなものは一貫して感じる。suikaといった聞いたことのある単語から、意味ありげなタイミングで理系単語、そして有名SFのタイトルをパロって章タイトルにするというあたりでそのマインドをひしひしと感じることができる。緻密なサイエンス・フィクションというよりは、世界観のノリに入り込めるかどうかが、この物語の面白さの理解に関わってくる。とはいえ、ガッツリラノベのような厨二要素はそこまでないので、入り込めなくても、例えよくわからない単語が出てきても、テンポの良い構成により、すっと読んでいけると思う。

  • 話題になった頃に読もうと思っていたがすっかり忘れていた。うっすらとしたイメージの何倍もスケールもシリアスさも高く、楽しいSFアドベンチャーだった。横浜駅が本州全土を覆ったという設定の都合、駅と駅を結ぶ電車が消滅するわけで、そうすると必然的に移動手段、距離が限られるかと思っていたが、そう解決したか…… という感じ。トシルの存在がだいぶ舞台装置めいていたのが気になったが、掘り下げられてもなあ…… というのもあるので、まあ。

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著者プロフィール

2016年、小説投稿サイト「カクヨム」に投稿した『横浜駅SF』が第1回カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞し、デビュー。著書に『重力アルケミック』『未来職安』『人間たちの話』『まず牛を球とします。』他。

「2022年 『SF作家の地球旅行記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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