破門: (KADOKAWA)

  • KADOKAWA (2017年1月25日発売)
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  • 「破門」黒川博行のネタバレあらすじ

    物語の中心人物は、建設コンサルタントの二宮啓之と、大阪の小さなヤクザ組織「二蝶会」の若頭である桑原保彦。二宮は、以前から桑原と組み、不動産関連の詐欺的ビジネスに関わっていた。二人の関係はビジネスパートナーのようでもあり、ヤクザと一般人の微妙な立場を行き来するものだった。ある日、彼らは映画製作に投資することで利益を得ようと考えるが、この計画が思わぬ方向へ転がり始める。

    映画プロデューサーの小清水が、制作費のために多額の資金を調達した後に姿をくらます。二宮と桑原は、このプロデューサーに騙された形となり、投資金が回収できない危機に陥る。桑原は自分の組織の立場を守るため、小清水を追うが、事態はさらに混迷を極める。

    その過程で、二宮は桑原の暴力的な一面とヤクザとしての本性に直面する。桑原は二宮を信頼しているように見えるが、裏切りや搾取の可能性を常に孕んだ危険な関係でもある。一方、二宮は自分の利益と安全を守るために桑原を利用しつつ、時に反抗心を見せる。

    小清水を追う中で、二宮と桑原は映画業界の裏側、さらにヤクザ組織内の抗争にも巻き込まれていく。桑原は、小清水が隠した金を見つけ出し、組織の面目を保とうとするが、結局のところ金を回収できないまま、組織の信頼を失い「破門」とされる。

    二宮は、この一連の事件の中でヤクザの世界の非情さを目の当たりにし、自分自身の生き方にも疑問を抱き始める。そして桑原との関係も終わりを迎えるように見えるが、物語の最後には意外な形で二人の因縁が示唆される。

    「破門」は、ヤクザ社会の裏側と一般人との境界が曖昧になった瞬間を描きながら、暴力、裏切り、友情、そして人間の弱さと強さを問う作品だ。

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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