犯罪者【上下 合本版】 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 『幻夏』が面白かったので引き続き太田愛さんの作品を。 デビュー作のようです。
    読み始めてアレ?っと。登場人物が前回『幻夏』のメンバー。あゝなるほどー、おかげで『幻夏』に繋がったw

     何といって言っても『幻夏』と同様に先が全く読めない、どうやってこれを結論まで持ち込めるのか?何なんでしょうか、これも面白すぎじゃないですか。上下巻合わせて902ページ、全く長くないです。
     各登場人物の読み合い仕掛け合い、話の展開上手過ぎでしょ!次が気になって止まりませんし、最後の最後までからくりがあって心臓バクバクのおじさんもう疲れました。疲労をありがとう、本当にありがとう。

    ただ『幻夏』と同様、子ども・未成年の表現がいまいち現実感がないんですよねー
    2児の父としてはそんなガキいねーよ、と突っ込みたくなりましたが、まあ、ストーリーの出来の良さに感服。

    もう一作『天上の葦』も読みまーす。

  • 2020.5.5読了。
    先が気になってドキドキしながら読み続けてしまう。
    続編も読む。

  • 幻夏を読んで太田さんの作品にハマり、二冊目。こちらも最後まで気になって一気読みでした。

    キャラクターがそれぞれ実在しているのではないかというようなリアリティだし、その上で政治や企業倫理などの社会的な内容をテーマに伏線が色々張られているストーリーで、本当にありそうな事件では?とすら思ってしまいました。

    鑓水、修二、相馬の3人はそれぞれとても良いキャラだったけど、幻夏は相馬、本作は修二がメインだったので、鑓水メインの小説も次は読もうと思います。

  • 面白い!
    通り魔事件に遭遇した主人公、と思ったら、それは巧妙に仕掛けられた大量殺人事件だった。
    読み出したら止まらない、でも読み終えたくないという小説に久々に出会いました。
    映画にしたらこのシーンは…という書き方だと思ったら、脚本家なんですね。
    是非映画化して欲しい。

  • 太田愛の本は初めて、優しくて丁寧な文面、途中で少しくどくて筋を進めて欲しいと思うことも多かったが、登場人物の設定をしっかりとしているで、それぞれの物語を途中で入れ込んで辻褄を合わせてくる、そのため展開は短い言葉でも理解できる。サイドストーリーも大切だったのだと気づく。
    テレビの脚本家らしく、オーディブルと相性がよくハラハラどきどきしながら聞き進んで行けた。

    タイタスフーズが幼児用離乳食に発病性のある人参を混入しそれを隠蔽する会社と政治家、殺されかけた重藤修二と相馬刑事、鑓水(ヤリミズ)の3人がタイタスフーズの中佐古と組んで生き延びて解決する。
    続編もあるらしい。(終わり方がテレビの続編ありありの終わり方でした)
    次も少し開けて読んでみたいと思いました。

  • Audibleで読了しました。
    厚みのあるストーリーに骨太の登場人物。息が止まるようなアクション。まるで大作映画みたいでした。
    作者はTRICK2や相棒の元脚本家というから納得。

    本作の背景は出生率を上げるための国策"スマイルキッズキャンペーン"と出し抜けを図る企業の争い。その中で拙速な商品開発が生み落とした最終消費者である乳児の病害。まるで現政権の少子化対策にも重ねてとれそうな構図が一気に読み手を引き込みます。劇中で重要人物がTVカメラを前にして凶行に倒れるシーンは、不謹慎ながら故・安倍首相をも偲ばせます。2017年刊行とはにわかに信じがたい。

    さて主人公チームは社会や組織のはみ出し者ばかりで、対する大物政治家、企業トップ、連続通り魔は精鋭チーム。とはいえ誰が手を汚そうとも巨大組織という歯車の論理にはなすすべなく、ただ一人"佐々木邦夫"という架空の存在だけが鍔迫り合いを演じます。その存在はやがて血が通い意思が宿って企業訴訟に挑む母親たちの背中を押していく。さざなみのように始まりフィナーレに向けてはもう胸アツの連続でした。
    舵取り役として普段は陰陽師のように泰然としている鑓水が思わず焦るシーンでは、読み手側の心拍も一気にはね上がりました。次回作も読んでみます。

  • 太田愛さんのファンになりました。
    お話が面白い、展開が早くドンドン引き込まれました。
    特に鑓水が大好きになりました。

  • TV「相棒」の脚本家が書いた初小説らしい。納得の面白さだった。

    相馬、鑓水、修司の最初の事件になるのか?今回は修司が巻き込まれた通り魔事件の真相を手繰る話だったが、続編は相馬や鑓水をフォーカスした話らしい。絶対読む!

  • 文句なしの星5!
    次の幻夏も早速買ったし3作目の天上の葦も買わねば。

  • うまくいくようで、うまくいかない、相手もその場の状況でやりかたを変えてくる、計画通り会社や政治家の罪を暴いたように思えたけれど、結局さほど状況は変わらなかった、というところが、リアルだなと思った。2度読了。

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著者プロフィール

香川県生まれ。「相棒」「TRICK2」などの刑事ドラマやサスペンスドラマの脚本を手がけ、2012年、『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー。13年には第2作『幻夏』を発表。日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補になる。17年には上下巻の大作『天上の葦』を発表。高いエンターテインメント性に加え、国家によるメディア統制と権力への忖度の危険性を予見的に描き、大きな話題となった。

「2020年 『彼らは世界にはなればなれに立っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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