生産性 [Kindle]

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  • ダイヤモンド社
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  • マッキンゼー出身の経営コンサルタント(社会派ブロガーちきりん氏と同一人物説あり)の書いた、仕事における「生産性」論

    ■概要
    ・生産性 = 得られた成果 ÷ 投資した資源(労力・お金)
    ・目指すべきは労働時間削減ではなく、「生産性の継続的な向上」
    ・仕事のできる人というのは、自身の業務を他の人でも可能になるように言語化(定型業務化・オペレーション化)して下位者へ引き継ぎ、自分はより創造性の必要な(イノベーティブな)業務へチャレンジ
    ・労働時間が長く忙しそうに見える人より、早く終わって余裕そうに見える人の方が評価されるべき(同レベル・量の仕事分担という前提だが)。会社側の意識を変えることが必要。
    ・マネージャの仕事とは、トレードオフが存在する状況において判断を下すこと

    ■感想
    僕も労働時間は長い方だけど、数年前と比べて、定型業務と創造性が必要な仕事とで、前者を減らして後者を意識的に増やしてきたつもり。新規または創造的な仕事をしている時は、没頭できるのでそれほど苦にならず、生産性もモチベーションも高い。

    万人がそうすべきとは言わないが、定型業務よりも、新規で創造性を用いる仕事にやりがいを感じる人は、この本の考え方を自己の仕事に取り入れていくのが、会社や社会の押し付けではない「働き方改革」になるのではないか。

  • 生産性を上げることの大切さは何となく感じていたところ言語化してくれた。
    生産性を上げるのは4パターン。投入資源を減らすか成果を増やすか。それを改善するか革新するか。コスト削減、労力削減ばかり取り組むが、付加価値を増やすことも大切。
    生産性向上には人材の育成が欠かせない。パレートの法則で下8割を疎かにすると生産性が上がらない。8割と母数が多いため、ここが全体的に少し生産性が上がるだけで組織全体の生産性があがる。例えば上2割の方法をテンプレ化して浸透させるなど。
    コインの裏返し。残業時間が多い→残業時間に制限をつけて減らそう、人が足りない→人を雇おう、など問題点をそのまま裏返して解決策にすること。それでは根本解決にならない。また、派遣化してもそれは派遣でないと採算の取れない生産性の悪い仕事を組織に残しているということ。ROEは上がらない。

  • 生産性についての一般論が列挙されている。
    むしろ、マッキンゼーで”すら”、会社の中で生産性悪いと感じるところに日本の文化そのものの病巣がある気がしている。

  • 生産性を上げるためのふたつの方法
    『成果を上げる』『投入資源量を減らす』

    大事なのは会議の時間(=量)を短くすることではなく、会議の質をコントロール(向上)すること。
    会議の達成目標は5つ
    ①決断すること
    ②洗いだしすること(リストを作ること)
    ③情報共有すること
    ④合意すること=説得.納得してもらうこと。
    ⑤段取りや役割分担など、ネクストステップを決めること。

    生産性に関する教科書でした。

  • 生産性 = アウトプット得られた成果 ÷ インプット投入した資源
    成長とは生産性が上がること

    生産性を上げるには分子の最大化と分母の最小化が必要であり、達成する手段としてイノベーションとインプルーブメントがある。

    また、成長とは生産性が上がることで、「仕事の生産性を上げ、目の前の仕事だけではなく今後の成長のための投資や新しいチャレンジも全て労働時間内でやりきれるようになるのがプロフェッショナル」という文章はそれはそうで、有限な時間の中で成果の出し方=労働の質を高めるための手段が具体で紹介されていて面白かった。

    出した成果の絶対量ではなく、成果の出し方=労働の質 であり、
    管理職の使命・仕事はチームの生産性向上のためにリーダーシップを発揮することである。

  • 本書によると、成長=生産性が上がることされており、生産性を上げることの重要性について概念からミーティングや資料作成など、具体的な部分まで落とし込んで解説されていた。
    自身の生産性を上げたい、または生産性の高い部下の育て方、組織の生産性を上げたい方へおすすめしたい本です。

  • 生産性の言語化がなされている書籍です。
    生産性とぼんやりしたイメージがある方には良い書籍だと思います。

  • 会社に対するモヤモヤした気持ちを言語化できた。
    成長のどう意義である生産性向上に関して、どうやって取り組むべきか、考え方からノウハウまで詰まった一冊。
    働くに関わらず、この考え方は非常に大切だと思った。

  • 文章も読みやすく、面白かったー!
    自分が生産性を上げていくためにどうしたら良いのか考えるきっかけになった。
    でも実際に行動しないと変えられないと思うので、行動を変えていきたい。

  • ■概略
    生産性向上の重要性、考え方、テクニックについて書かれた本
    生産性=成果/投入資源量
    生産性を上げる方法は、成果(成果額)を上げるか、投入資源量を下げるかの二択
    生産性を上げる方法として、非効率な部分を改善する(=定型作業の自動化など)の方法がとられがちだが、そうではなく個々人の生産性を上げて投入資源量を抑えることが重要
    生産性の向上=その人の成長
    ※本書にはイノベーションにより付加価値を上げるという方法も、個人の生産性をいかに上げることのほうが前面に出ていた印象
    ■感想
    生産性の向上が付加価値の最大化につながる。まず足元の生産性を上げるのが重要。というのは、正論過ぎて「そうですね」という感想しか残らなかった。
    前作の「採用基準」が好きだったので、本作もあの熱量を期待していたがちょっと違った(違うから悪いではなく、熱量の方向性が違った)

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著者プロフィール

キャリア形成コンサルタント。兵庫県出身。一橋大学法学部を卒業後、日興證券引受本部(当時)を経て、カリフォルニア大学バークレー校でMBAを取得。1993年から2010年末までマッキンゼー・アンド・カンパニー、ジャパンにて、前半はコンサルタント、後半は人材育成や採用マネージャーを務める。2011年に独立し、文筆・発信活動を続けるほか、リーダーシップ教育や生産性向上のための啓蒙活動にも従事。著書に『採用基準』のほか『生産性』(ダイヤモンド社、2016年)などがある。

「2012年 『採用基準』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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